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それは自分で決めろ。

またもや『ハンドメイド界隈』と言われる界隈で価格問題が話題になっている。
それはいつもTwitterのタイムラインに流れてくる誰かのいいねなどで気づくのだ。

元ツイートの訴えとしては、ハンドメイド作品は安くしすぎの人が多くてこのままでは業界全体が潰れちゃうから作家全員で一緒に値上げしよう的な。

そして賛否両論の意見が交わされ、追随する作家も多く出てくる。
どうせ原価安いんだから安くしろとか買い叩かれる人もいれば、趣味の延長なのでと安い値段しか付けられないという人もいる。
原価以外の経費と人件費がでないという人もいれば、一個一個にかける思いが値段だから高くするという人もいる。

そりゃ始めたばかりの人もいれば趣味の人もいるし、それで食べてる人もいるし実店舗やビルを持つ人もいるだろう。
売る側も買う側も、色んな価値観もあれば色んな経済状況の人もいる。
でも素人でもプロでもその線引きは免許でもない、売ってる以上みんな商売ではないのか。
だからそれぞれ自分の商売が成り立つようにやればいい。どんな価格帯があったっていいんじゃないかと思う。

私も一応自分で作っているので、ハンドメイド作家と呼ばれてしまうこともあるけれど、自分の作りたいイメージを自分で作って仕上げるプロダクトと思っていて、当然ひとつひとつこだわって丁寧に作っているが特にハンドメイドの温もりを売っている訳ではない。


うちのスマホケースは8000円のものが人気で決して安くもないし、安くしてと言われたことも一度もない。
安い物が欲しい人はそもそもうちで買おうと思わないだろうし、もっと高い物が欲しい人はもっと高い店で買うだろう。
うちで買ってくれる人は、この価値観と趣味が合致した結果だ。
そこで気持ちの良いお客様と気持ち良く売買が成り立つ。互いに敬意を持って。
何も問題はない。

ハンドメイド作家は買い叩かれるという問題も、まだ遭遇したことはない。

それは私が買い叩かれないと決めているからだと思う。
いや、精神論じゃなくて。

買い叩かれないと決めたら、素材選びから制作、販売、在り方、すべての選択肢において買い叩かれる行動はしないだろう。
そう決めてるから。
それだけだ。


それにみんなで値上げしたら売れるとか業界が繁栄するとか、逆に言えば売れないときはみんなのせいということか。
そういう傾向もあるのかもしれないけど、それではいつまで経ってもみんな次第だな。

私はその渦で回っていたくない。
自分の作品の価格も、自分の在り方も、自分で決めたらいい。


この世界には、どこか遠い国の話じゃなくても自由が得られない人もいる。
思考も、信仰も、発言も、行動も、仕事も、身の自由さえも得られない人もいる。
それらは自分で決めた道でもなく、抗えない不幸もある。
そして自分が今そういう状況ではないのならば、自分で決めることの出来る自由と幸せがある。
それはとても貴重で大きな幸せなんだ。



私のことは私が決める。

随分周り道の多い生き方をしてきてしまったけれど、それでも生き延びてそして決めたんだ。
私は自由に豊かに生きる。
誰がどう言おうと。

犬を迎えた時も決めた。
猫たちを保護した時もそう。
キミたちはこれから一生なんの心配もなく愛情いっぱいに幸せに暮らします。
これは決定事項です、変更出来ません。
そう伝えた。
決めたので。



とはいっても人だから、迷う時もいっぱいあるし、決められない時もある。

決められず悩んでることは探し続けるのもいい。
まだ決められる要素が揃ってないのかもしれない。
勉強したり世間を見たり経験したりを重ねて探せばいい。

それでも決められないこともあるかもしれない。
でも自分の在り方だけは自分で決めたらいい。
「そうなりたい」じゃなくて、そうと決める。
自分の物語だから。

そうしたらもう誰かと比べた自分じゃない。
誰がどうであれ自分の物語を生きるだけ。

それでもいつだって思いもしないことが起きて、たくさんの出会いや偶然や必然や、時には失敗によって物語は転がり出す。
どんな物語だってそう、ワンピースだって全然作戦通りになんか進まないし、寄り道だらけのハプニングだらけ、人の物語に巻き込まれて巻き込んで。
それで成長して行くんだ。
ルフィは海賊王になると決めているだけ。

右を向けば右に行く。
そういうものじゃない?
そっちに何があるかわからないけど。

だから、自分の在り方は自分で決めなよ。
一番しっくりくるところをさ。


話を戻すと、作品の価格は自由にしたらいい。
買う人の選択も自由。
それぞれどんな価格帯でも需要はあると思う。
そこで売れる売れないは周りの価格のせいではないと思うし、ブームや業界全体の波に左右されない力を養うことに努力して行きたい。
私はね。


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