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【短歌エッセイ】移り変わるバレンタイン事情


今年また 会社でチロル ゲットする?  
     それも楽しき バレンタインかな


 約2年前に投稿した上記の記事にも記したが、この短歌を作った2002年当時の私は、ネット上での会話を楽しむチャットルームにほぼ毎晩出入りしていた。
 文字だけを使った他愛のないやり取りながらも、同じ顔ぶれによって時間を共有し、繰り返される交流を楽しんでいた。
 そのチャットルームでバレンタインデーの話題になった時、「毎年もらえるのは義理チョコばかりだ」と言っている人の中で、「毎年会社でチロルチョコをくれる人がいる」と言う人がいた。
 チロルチョコと言えば安価な1粒チョコとして有名だが、種類は豊富で革新的なものも多く、一概には侮れない。
 とは言え、チロル=安価という強いイメージから、あからさまに義理チョコであるということをからかい面白がる人が多かった。それでも最終的には「もらえるだけありがたいよね」という話に落ち着くのだが。
 そんなふうに個人的に義理チョコとしてくれる人もいるだろうが、かつて私が勤めた職場では、女性職員がお金を出し合い、購入した同じチョコレートを男性職員に配って回る、というところもあった。
 もちろん男性職員も同じようにお金を出し合い、購入した同じお返しの品を女性職員に配って回る、ということまでセットになっている、儀礼的な義理チョコだ。
 その年々によって、あったりなかったりしていたので、あるのが通常というわけではなかったようだが。
 今の職場ではどうなんだろう? と思っていたが、数日前に同僚の1人が、「菓子業界の思惑には乗らない」と強い口調で言っていたので、ここではないんだろうな、と思っている。
 ちなみに、ネットで以下のような記事を見かけた。



 この記事によると、義理チョコを渡すという行為に否定的な人が多く、そもそもバレンタインデーにチョコレートを渡さないつもりの人も多いようだった。


2024年バレンタインギフトに関する意識調査結果を発表! 今シーズンは“ご自愛バレンタイン” | 朝日新聞デジタルマガジンhttps://www.asahi.com/and/pressrelease/424361084/
※2月11日には閲覧できたが、残念ながら2月12日時点では公開期間を終了した模様で、閲覧できない。


 この記事によると、複数回答のアンケートで、配偶者やパートナーに贈るためにチョコレートを買う予定という人が63%と1番割合が多い中で、「人にあげる前に自分でも試したい」という人も含めて、自分用に買う予定という人が、ほぼ同じくらいの61%とのことだった。
 確かに、店で選り取り見取りである豊富な種類のチョコレートを眺めていたら、自分も食べたくなるのは当然の成り行きだ。
 一方、67%が職場等の義理チョコの個数を減らしたいと考えているとのことで、予算を自分用に回す分、義理用は削られる傾向にあるのだろうと思わせられた。
 先のネットの記事も含め、近年義理チョコは減る傾向にあるようだ。
 これは、個を大事にする時代の流れなのかもしれない。その分、ホワイトデーにお返しを買う人は減るかもしれないが。
 いやいや、ホワイトデーにも自分用に買う人がいたっていい。それはそれで2度美味しい、というわけだ。


バレンタイン ご褒美とする 自分チョコ  
         疲れを癒す 甘い一粒






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