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キャリアに悩んだ時の処方箋|自分の仕事をブランドに例えてみよう

キャリアとは常に悩ましいものです。どんなスキルを身に付けてどんなポジションを目指すのか?は勿論、自分はどういうスタイルで他人と差別化するのか?も悩ましいものです。

今回はキャリアにおいて自分のスタイルを決めること、そして他人と差別化することに役立つと考えられる視点を提供します。あまり結びつかないかもしれませんが、ブランディングの応用です。自分の仕事のスタイルをブランドに例えるという方法です。

セルフ・ブランディングは一般的に使われている手法

タレントや芸人など有名人は自分ブランドを築いています。自分のキャラクターをハッキリと決め、それを貫いているのです。そうやって自分というブランドを構築しています。

つまり自分をブランドに例えるセルフ・ブランディングという手法は一般的に使われているのです。簡単な言葉で言い換えるとキャラ作りが近いです。キャラ作りしてキャラを浸透させるところまでがブランディングですが。

ブランドに例えると自分のスタイルを決めやすい

ブランドにはイメージがあります。正確にはストーリーやデザイン、個性などを主張することで、顧客の中にイメージを作っていくことがブランディングです。そういう意味ではイメージを主張するとも言えますね。

ブランドのイメージを考えてみる

例えばフェラーリはどんなイメージでしょうか?速い、カッコイイ、高級、スーパーカーなどが思いつくと思います。

ではマクドナルドはどうでしょう?ジャンクフード、安くて早い、大衆的、庶民的、誰もが食べる、健康に良くないなどがあると思います。ポケモンや妖怪ウォッチなど有名アニメとのコラボもやってますよね。

ブランドを参考にしてみる

このようにブランドにはイメージやスタイルがあります。でもこれだけだと広く捉えることが可能なので、もうちょっと観点を絞ります。価格帯と性能・品質、ターゲット顧客です。

先ほどの例でいえばフェラーリは高価格・高性能で金持ちがターゲットです。マクドナルドならば低価格・簡易調理(味はそれなりで安さが優先)、大衆がターゲットです。

これを個人のキャリアに例えます。フェラーリは富裕層相手の商売あるいは高度な専門性が必要な技術者や職人といったところでしょう。マクドナルドはチェーン店の販売員であったり、薄利多売といったところでしょう。

要するに自分は高度な専門性と高い単価で仕事したいのか(高価格・高品質)、それとも広く多くの人相手に仕事したいのか(低価格・大衆向け)、その中間あたりでお値段は中くらいだけど専門性もある程度必要な仕事(中価格・中品質)をしたいのか?ということです。

価格・性能とターゲット顧客で考える具体例

先に断っておくとこれを業種で例えるのは変です。なぜならどんな職種でも経験の浅い人にできる仕事もあれば、熟練しないとできない難易度の高い仕事もあるからです。

さてまずはフェラーリの例すなわち高価格・高性能でいきましょう。例えば豊富な経験を活かしてコンサルをやる場合などがいい例でしょう。経験豊富な人が自分の業界の業務改善を仕事として独立するケースはあるものです。当然そんな高度なノウハウがある人は少ないので、単価も高くなります。

または技術者で言えば研究職などが該当するでしょう。昨今のIT業界ならばデータサイエンティストも該当しますね。あるいは富裕層向けの営業(プライベートバンク、不動産など)も該当しそうです。他にも士業も該当するでしょうね。

マクドナルドで言えば大衆向けの生活用品の開発・生産や、チェーン店の店員などでしょうか。バックオフィスの業務も該当するかもしれません。高度専門職ではなく給与水準もそこまで高くないかもしれませんが、広く多くの人の役に立つ仕事です。

好きなブランドを考えてみよう

自分の適性と好きなブランドで自分のスタイルを考えてみましょう。

価格・性能とターゲット顧客という観点でのスタイル

先ほど挙げた価格・性能とターゲット顧客という観点でスタイルを考えると、下記のような候補があります。

  • 高度な専門知識を身に付けて、高級ブランドみたいに高価格かつ高性能で勝負する。

  • 広く使えるスキルを使って、大衆ブランドみたいに広く多くの人に価値を提供する。

  • 上記の間を狙って中価格だけど機能性や品質が高いことを売りにする。

個性という観点でのスタイル

先ほど挙げた価格・性能とターゲット顧客以外の観点でいくと、個性という観点があります。下記のような候補があると思います。

  • 個性がとんがっているブランドが好きだから、特定のスキルに磨きをかけて他人と差別化する。

  • 大衆向けブランドが好きだから幅広いスキルを身に付ける。

このようにブランドという観点を持つとキーワードで自分のスタイルを表しやすくなります。

自分のスタイルを考えてみよう

ここまで具体例を色々と挙げてきました。でも実は自分の好きなブランドをリストアップして参考にするのが良いかもしれません。人は自分の好みや自分が表現したいことでブランドを選ぶからです。

自分の好きなブランドそれぞれに対し、価格・性能やターゲット顧客、個性などを分析してみましょう。そこから見えてきた要素の中で自分にしっくりくるものを選びます。

一生のキャリアや仕事のスタイルを決めるわけではありませんので、好きなブランドを参考にスタイルを選んでみましょう。選んでみて上手くいかないのなら、別のブランドや要素に重点を置いてスタイルを修正してみましょう。

ちなみに私が好きなブランドはデザインが個性的で割とマニアックな方(使っている人が少ない)、ハイアマチュアなど上級者向けが多いブランドが好きです。仕事に関しては高級ブランドを見習って、手抜きなくキッチリ品質にこだわり、ちゃんと高い単価をいただきたいと考えています。

終わりに

キャリアや仕事のスタイルに悩みは尽きませんし、一生考え続ける必要があるでしょう。一方で仕事で成果を出している人はスタイルがハッキリしている人が多いように感じます。かといって簡単に自分の仕事のスタイルが決まるわけではありません。

私はかつて外資向けブランド戦略が得意な会社にいたことがあります。そのときにブランディングの勉強をしたため、ブランドに興味を持ち、ブランドに例えるという発想を思いつきました。それを紹介してみようと思って今回の記事を書いてみました。

キャリアや仕事のスタイルに正解はありません。今回はあくまでも参考材料として1つの視点を提供しているだけです。それでも悩んでいるときには少しでもヒントがあると助かるかもしれません。

今回の記事が少しでもみなさんの助けになれば幸いです。

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