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ジブリ「君たちはどう生きるか」の感想、考察

「君たちはどう生きるか」という吉野源三郎の小説がありますが、本編とは関係ないそうです。

宮崎駿の最後の作品と呼ばれている「君たちはどう生きるか」を観てきた感想ですがネタバレも含みます。

率直な感想としては「☆☆★★★」ぐらいです。

私自身、生粋のジブリファンではなく
宮崎駿や鈴木敏夫の思想や過去全ての作品からの考察はできないジブリ素人目線の評価です。

ストーリー

・舞台は1942年、主人公眞人は空襲で母の入院する病院が焼け、母を失う。
・その3年後、父は母の妹の夏子と再婚、妊娠。(この時代って普通なの?)
・夏子の実家へ引っ越し。めっちゃ凄い豪邸で使用人の不気味なジジババ(アリエッティの婆さんみたいな人)も何人かいる。
・屋敷で青鷺(ポスターのやつ)と出会う。
・青鷺は家の敷地内にある先代の大叔父が建てた城に住み着いているが、城には瓦礫などで入れない。
・眞人は新しい学校へ転入するが、馴染めず帰り道にボコられる。大した怪我はなかったが、自らで頭に石を打つけ縫うほどの傷を負わせる。(眞人が真面目な奴ではないと確定)
・青鷺は眞人を挑発するような態度をし、「母は生きているから会わせてやるから、城に来い」と言う。(鳥が話した時点でファンタジー確定)
・ある日、夏子は城のある森へ入っていくのを眞人は目撃し後を追う。
・眞人は城に入り、死んだはずの母を発見するが母は溶けていなくなってしまった。青鷺に母は別の場所にいると言われ、裏の世界へ行く。(異世界系確定)
・別の世界では死者や生まれる前の魂、現実の世界で生きている人も存在する。
そして、ペリカンやインコは悪役として存在する。
・青鷺と、別の世界で出会った少女ヒミと共に夏子を探す。
・少女ヒミは眞人の母の幼き姿。
・別の世界を作っている大叔父は、この世界の継承者を眞人に託したくて別の世界に引き込んだ。
・大叔父は現実の辛い世界ではなく、こっちで平和な世界を築いてほしいと頼むが眞人は断り現実の世界へ帰る。

結構端折りましたが、大まかにはこんな感じです。

解釈

城は別世界と現実の入り口でどっちで生きるかという物語は、宮崎駿がこれから幻想、想像、クリエイティブな世界から現実の世界を見て生きるということなのかなぁと私は解釈しました。

城(別世界)を創った大叔父は本に魅了されある日姿を消したと言います。

別世界では要所要所で過去のジブリ作品を連想させるシーンがいくつかあって。
眞人とヒミがハウルとソフィに見えたり、ハウルの家にあったドアノブ捻ると赤とか黒とかのバロメーターみたいなやつがあったり、湯婆婆の部屋にあったみたいなカーテンとか、水の上走るシーンとか。
別世界が大叔父の空想の世界なら、宮崎駿にとっての別世界はジブリ作品。

主人公が現実の世界を生きると決めたラストを観ていて、「もうこれが最後の作品なのかなぁ」と感じました。

私の脳では処理できないシーン

私の脳では処理できない疑問もいくつかあって、映画を観た人はぜひ考察ください。
・鳥が別世界で悪役、囚われた生き物として登場しましたが、なぜ自由の象徴と言われている動物、鳥にしたんだろう?
・別世界で大叔父が「この世界を形成するにあたって13個の石を3日に1つづつ積め」と言っていたが、なんで13?3日?
・別世界で使用人の婆さんのオブジェを触ったらダメって言ってて、眞人は触ってたけど何もなってなかったけどなんかなるの?



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