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子どもの性別を聞かない父親

それは僕。

もうすぐ生まれる予定だが、僕はまだ、その子の性別を知らない。

もちろん奥さんは知っている。ただ僕が、聞いていないだけだ。

奥さんには、「教えないでね」とお願いした。

だから、本当に、僕は自分の子の性別をまだ知らない。

来月、生まれてきたときに知れたら、いいなと思う。

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子どもが生まれる予定であることを、職場の同僚や友人に話すと、「どっち?」と聞かれる。男なのか女なのか、ということだ。

僕が、「いや知らないんですよ」と答えるとみんなびっくりする。中には「なんで聞かないの!」と怒り出す人までいた。

何か出産祝いを考えていて、性別で変えようとしているのなら、ありがたい怒りであるとともに、申し訳ない限りなのだが、どうやらそうではないらしい。

「子どもの性別は早く知りたいもの」らしい。

確かに、一緒に検診に行けば、必然的にそれを知ることにもなるから、検診に一度も行っていない僕をダメな父親だとなじっているのなら、それは甘んじて受けたいと思う。僕は父親としても夫としても、「一般的」でないことを自覚している。

でもどうやらそういうことではない。やっぱり単純に、「知りたくなるでしょ、ふつう」ということらしい。

うーむ。そうか、そうなのか。

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僕は名前も全く考えていない。いや、ちらっと「こんなのどうかな」とか思うことはあるけれど。

僕は、「会ってから」決めたいし、「会って」知りたい。

僕は誰かにプレゼントをあげるとき、可能な限り、相手に合わせたものにしたいと思ってる。だから、よくわからない相手の時は少し困る。友人の結婚相手とかね。

子どもはまだ僕のことを知らない。だから僕もまだ、知らなくていいと思う。

生まれてきてくれたら、まずは奥さんにお礼と感謝を伝え、その子にきちんと「はじめまして」をして、それから名前を考えてあげたい。

「用意するものもちがうじゃん!」とある知人の女性から言われたけど、本人だって男か女かの自覚もないし、淡い色合いなんて見えないし、何より自分の着てるものなんて自分の目からはほとんど見えないのに、なんで「用意するものが違う」んだろう。生まれる前に用意すべき緊急性のあるもので、男女差が顕著なものはそうない気がするのだが、違うのだろうか。

どんな人かなぁ、と心待ちにしている。


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ちょっと不思議な子どもの話。』(問題児&家族との奮闘記)

今日はこんな子育てしてみました』(コラボマガジンやってました)

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