見出し画像

(家族の悩み)食べてほしいのに食べてくれない…

こんばんは!むーちゃん先生です!今日も治療お疲れ様でした。

今回は家族のサポート方法についてお話しします。

大切な家族や恋人、友人ががん治療中食事を摂れないと心配ですよね。
副作用はなくただ食欲がない時どうしたらよいのでしょう。

『なんで食べてくれないの?』
『せっかく作ったのに』
『食べないと元気になれないよ』

がんの治療は本人とそれを支える家族の二人三脚ですよね。
しかし家族の頑張りが逆に本人にプレッシャーを与えてしまい、本人も辛くなってしまうこともあります。

そんな時のヒントを3つお話します。

① 食事を出す時は少なめに、品数多めにしてみましょう。

イメージは旅館のお料理の一番最初に出てくるお盆です。小さい器に数品入っていますよね。あのくらいの一口サイズを数品用意してみましょう。
手の込んだものを何品も作るのは大変ですから、いつものおかずや冷蔵庫にある残り物でも大丈夫。食器が変わるだけでも美味しそうに見えますし、一口が小さい方が手が伸びやすく食べるハードルが低くなります。

② 食べる場所を変えてみましょう。
普段はお家で食べている方は公園やベランダでおにぎりやサンドイッチを持って行って食べてみる。
体力があれば旅行に出てみるのもいいですね。お弁当箱に入れてみるのも目先が変わっておすすめです。

③ 食べてくれるのを期待しない。
家族のサポートでは、これが一番大事です。食べられない人に食べさせるのは非常に難しいことです。下手をすると食事そのものが嫌になってしまいますし、また食事を強制することでお互いの関係性も悪くなるかもしれません。言いたくなる気持ちは分かりますが、ここはぐっと我慢して本人のペースで食べられる機会を待ちましょう。

私の好きな言葉に「馬を水辺に連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない」ということわざがあります。この言葉はイギリスのことわざで、英語表記では「You can take a horse to the water, but you can't make him drink」と書きます。馬が水を飲むかどうかは馬次第なので、人は他人に対して機会を与えることはできるが、それを実行するかどうかは本人次第であるという意味ですね。

一番食べられなくてしんどい、悩んでいるのは本人です。

周りは環境を用意してあげて、本人のペースで食べられる機会を待ちましょう。
ご家族が辛くて弱音を吐きたくなったら、病院では身近な医療者に相談してくださいね。

ただし
・食事がどのくらいの期間食べられないのか
・普段よりどのくらいの量が食べられていないのか
・食べられなくなってからどのくらいの期間で何キロ体重が減ってしまっているのか
等は主治医に必ず伝えましょう。

がん患者さんの体重減少は予後と関係があるため、食べられなくて困ったなで終わらせず医療者にドンドン相談しましょう。

以上、ご家族が食事でお困りの時はお試しください。


🍀副作用別の食事の取り方はこちらから↓↓




読んで頂きありがとうございます!少しでも皆さんのお役に立てると幸いです!