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子供の思い込みについて

支援が必要な子供たちの中に、思い込みが激しい子がいます。

『こだわりが強い』とも似ている感覚なのですが、
自分の頭の中で考えたことが、現実の生活とマッチしないとき、不安定になりやすい子たちのことです。

本来、私たちも、見通しをもったり、シュミレーションをしたりして、色々な事に取り組んでいますが、思った通り行かないことの方が多いですよね。

ただ、思い込みが激しいと、
「思った通りじゃない!」
「ぼく(わたし)は、そんなふうになると思ってなかった!」
「失敗するはずではなかった」
「こんなことになるんだったら、初めからやらなければよかった!」
「先生は〇〇してくれると思った!」
など、自分勝手とも捉えられるようなことを言ってくることがあります。


「おいおい、そんなこと、自分が考えてただけだよね?」
と、言い返したくなる子、それが思い込みの激しい子です。

ただ、ここで忘れてはいけないのは、
「自分の考えを簡単に曲げることができない辛さです。」

思った通りいかないことが許せなくて、辛い思いを自分自身の中で解決することができないから、周りを巻き込んでしまっていると考えます。

すごく、わがままに聞こえますが、本人はシンプルに苦しんでいると思います。


そのような子供たちの支援として、実際に私自身が行っていることは、

①落ち着かせて、我に帰る言葉を決めておく
私の場合は、
「まあ、いっか」を自分を落ち着かせるための切り替えの言葉として、教えています。
自分の思い通りにならなくても、それはそれで別によかったと、言い聞かせられるようにすることが大切かと思います。


②頭の中を整理させる
頭の中でどんどん話を進めてしまう子は、考えがまとまらず、現実的ではないことも、考えていることがあります。

特に、楽しみにしている行事やイベントなどは、自分の勝手な解釈でイメージを膨らませていることが多いです。

そこで、スケジュールなどを確認しながら、たくさん質問をしていくと、矛盾することや現実的ではない考えが分かってきますので、その時点で、
「そうはならないと思うよ」
「難しいんじゃない?」
と、教えてあげることが大切です。
本番のときに、考えと違ったら、心が乱れることが多いですが、前段階だと比較的落ち着いているので、話を受け入れやすいです。


③自分の考えや理想をもたないようにする。
見通しの段階では、事実だけを伝えて、
「あとは、どうなるかお楽しみだね」
「どんなことが起こるか、分からないから楽しみだね」
といったように、自分の考えは状況によって変わるものということを伝えることが大切です。

ですから、ある程度スケジュールだけ確認するだけで、考えや理想的なものをもたないように、変更があることが当たり前に思える言葉かけをすることが大切だと思います。



子供たちの思い込みに、付き合うと、とても大変ですし、理解ができないことが多いので、なかなか指導や支援が難しいところがあります。

あらかじめ、自己中心的な考えを少なくしていくか、自分の考えは、状況によってよく変わるものだということを理解させていくか。
お子様の様子をみて、アプローチの仕方を工夫する必要があるかなと思います。

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