【活動報告】「米粉バナナブレッドを作る会」開催いたしました
筆者は2022年秋より、「北海道グルテンフリー友の会」代表として、食に関する情報交換の場を設け、不定期に活動しております。
2023年7月には、おかげ様で第5回目「米粉バナナブレッドを作る会」を開催することができました。
今回はその活動報告と共に、活動を通して見えてきたことにも触れてみたいと思います。
北海道グルテンフリー友の会について
グルテンフリーとは、皆さまご存知の通り
「小麦に含まれるグルテンを避ける」ことです。
グルテンを避ける理由は、主に2つあります。
小麦アレルギーだから
健康のため
1の「アレルギー」については、ここで説明するまでもないですね。程度の差はあれ、小麦製品を口にすると何らかのアレルギー症状が出てしまうため、グルテンフリー生活を余儀なくされます。
2の「健康のため」というのが、ピンとくる人とそうでない人とに分かれるのではないでしょうか。
専門的なお話は割愛させていただきますが…
一見食と関係なさそうな体調不良が、実はグルテン摂取によるものだった・・・
なんていう場合があることも指摘されています。
例えば、「片頭痛」。
例えば、「慢性疲労」。
例えば、「生理痛」。
例えば・・・etc.
えー??まさか。
と思う人も多いかもしれません。
もちろん、グルテンだけがその原因ではないでしょう。
しかしながら、調べていただくと分かりますが、
「関連性はない」とは決していえないことがみえてきます。
以下リンクは、私が参考にさせていただいた本間良子先生の書籍。
さまざまな情報にぜひ触れてみてください。
このような情報からグルテンフリーを実践すること約1年とちょっと。
めきめきと体調が良くなったのを実感できました。
ですが、グルテンフリー生活って、私含め今までパンやパスタが大好きだった人にとっては、なかなか厳しいことですよね。
きっと、そういった想いを抱えている人は私だけじゃないんじゃないだろうか。
小麦粉の代替品として推奨されている、米粉をもっと手軽に使いこなしたいと思っている人がいるんじゃないだろうか。
ネットでの情報収集だけでなく、リアルに集まって情報交換したらどうだろう?
そう思ったのが、北海道グルテンフリー友の会を作ったきっかけです。
おかげさまで5回目の講習会
本当は、好きじゃないんです
「講習会」という言葉。
便宜上、人に説明する際、この言葉が伝わりやすいので使わせてもらっているだけで
本当は、自分が講師になって教えるなんておこがましいと思っています。
ただ、パティシェとしての経験があるというだけ。
米粉に関してはまだまだ素人ですし。今までの経験からの応用で、できるようになったこと、分かったことをシェアしているだけなんです。
だから、チラシには「作る会」という表現にさせてもらっています。
1回目と3回目は、グルテンフリー店の経営者をお招きしての座学でしたが、2回目、4回目、そしてこの5回目は、米粉クッキングの会です(*^^*)
実習はやっぱり楽しいですね。
私の信条は、
「家庭で手軽に作れる」こと、
そして何より
「食べておいしい♪」こと。
難しい技術が必要な料理は、決して家庭向きとはいえません。
そういうものこそ、お店の出番だと思っています。
なかなか手作りするのは難しいレシピ、あるいは
原材料が手に入りにくいようなレシピはその道のプロに任せればいいのです。
それよりも大事なのは、毎日楽しくグルテンフリーを実践できること。
米粉が普通にキッチンにあって、簡単にさっと作れること。
今はここなのかなあ、と私は思っています。
だから、今回のバナナブレッドもできるだけ簡単に、そしておいしいものになるようにと工夫しました。
(おいしいかどうか、は主観が入りますが…笑)
進行①米粉バナナブレッド作り
米粉のお菓子やパンは、実は小麦粉よりも工程が簡単なものが多いんです。
今回のバナナブレッドも、材料をどんどん混ぜていくだけ。
小麦粉のように、粘りを出さないように混ぜることもありません。
(小麦グルテンの扱いは、製菓において非常にデリケートです)
ただ、米粉はその元となるお米の品種によって、生地の状態から出来上がりの状態まで随分と差が出るんですよね。
そして、それらをすべて検証したデータなるものも存在しない。
(あるかもしれないけれど、あまり知られていない)
だから、プロのみなさんはそれぞれ独自に研究して、できたレシピを大事にしているんです。
それはそれで大事であると同時に、家庭でも、ある程度簡単に手作りできる「知識」と「指標」があったら、もっと米粉は世の中に浸透していくんじゃないか?
それが私の目指していることなんです(*^^*)
【今回作った米粉ブレッドの大まかな流れ】
バナナを潰す
砂糖(今回は奄美産原糖を使用)を加える
米油を加える
豆乳を加える
米粉+重曹+クエン酸を加える
オーブンで焼く
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慣れれば、10分もあればできる工程(笑)
重曹とクエン酸は、水分が合わさると「中和」という化学反応が起こり、発泡をはじめます。
その性質を利用し、生地を膨らませてみました。
ベーキングパウダーを使ってもいいのですが、
(バーキングパウダーの主成分も重曹です)
今回はこの性質をみなさんに知っていただきたかったというのもあります。
使う米粉に合った豆乳の量についてや、バナナの完熟度合い、型に敷く紙のことなどなど、こういう細かいことも、その場で確認しあえるっていいですよね。リアルに集まって作ることの醍醐味かな、と思いました^^
ちなみに、今回のレシピは小麦・卵・乳不使用。
つまりヴィーガン対応ということになります。
昨今のアレルギー事情も、やはり卵や乳製品がダントツですから、そういった悩みのあるお子さんにもおすすめのパン(のようなお菓子)です。
進行②ミニトークコーナーが良かった!
バナナブレッドを焼いている間、ミニトークコーナーを設け、お2人の参加者様にお話しを伺いました。
今までは主催者側からの一方的な発信で進行してたのですが、回数を重ねていくうちに、少しずつ参加者様との距離も近づき、
「この方のお話、もっと聞いてみたいな」
「もっとコミュニティとしての機能を果たしたいな」
と考えるようになったのがきっかけです。
とはいえ、私がそうですが、人前に立ってお話するって、よっぽど慣れてないと足がガクガク、声も震えるものです^^;
お2人だって、きっとそうだったはずです。
にも拘わらず、快くお引き受けしてくださったことには感謝しかありません(T_T)
1人目の方は、1回目から参加していただいている常連の I さん。
ご自身もお子さんもアレルギーで苦しんできた方です。
苦しみながらも原因を探り、食との向き合い方を導き出した I さん。
この短い時間ではもちろん、語りきれないことがたくさんあったでしょう。それでもその一端に触れることができ、深く共感するとともに、なんてカッコイイお母さんなんだろうと思いました。
2人目の方は、今回初参加ながら、実は初回からSNSでの告知に協力していただいてたKさん。
というのも、彼女は札幌在住ではないのです。
今回は電車で6時間もかけて道東から、わざわざ、この会のために、来てくれたのです(T_T)
もうそれだけで泣いちゃいます。
Kさんは、日本で作られた生地を使って小物や雑貨を作るクリエイターです。
「再生と循環」をテーマに、いずれは綿や麻を育て、そこから糸を紡ぎ、布を織り、作品を作ることを目指し、活動されています。
大地から産まれ、いずれ土に還っていくというのが、簡単なようで簡単じゃない世の中。
これは衣食住、人の暮らしそのものに通じるのかもしれないな、と1人しみじみ思うのでした。
おわりに 友の会の今後について
グルテンフリーは今やアレルギー対応はもちろん、最初に触れたように、健康のために取り入れる人も増えてきました。
また、小麦の代わりにお米を消費するということは、年々落ちている食糧自給率アップにも貢献できます。
その昔、GHQが行った「キッチンカー政策」※によって小麦文化が日本に広まっていったのなら、私たちはその逆を、草の根的な活動でやっていけばいい。
北海道グルテンフリー友の会は、そんな小さな小さなコミュニティとして、今後もこういった地元での集まりを不定期に続けていこうと思います^^
お米文化を取り戻し、日本人に本来合っている食生活に戻せば、きっとたくさんの人が救われる。
そんな気がしてなりません。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
※キッチンカー政策について、過去に別ブログで記事を書きましたので良ければ参考までに。
ほかにも、検索すればたくさんの解説記事が出てきますので、知らなかった方はぜひこの機会に知っていただきたく思います。
【北海道グルテンフリー友の会Instagram】
https://www.instagram.com/komepan_hokkaido/
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