底辺期をチャレンジへの起爆剤と捉える
人生の底辺期
私がキャリアコンサルタントの資格を取得したのは、子供が生まれ復帰した後でした。
子供が生まれる前まではマネジメント職についていたので、産休明けもその仕事につけるのか、やっていけるのかを不安に思いながらも漠然とやれるのでは?と思いながら復帰しました。
でも現実は違っていました。
当時の上司は、子供がいる女性は、子育てを優先して仕事をした方が本人のためになると思ってくれていたのです。
そのため元の役割に復帰することはありませんでした。
そういう考えか。。と落胆とともに、でもいつ子供が熱を出して休むかもわからない社員に任せられる仕事ではないし、無理にやりたいと駄々をこねて仕事に影響を出してもいけないと、その状況を受け入れました。
それから1年近く目の前の仕事をこなしてはいくものの、だんだん気持ちの奥底にある心の声と現実にGAP がで始めてきたのでしょう。
日々の日常生活に楽しさがなくなっていきました。
毎日の子育てと仕事との両立。
もちろん子供はかわいいです。
夫もとても協力的な人でしたし、私も分担を前提に考えていたので、復帰前から子供が夫と二人でいても大丈夫なようにいろいろ動いていました。
その分担は他の家庭よりもとても比重高くやってもらえていたと思います。
そして娘も0歳から保育園に入れて仕事復帰をしています。
0歳から預けることに多少の抵抗はあったものの、当時も今と同じく待機児童問題もあるので、早めに預けるほうが預けられる確率が高まると思ったからです。
すべては自分が仕事に復帰するため。
それでも結局やりたい事はできず、自己中心的な考えで家族みんなを巻き込み、一体何のために働こうとしているのだろう。
子育てと仕事以外に自分と向き合う時間も欲しいと思い、ちょっとした時間を見つけてはひとりの時間を取るものの、だからといって、心のモヤモヤが消えることはありませんでした。
捉え方の変化
そんな時に政府が打ち出した女性活躍推進施策。
もれなく自部門でも担当を決めることになり、私が担当となりました。
いろんな検討項目を踏まえ、課題を見ていった際のひとつに、自分が陥った問題は、実は世の中的にはあってはならない事象でした。
やっぱりそうなんだ、という安堵。
これからこういったことが起こることは少なくなっていくはず、とも。
当時は本当に悩み苦しみました。
上司が悪いわけではないというのもとてもよくわかっています。ただ忖度してくれただけ。
でも、何か問題を起こしたわけでもないのに外された。
自分よりも後にマネジメントを開始した社員がどんどん先を進んでいく。
ある意味マミートラックに乗ってしまった状況。
でも、そこを外れたからといってそれがそんなに不幸なのか?
別の目線で見れば、新しい経験も積むこともできている。
そんな風に考えを変えることができるようになり、目の前の女性社員たちに向き合いながら、
自分のこのモヤモヤを解消していくためにも何かやれることはないかと思い、キャリアコンサルタントの資格を取ろうと思ったのです。
資格を取るための意味づけ
よくよく資格内容を見ていくと、定年前後くらいの方々もキャリコンを利用して仕事をしているとのこと。
自分のさらなる未来を見たときに、このままこの会社に居続けるのだろうか。
今はこの資格を目の前のことに活用しつつも、ある程度年齢を超えたのちに新たな選択肢が取れるように取得しておくのも一つかもしれないと。
キャリアコンサルタントの資格は、人材育成の分野ではよく取得されるものです。
実際、隣の部門の担当者も同時期に取得を目指し始め、同志がどんどん増えていくことになりました。
同じ方向を向いた仲間と学び、喜びあえたこと、またスクールに通う中で新しい仲間とも出会い、少しずつではありますが、心の傷は小さくなっていきました。
キャリアコンサルタントの役割
人生のどん底とも思った出来事ではありましたが、結局ここでも自分のありたい姿にたどり着き、出来事の捉え方を変えることができたのです。
そのきっかけを作ってくれた一つにキャリアコンサルタントとしての役割があったと思います。
キャリアコンサルタントの役割は、いろんな職業での役割がありますが、本質はその人のキャリアに寄り添うことです。
ここでいうキャリアとは、一般的な経歴の事だけを指すわけではありません。
大きく捉えれば、人生そのもの。
それまでの、これからの人生のありよう、経歴も含まれ、経験、価値観、捉え方、考え方の癖などもすべて。
キャリアコンサルタントは、貴方が貴方らしく生きるためのお手伝いをする役割です。
キャリアコンサルタントは、キャリアを育てる中で悩み苦しむ人たちに寄り添える存在であり続けることです。
私は、そのキャリアと向き合う場面の一つに焦点を当て、これからの人生を過ごしていくことを決めました。
すべてのキャリアに寄り添うことはできないけれど、私も私らしく貴方と向き合うために、自分で選んだ道を進んでいきたいと思います。
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