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わたしが最近読んだ本


2024年に入ってから読んだ本について📕

○正欲/朝井リョウ

念願の文庫化がなされて即購入。

"読む前の自分には戻れない"

という言葉の意味を体感した。
けれどもこの本を読んで感じたことや思ったことを言葉にすることでさえ、誰かを傷つけることになるのではないかという思いも湧く。
結局自分はひとりのマジョリティであることには変わりなく、こんな少しの何かに触れただけで分かったような顔で語れることは何もないだろうなぁと。
それでも、いろんな感情や世界を知れたこと、それ自体が、わたしにとってこの本を読んだ意味であると感じている。
なんか感想を言語化するのが怖いなって少し感じる部分があってあまり言葉にできないんだけど、読んでよかったという実感は強い。

○こんな日は喫茶ドードーで雨宿り/標野凪
喫茶ドードーシリーズ🦤の第二弾。
第一弾はちょうど一年前に読んだと記憶しております。少し疲れちゃった時とか、心温まるような穏やかな本が読みたいなーって時に最適な本書。紅茶や温かいお茶を飲みながら読むのが至福です。喫茶ドードーの店主、そろりさんの紡ぐ言葉がわたしは好きです。

○残り全部バケーション/伊坂幸太郎
アイラブ伊坂、大好き伊坂。
伊坂の世界アイラブアイラブ。
伊坂氏のことになると語彙力をこうも失うほど、彼の描く世界観が大好き!!
そう、伊坂ワールドが大好き。
達観した人物とか裏の社会とか、、をどうしてこうも違和感なく描くことができるのだろうか、と。
とある一文で「「ハッッ!!」」とさせられる感じとか、「「ゾクッッ、てことは……!?」」とワクワクさせてくれる感じとか、その感覚がもう大好きで。思わず口角上がっちゃうような一文が随所に散りばめられてるのよ。もしかしたら口角上がってるのは自分だけかもしれないけど(みんなも上がりますか…!?あがりますよね!!)、ほんと〜〜に好きなの、この世界が!!!!
好きしか言葉にできない。レビューなんてできたものではない。
総括:これからも大好きだよ伊坂ワールド!いつもありがとう伊坂さん。


○変な家/雨穴
これも念願の文庫化。
発売日に買ってきたのでございます。
(重いし高くて単行本買えません🥲)
没入感MAXでした。光の速さで読み進めて面白かったんだけど、最後の方登場人物多すぎて頭の中で家系図を整理できませんでした。笑
あと、雨穴さんの描く世界はこういうジャンルなんだな〜と初めて知った。この本の展開はすごく面白かったんだけど、その根源となる出来事?というかこの本の根幹をなす設定?はあまり好みではなかったかも!読んでる最中のあのワクワク感はすごかったけれども、ジャンルとしては好みとは違うということかも。
でも1番没入したのはホント!

○すべて真夜中の恋人たち/川上未映子
どなたかのnoteを覗いた際に出てきた本書。
題名の響きが心地良すぎてわたしも読んでみよ〜と思い購入。語呂のいいものとか響きが心地いいものがとっても好きなんだ。

じんわりじんわりと胸全体に広がっていく確かな感覚。
優しい言葉で温かな世界を描く。
愛しい想いと切ない想いを綴る。
何だか今の自分にとても刺さる内容であって、深く沁みて、涙が流れた。
誰かを心の底から「愛しい」と思う気持ちと、必ずしもそれが通じ合うわけではないという「切ない」気持ちが、まさに今自分に起きているかのような温度で胸に染み渡った。
様々な境遇の、様々な性格の人々が出てくる中で、共感できることもできないこともあるし、"こんな人いるよなぁ"と苦手意識が生まれたりもする。
けどそんな彼らが紡ぐ言葉もスンと胸に入り理解もできる。

川上さんの著書は初めて読んだけど、言葉が温かくてすごい好きだった。初めて吉本ばななさんのキッチンを読んだ時と似たような感覚になった。
うまく言葉にしてまとめることができないけれど、なんか勇気をもらえたし、無理しないでいいねって思えるし、あたたかくてあたたかくて本当にありがたく幸せな気持ちになった。
最近は少し気分落ちたり元気になったり不安定な状態だなーって自分で感じていたけど、家帰ってベッドに入ってこの本を読んでいて、穏やかな気持ちになれたよ。

この本大切にします。

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