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ハードボイルド書店員の「ファンブック」論

これ、問い合わせがすごいです。

全国の書店で売り切れが続出しているはず。原因は2024年2月29日まで何度でも使えるパスポートでしょう。対象のパスタが500円になるか、対象のドリンクが150円になるか、もしくはジョッキビールが300円になるか選べるとのこと(いずれも税込価格)。

PRONTOが近場にないので私は買っていません。似たタイプのものだと、会計が10%オフになる某老舗飲食店のメンバーズカードを持っています。お店に常連と認められた人がもらえるカードです(ちなみにチェーン店ではありません)。

いただいた当初は会計のたびに提示していました。そのうち申し訳ない気がしてきて最近は出していません。定価でいいやと。でもお店の人が顔を覚えていて、いつも割引してくれます。ありがたき幸せ。

安くなるから通っているのではなく、美味しくて身体にも良さそうだから定期的に食べに行っています。あとはスタッフの心意気に尊敬の念を抱いていることも大きな理由です。私も接客業に従事している身なので、いろいろ学ばせてもらっています。

パスポートやクーポンはたしかに嬉しい。ただ雰囲気やサービス、品揃え、スタッフの人間性などが好きだからそのお店でお金を使いたい、応援したいという気持ちが大前提。上手く言えないのですがそう考えています。

ファンブックの購入がきっかけでファンになる人もいますし、この種の企画を否定はしたくない。一方で、たとえば本屋ではなく各々の飲食店で常連さんにだけ販売する小冊子タイプのものがあってもいいですよね。常連の定義が難しいかもしれませんが。

あと大きな書店がポイントカード会員用のファンブックを作って売るのも面白い気がします。本は利益率が低いので文具を割引するとか。出版事業を盛り上げるとっかかりにどうでしょうか?

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