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#164 秋の散歩と、オーガニックカフェで思うこと

心地良い気候なので、運動も兼ねて歩いてみようという気になる。

散歩に出たついでに、気になっていたコーヒー屋さんへ行ってみた。

店は空いていたが、コーヒー豆の販売だけで
カフェはしていないという。

それならどこかでランチを食べようと
その近くのお店へ向かったが、なんだか暗い。
嫌な予感的中でお休みだった。

時々こういう時がある。

行く店行く店が閉まっていたり満席で入れない。

ああ〜、、となるがしかたない。

当てもなくブラブラ歩くが、
あそこへ行ってみようというお店がひらめく。


ふと甘い香りが鼻をくすぐって、
ああ金木犀だと思う。
どこかから風に乗って流れてくる。

金木犀の香りって、いつも花より先に気がつく。
どこだろうと周りを探したが見つからなかった。

金木犀の香りがすると運動会の時期だなと
毎年思う。
秋の香りだ。

歩いているから気づける香り。


目指す店は無事開いていた。

窓際の席に座り、本日のランチを注文する。
このお店はマクロビオティックな料理のお店だ。


今年このお店に来たのは2回目だが、
とても丁寧に作られていると思う。

トレーに並んだ料理の盛りつけが整っていて、
食べる前から見るだけで楽しい。


まず白い小さな湯呑みに入ったほうじ茶が出る。


お料理を待つ間、ほうじ茶を飲みながら本を読む。
『青嵐の庭にすわる』という森下典子さんのエッセイ。

映画『日日是好日』という黒木華さん主演の茶道が舞台の映画があるが、
森下典子さんはその著者だ。
映画は本人の実話のようだ。

この本にはその映画にまつわる秘話ものっていて
最初から引き込まれて読んだ。
まだ読了できてないのだが裏話も書かれていておもしろい。
映画制作にこぎつけるまでにすごい苦労があることを知った。

『日日是好日』をアマゾンプライムで観たがとてもいい映画だった。
私は茶道はかじったこともないけれど、
やってみたいなと思ったくらい。

お茶をたてて飲むというだけではない深さ。
季節を五感で感じ、
厳しいお作法の中に自由を感じていくらしい。。


息子の高校の文化祭を見に行った時、
茶道部へおじゃました。
教室には赤いもうせんを敷いたベンチが並び、
前で着物を着た部員の女の子たちがお茶をたててくれるのを
座って見る。

その所作の美しさが今も忘れられない。
一つ一つの動きがゆっくりと丁寧に進んでいく。
指の先までピンと神経が行き届いているような。

お茶をたて終わって抹茶の茶碗が運ばれてきた頃には
自分の中でしんと静まり返るような感覚だった。
教室の中が凛とした空気になり、背中がスッと伸びる。

お茶とお菓子をいただいて教室の外に出た時、
他のお母さんも「丁寧に動かないとなって思った。」と
言っていた。

とてもいい経験をさせてもらったが、
この本を読んで久しぶりにそれを思い出した。

日本文化の素晴らしいところだ。


このお店のお料理もそういう感覚にさせてくれる。


メインは大豆ミートの唐揚げ。
大豆ミートを初めて食べた。
かむと油揚げみたいに見えるのが層になっていて
とにかくジューシーだ。食感は柔らかい鶏肉風。
味は本当に唐揚げのよう。
チリソースっぽいピリッと辛味の効いた甘いソースがかかっていて
上からゴマが振ってあり、おいしい。
かむほどにジュワッという感じ。

キャベツの千切りとトマトのくし切り、オクラの茹でたのが
一緒に盛られていた。

小鉢は二つ。
ひとつは、ピーマンとコーンとれんこんのおひたしみたいなの。
出汁がきいておいしい。

もうひとつはひき肉と白菜とキクラゲをカレー味で煮たようだ。
イメージが湧きやすいようにひき肉と書いたが、
動物性のものを使ってないお店なのでひき肉ではない。
なにで作っているのだろうか、
多分大豆系のものをひき肉風に使っている。
こちらも文句なしにおいしい。

丸く焼いてあるのはじゃがいものお焼きに
青のりを振ってあるようだ。

そしてたくあん。
これがワンプレートにのっている。




玄米ごはん

汁物は、ズッキーニのお汁だった。
薄味仕立ての味噌汁。
ズッキーニが味噌汁に合うとは思わなかった。

果物はみかん。


動物性のものを使ってないから軽いかと思いきや、
揚げてあるからかこの日おやつが食べれないくらいの満腹感。



一口一口味わって、丁寧に作ってあるおいしいものをいただけたなと
心も満足。
景色も眺めながらゆっくりと食べられて心も落ち着いていく。


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前回来た時の料理がこちら。

メインは揚げ出し豆腐。

この揚げ出し豆腐も本当においしくて、
豆腐が隠れるほど色とりどりの野菜が盛られていた。
ニンジン千切り、カイワレ、オクラ、
紫色のは何かわからないが、料理を彩よくきれいに見せている。
一緒の鉢に、ピーマンとナスの揚げたのも入っていた。
そう濃くない出汁がいい味だった。

ピーマン、ニンジン、キクラゲの胡麻和えの小鉢と
カボチャのひき肉あんかけの小鉢。
ここでもひき肉と書いたが、肉ではないひき肉風の何かだが
もはやひき肉としか思えない。


この日のメニューで私の一押しは、小さな丸いコロッケ。
クリームコロッケ風で中は白いトロっとした生地に
野菜が入っていて、長芋かと思ったがわからない。
とにかくクリーミーで優しいながらしっかりした味でおいしい。

今回お店の方に何のコロッケだったか尋ねたら
豆乳で作ったホワイトソースに毎回違う野菜を入れていて
その日なにを入れたのかはわからなかった。

「とてもおいしかったです。」とお伝えすると
笑顔で嬉しそうに「ありがとうございます。」とお店の方。

こちらこそおいしい食事といい時間をいただいた。
お店の人の提供してくれるものが私に喜びを与えてくれて、
私が喜ぶことがお店の人も嬉しそうで

お互いが喜びあえるいい循環になってる。


玉ねぎ、ニンジン、揚げのみそ汁


食後のオーガニックコーヒーには、
サクサクしたハード系のスティックビスケットがついてきた。


心も体も元気になるご飯だ。

カフェでのこの時間は私の大きなエネルギー源になってる。




🌱お読みいただき、ありがとうございました(^ω^)














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