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「閉店=終わり」とは限らない

素晴らしい。

阿佐ヶ谷で40年以上営業してきた街の本屋「書楽」が1月31日に閉店しました。しかし跡地で八重洲ブックセンターが新たに開店するそうです。2月10日オープンとのこと。

何より感銘を受けたのは「本屋で働いている従業員のうち希望した人は継続して勤務するそうです」のくだり。前にも書きましたが、駅前再開発に伴う閉店で職を失った経験があります。すぐ近くで新規店がオープンするにもかかわらず非正規雇用は全員切られ、社員数名だけが異動したのです。

当時の心境は「どうなろうと知ったことか」でした。でもいま考えると、その社員数名は大変だったでしょうね。

長く勤めている人が残っていれば、常連さんに関する諸々の注意事項や定期購読、お店ならではの各ジャンルの売れ筋に関する情報等をスムーズに引き継げます。書店員の雇用も守られるし、いいことしかありません。

細かいことを言うと、雑誌の定期購読に関して閉店と開店の間のブランク分をどうするかという点が気がかり。でも八重洲ブックセンターほどの大規模店なら、近隣の他店舗(ルミネ荻窪店とか)で一時的に取り置きをしたり発注を代行したりして、柔軟にカバーできるはず。

私がかつて働いていた本屋(↑とはまたべつ)の跡地にも、いまは他のチェーン系書店が入っています。たまに行くと、そこかしこに昔の名残をうっすら感じられるのが嬉しい。基本的に在庫も引き継いでいるので、とある買い切り本(返品不可)の奥付を見て「俺が仕入れたのがまだ残ってる」と苦笑を噛み殺すこともありますが。。。

ちなみに昨年3月に閉店した東京駅八重洲口の「八重洲ブックセンター本店」は、2028年に営業を再開する予定とのこと。

閉店=終わりとは限らない。阿佐ヶ谷店も本店も、オープンしたら買いに行きます。

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