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小1息子の育児でノイローゼになりかけたけど、「やめること」を増やしたら良くなったお話



息子が1年生になって
9ヶ月経った今年の1月頃の話だ。


小学1年生の息子の朝の支度ののろさ、
帰ってきてからの宿題への
取り組みまでののろさ、
取り組んでいるときの態度に
毎日イライラしていた。

まず、起こしてから
しっかりと起きるまでに
30分以上かかる。

起きたと思えば
ダラダラご飯を食べて
ダラダラと着替えを始める。

そろそろ出ないと遅刻するよ。

と言っても、

「ふーん。それがなに?」


といった態度なので
それが余計私をイラつかせた。


朝はいい気分で送り出してあげたい。


そんな気持ちだけはあるのだけど、
気持ちとは裏腹に毎朝怒鳴って、
嫌な気分で学校に行かせていた。


悩んだ末に、

【小学1年生 朝の支度 イライラ】

でググッたり、
育児本を買ってみたりして
解決策を求めた。




叱るよりも褒めるを増やす


そう書いてあったので、
次の日から遅くても起きれたこと、
ご飯を食べられたこと、
着替えられたこと、
どんどん褒めてみる。


「起きれたの?!すごいじゃん!」

「ご飯もう食べれた?!すごーい!」

「えー着替えまでできちゃったのー?!」


オーバーなくらいに褒めちぎった。


続けてみると、
3日くらいは息子の朝の機嫌が
少し良くなったような感じで
いい感じで送り出せた気がする。


よし、引き続きやってみよう。



この本を買う数日前、
私は3年半ぶりの転職を考えていて
その面接が決まったばかりで、
頭の中が新しい仕事と面接のことで
8割くらいを占めてしまっていた。


派遣社員として
アパレル業界に戻る。



パニックになってから、
パート以外で働くのは初めてだ。



パニックが酷かった時には
死んでも絶対ありえないと
思っていた場所で働くという
決意をしていた。


私の狭い狭い頭の中のスペースの中に、
朝の息子との時間を
どう有意義に過ごすかをぶち込んだ。


面接が終わって受かれば
これから新しい仕事が始まる。


それまでに朝のこの時間の
イライラもどうにかしたい。

そんな焦りもあったのかもしれない。


自分の状態が"良い状態"で
仕事を始めたかったからだ。


4日、5日、褒めるのを続けていたら
すごく疲れてしまった自分がいる。

朝の支度は上手くいきはじめたはずなのに、
どうしてこんなに疲れてるんだろう。



あれ?

これって褒めてるというより媚びてない?


自分が下手に出て、
無理矢理息子を持ち上げてるような、
そんな感覚になった。


褒めたり甘えたりさせることが
心の土台となって、
自立に繋がるのは分かる。


でも私がやっていることは……?


本当はやりたくないのに
無理矢理褒めている。


だから疲れるんだ。




ある日の夕方、
涙がポロポロと出てきてとまらなくなった。


涙が流れた瞬間は
特に何が悲しいわけでも、
イライラしてるわけでもなかった。


涙が流れていくにつれて、

こんなに頑張ってるのに上手くいかない

もう子育てしたくない

息子に会いたくない

もうしんどい疲れた

誰か代わりに育てて

こんなメンタルじゃもう新しい仕事なんて無理

結局私は一生低賃金なんだ

パート以外で働くなんて無理だったんだ


こんな気持ちがドバっと吹き出してきた。


今日はたまたま
疲れがピークだったのかもしれない。


明日は大丈夫。


自分に暗示をかけて次の日になる。


私は実家暮らしなので
母が一緒に住んでいるが、
母が仕事に出たそのあと1人になると
また涙がポロポロと流れた。


仕事から帰ってきて
家に誰もいなくて、
学童へのお迎えの時間が
近付いてくるとまただ。


お迎えに行きたくなくて
18:00過ぎまで家にいた日もある。


今思えば申し訳と思うが、
その時は本当に足が動かなかったのだ。


そして夜、
息子を寝かして一人の時間ができると
また溢れてくる。


あぁ、これは完全に産後うつに
なったときの症状と似てる。


やばい。


自分で分かった。


その数日前から母に、

「最近ちょっと神経質すぎるよ」

と言われていて、
自分では分からなかったが
毎日一緒にいる人が言うから
そうだったんだろう。


さて、これはどうしたものか。


自分でコントロール出来るなら
ノイローゼになんてならないのだ。


毎日朝が来るのが嫌になっていた。


彼にLINEで相談すると、



「とりあえず調べるのをやめて
その時に感じた通りにやってみるのはどう?」


『そしたらもう無視しちゃうと思う』


「あれこれ情報いれて
試そうとすると訳わからなくなるから、
調べるのやめて今やってるやつのうち
一つだけ続けてみるとか?」

確かに私は、
良くなりたいがために
がんじがらめになってあれもこれも
試しすぎているのかもしれない……!


息子が寝てから彼に電話をして、
子供みたいにわーーーーん!
と泣きながらたくさん話を聞いてもらった。


親の前で泣くことが嫌いで、
母の前では絶対に泣けないのに、
彼の前だと素直に泣くことが出来た。

いつも優しく、
否定せずに話をしっかり聞いてくれて、
一緒に考えてくれるのだ。


お礼を言って電話を切り、
次の日妖怪のような
腫れぼったい瞼で出勤した。


体調が悪くて早退しようと思ったが、
一人になる方が嫌だと思い最後まで残った。


この日は大丈夫だと思った。

だって話を聞いてもらって
あんなに泣いたのだから。



なのにこの日の夜も、
涙が出てくる。


さすがに2日目連続で泣きながらの
電話は疲れるだろうと思い、


「今夜電話出来る?」

と聞いてきてくれた彼に対して、


『昨日みたいになるから出来ない。』

と言い放つと、

「話したくなったら教えてね」

と言ってくれた。


こういう情緒不安定な感じは
苦手な人が多くて
疲れるとか言われるのが
オチだと思っていた。

『疲れない?』


と確認すると、


「疲れないよ。我慢してる方が嫌だよ」


と言ってくれたので、
息子が寝たら電話をすることにした。



この日の電話で、
彼は私に大切なことを伝えてくれた。


「ぼのちゃん今〇〇ちゃん(息子)を
朝起こしておんぶして
下まで連れてってるでしょ?

ご飯食べてる時も食べるの遅くて
イライラしたり、
やった方が早いから
やってるんだとだと思うけど、
ぼのちゃんが口に運んだりとか、
着替えさせるのとか、
学校も途中まで送っていったりとか、
そういうの少しずつやめてごらん?」


私の朝のルーティンにしていたことや
世話を焼いて先にやってしまう癖を
やめてみるといいかもよと提案してくれた。


彼に言われてるまで、
過保護だったことに気付かなかった。


当たり前に保育園の時から
やっていたことだった。


雷に打たれたような気持ちになった。



でも、決して責められてるとか
今までの私が悪かったんだ……とか
そんな嫌な気持ちではなくて
新たに発明することが出来た時の
エジソンのようなそんな気持ち。


彼が教えてくれなければ気付かなかった。


彼は私と息子の生活を見たり
聞いたりしながら一緒に過ごすうちに
過保護だなと思っていたのかもしれない。


でもそれを私が本当に困る時まで、
相談してくるときまで
私に伝えないでいてくれたことに
愛情を感じた。


私の育児を尊重してくれていた気がした。


『明日の朝、

下まで1人で起きてこれるかなぁ……

1人で着替えできるかなぁ……

1人で学校行けるかなぁ……』

心配なことをブツブツと呟く私に、


「いきなり全部やらなくていいから
ひとつずつやっていけば大丈夫だよ。

親が思ってるより、
子供はしっかりしてるもんだよ」



と言ってくれたので、
半信半疑な部分もあったけど
その言葉を信じてみることにした。



次の日の朝、
ドキドキしながら起こしてみる。


「○○ちゃん、朝だよ~
ママもう先に下行ってるから降りてきてね」


1回では起きてこなくて
何回か起こしに行った。


リビングで待っていると、
階段を降りる音が聞こえてきて
学校の日に自分の力で降りてきた
息子の姿を初めて見ることが出来た。


その時の感動は今でも忘れられない。

着替えも1人でさせてみて、
出来た。


ご飯も1人で全部食べられた。


心配と不安でいっぱいだったけど、
心を鬼にして玄関の前から学校へも
送り出した。


彼にいっぺんにやらなくていいと
言われたけど、
なんだかできる気がしたから
この日にやってみた。


彼の言った通り、
全部一人でできたのだ。


そこからそれを続けて行くうちに
朝怒鳴らなくなったことに気付く。

決して支度がすごく早いわけではない。


でも怒る回数は劇的に減った。


以前は、

私がやってあげてるのに遅い=イライラ


という感じだったのかもしれない。



そこから少しずつ私が息子に
やってしまっている小さなことにも
気付くようになり、
1人でやらせてみよう!と思い
色んなことをやめていった。


最初はもちろん、

なんで今日はやってくれないの?

なんて言われたり、
グズられたりすることもあったし、
私がやってあげたくなってしまう
こともあってグッと堪えた。

でも自分で出来ることが分かると
しっかりやってくれるようになった。


宿題も文句をブツブツ言いながらだけど
私にストレスがかからないくらいには
やってくれるようになった。


私の息子離れ、
息子のママ離れ。


こうやって少しずつやっていくのだ。



私の育児に必要だったのは、

やることを
増やすことではなくて
やめることを増やすこと


だった。


そして、
なによりも

息子を信じてあげること


やってあげないと何も出来ないと
勝手に思い込んで
出来ない子にしていたのは私だ。



今思えば、
新しい職場にチャレンジすると
決めたものの、
いざそれが近くなると不安と緊張で
いっぱいになり
行きたくない気持ちが募り、
どうにか行かなくて済む理由を
自分で作りだしていた気がする。


まさにこの記事にかいた
セカンダリーゲインのようなものだ。


育児ノイローゼ(メンタル不調)
になれば仕事に行かなくて済む
なんて頭のどこかで思っていたのだろう。 


2週間くらい
本当に頭がおかしくなるくらい
悩んでしまってズタボロに
なってしまったけれど
お陰様で面接に受かり、
今現在私は派遣社員として
元気に働いている。




大切なことを教えてくれた彼と、
成長している息子に感謝を込めて
この記事を終わりにしたいと思う。

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