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「ニシダ」の棚の本 期間24/3/31-

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テーマ「ニシダ」の中から、いくつかをご紹介
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記事一覧

棚の本:不器用で

棚の本:不器用で

ニシダ※、初の小説集です。

くまとら便り

紙の本と電子版のどちらも購入することを、自分の中で「豪遊」と呼んでいます。
『不器用で』は結果的に豪遊しました。

人待ちの短い時間に、ふと思い立って、最初にスマホで電子版特典のあとがきを読みました。
ニシダが締切について書いたもので、途中からは、編集担当の女性(吉田さん)を労いたい気分というか、半ば尊敬に近いような気持ちになりました。

あとがきから

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棚の本:人間の建設

棚の本:人間の建設

文芸評論家小林秀雄と数学者岡潔の雑談です。

くまとら便り

2人の雑談は、昭和40年(1965年)10月の「新潮」に掲載されました(147頁)。
60年近く前ですね。

テーマは芸術、宗教、酒、数学、物理、幾何学、文学、哲学・・・と、極めて多岐にわたっています。

そういう意味で、確かに雑談なのですが、巻末には「注解」があります。
世の中には、脚注が必要な雑談があるんだな・・・と思いつつ、読書を

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棚の本:コンビニ人間

棚の本:コンビニ人間

村田沙耶香さん「コンビニ人間」は、2016年の芥川賞受賞作です。全世界累計発行部数は100万部を突破しています。

くまとら便り

部数とは裏腹に、相当に尖った小説です。
過去に非常に面白く読み、コンビニに入る時に、コンビニの異物排除機能と自動修復機能を思い出したりすることがありました。
今回6、7年ぶりに再読しました。

海外のレビューでは「コンビニ人間」は、ラブストーリーと評されたことがあるよ

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