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人間 最終章:  「財産もないのに、遺言書は必要?」 <ー そもそも、遺言書はなんのためにあるのか考える必要あり

今回は「財産もないのに、遺言書は必要?」について見て行きましょう。

「財産もないのに、遺言書は必要?」

回答: 遺言書は、作っておいた方が良いと思われます。

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遺言書作成の必要性

1. 財産が少ない場合でも遺言書が必要な理由

財産がほとんどなくても、遺言書を作成しておくことで、以下のようなメリットがあります。

1.1 遺産分割の明確化と紛争の防止

法定相続人の規定に従って遺産を分配すると、親族間で争いが発生する可能性があります。特に、以下のような状況では、争いが発生しやすいです。

  • 兄弟姉妹間で仲が悪い

  • 再婚家庭で連れ子がいる

  • 特定の親族に遺産を多く相続させたい

遺言書を作成しておけば、自分の意思に従って遺産を分配することができ、争いを防ぐことができます。

1.2 特別な想いを伝える

遺言書には、遺産の分配方法だけでなく、故人の想いを伝えることもできます。例えば、以下のような内容を記載することができます。

  • 家族への感謝の気持ち

  • 子供たちへのメッセージ

  • 大切な人への励ましの言葉

  • 自分が大切にしてきた価値観

遺言書は、故人の最後のメッセージとして、家族にとってかけがえのない宝物となります。

1.3 葬儀の希望を伝える

葬儀の形式や費用など、葬儀に関する希望を遺言書に記載しておけば、家族の負担を軽減することができます。例えば、以下のような内容を記載することができます。

  • 葬儀の形式(家族葬、火葬式など)

  • 葬儀の費用

  • 埋葬場所

  • 戒名

故人の希望に沿った葬儀を行うことで、家族は安心して偲ぶことができます。

1.4 後見人の指定

認知症や知的障害のある家族がいる場合、遺言書で後見人を指定しておくことができます。後見人は、以下のような役割を担います。

  • 財産の管理

  • 生活支援

  • 法律行為の代理

信頼できる後見人を指定しておくことで、大切な家族の将来を守ることができます。

1.5 ペットの将来を託せる

ペットを飼っている場合、遺言書でペットの将来を託すことができます。例えば、以下のような内容を記載することができます。

  • ペットを引き取ってくれる人

  • 飼育費用

  • ペットのお世話に関する希望

ペットは家族の一員です。遺言書によって、ペットが安心して暮らせるようにすることができます。

2. 遺言書の形式

遺言書には、以下の3つの形式があります。

2.1 自筆証書遺言

  • 全文を自筆で書く

  • 日付と署名をする

  • 証人2人の署名または記名押印が必要

最も手軽な形式ですが、形式不備によって無効になる可能性があります。

2.2 公正証書遺言

  • 公証役場で作成する

  • 公証人が内容を確認する

  • 費用がかかる

最も確実な形式で、形式不備による無効になる可能性は低い

2.3 秘密証書遺言

  • 自筆で書く

  • 封筒に入れて封印する

  • 証人2人の署名または記名押印が必要

自筆証書遺言と公正証書遺言の中間の形式

3. 遺言書作成のポイント

3.1 内容を明確にする

  • 遺産の分配方法

  • 葬儀の希望

  • 後見人の指定

  • ペットの将来

などを具体的に記載する

3.2 法律上の要件を満たす

  • 形式

  • 内容

  • 署名

など、法律上の要件を満たすようにする

3.3 専門家に相談する

  • 弁護士

  • 司法書士

などの専門家に相談すると、的確なアドバイスを受けることができます

4. 遺言書の保管

4.1 安全な場所に保管する

  • 本人

基本、遺言書は財産の分配だけの目的ではない気もします。

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