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私のブックマーカー#05『麦本三歩の好きなもの 第一集/住野よる』編~あたりまえの日常が温かい。~

久しぶりに小説を読み切りました。

お風呂場で湯舟に入りながらじっくり本を読むのがマイブーム。ユノです。
本は湿気でちょっとゆがんでしまいました。
自分で買った本なのでいいかなと思っていますが、図書館から借りた本、友達から借りた本ではやらないように!!!


住野よる作 『麦本三歩の好きなもの 第一集』を読んで

小説を読み切ったのは久しぶりです。多分2月ぶり?慣れない生活や就職活動から実際に書籍に手を触れるということがなくなってしまいました。
最近はまた本を読むことがブームに慣れて、心に余裕ができたんだなあと安心しています。


『麦本三歩の好きなもの 第一集』のあらすじ

 主人公はそのタイトルのとおり麦本三歩。ちょっと仕事のミスが多い、よく噛むおっちょこちょいな図書館員のお話。三歩の好きなものを通じて三歩の日常を綴る心温まるストーリー。よくいる人間の、よくある話に心が温まったり、クスっと笑えたり、じんわりと感動をもらえる。そんな短編集です。


『麦本三歩の好きなもの 第一集』の感想

 描かれている内容は、本当に当たり前の日常を描いているだけなんです。
誰かが死んだり、館に閉じ込められたなんてミステリーもないですし、誰かの大きな病気に共に闘うなんてシーンもありません。何かに対して仲間と共に一生懸命にやる白熱!感動シーンもありません。
 だけど、三歩の自分のことを理解していく姿や友人を大切に思う姿。最初はちょっぴり苦手だった職場の先輩たちと少しずつ仲良くなっていく姿がとても心温まります。
 一つ一つの短編は「麦本三歩は〇〇が好き」という名前で統一されており、お話の中に必ずその好きなものが登場します。
 最初は仕事が十分にできないちゃっかり者の三歩に呆れちゃいますが、お話を読み進めているうちにどんどん三歩のことが好きになります。
 同時に、読んでいる自分自身のことも好きになりました。
なんというか…
「こんな風に生きているのは自分だけ。みっともない。許せない。」
と思っていたけれど、
「そんなのみんなそうだよ。大丈夫。別にそれでもいいんじゃない?」
と伝えてもらっているような気がしました。

 個人的に私が好きなお話は、『麦本三歩は君が好き』と『麦本三歩はモントレーが好き』、『麦本三歩は今日が好き』です。

 住野よるさんの作品は『君の膵臓を食べたい』『か/く/し/ご/と/』と今回の『麦本三歩の好きなもの 第一集』の3作品を読んできましたがあだ名が多いのが特徴的だなと思いました。今作も、主人公である麦本三歩しか本名は登場しません(私が見落としているだけかもしれませんが…w)
他の登場人物はみんな『おかしな先輩』『怖い先輩』など三歩がひそかにつけたあだ名だけです。


こんな人に住野よる作『麦本三歩の好きなもの 第一集』をオススメしたい!

・日常ストーリーが読みたい人
・あまり話が長くないものが読みたい人
・自分に厳しく、自分のことが好きじゃない人
・自分に自信がない人

 この本を読むことで、自分の好きなことに素直になれたり、ちょっとでもダメな自分を許して好きになれたらいいなと思ってこの作品をオススメします。
 私も自分には好きなことがいっぱいあって、一つに絞れない自分があまり好きではありませんでした。でも最近は、全部好きでいいんじゃない?と思えるようになりました。今まで言えなかった趣味も、これからははっきり言えるようになりたいと思います。

こちら第二集も出ています!ただ、文庫本バージョンを見つけれなかったのでもしかしたら単行本しかまだ出ていないかもしれません。
 第一集の文庫本の表紙は黄色の可愛いイラストですが、ピンク色や青色のイラストの物もあります。全部第一集の本なので気を付けてください!
 第一集は本好きの親戚にいただいた物なのですが、親戚が第二集だと勘違いして黄色とピンク色の第一集をプレゼントしてくれましたww
親戚の人もまだ読んでいないとのことだったので、ピンク色を渡して解決しました。コレクションしたい!という方には問題ないのですが、中身は全く同じなのでご注意してくださいね!

最後まで読んでいただきありがとうございました。
もしこの本を読んだよ!という方はぜひコメントしてください!
それでは次の投稿でまたお会いしましょう!

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