こんなボクはきっと音楽に愛されているのだろうか

月曜日の朝 冷たい風が吹き荒ぶ新宿駅のホームで電車を待ちながら、せわしなく行き交う黒い人々を見ていたら、自然と瞳の表面がじんわりと湿ってくるのを感じた。 涙は決して悲しいときにしか流すものではないことを今の僕はちゃんと知っているけれど、なぜだか知らないけれど、このとき落ちた水滴にはカナシミ成分が約37%含有されていた。 それは、このとき自分の無力とやらをしみじみと僕が感じていたせいかもしれないし、もしくはイヤホンから突然、僕の両耳になだれ込んできたあの曲のせいかもしれな

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ながいは必要

最初に買ったディープ・パープルは、『Made in Japan(邦題はライヴ・イン・ジャパン)』に未収録だった『ブラック・ナイト』シングル盤。 もう、カッチョいいのなんのって。学校から帰ると、繰り返し大音量で聴き続ける。とうぜん家の人間からクレームが入り、ヘッドホンに切り替えた。 僕の耳は難聴気味だが、この当時、密閉型ヘッドホンで大音量のハードロックを聴きまくった報いである。 週末には東京に出向き、秋葉原(石丸電機とか)やお茶の水(ディスクユニオンとか)をハシゴし、さんざん

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ワーグナーの真髄を伝える巨匠たち - クナッパーツブッシュとロンドンの至芸

音楽史において、ワーグナーの作品はその壮大なスケールと深遠なテーマで独特の地位を占めています。巨匠ハンス・クナッパーツブッシュは、この偉大な作曲家の音楽を理解し、解釈することにおいて、特筆すべき指揮者の一人です。彼の指揮するワーグナーの音楽は、その規模の大きさと独自のスタイルで知られ、多くの音楽愛好家に影響を与えてきました。 特に注目すべきは、バスバリトン歌手ジョージ・ロンドンと共演した「告別と魔の炎の音楽」です。この録音は、クナッパーツブッシュが持つワーグナーへの深い理解

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クロス・レヴュー 2024年4月号

『ミュージック・マガジン』誌上で1981年から続く、注目アルバム7枚について毎月4人が批評して10点満点で採点するコーナー、“クロス・レヴュー”のWEB公開を始めます。評者それぞれの聴き方の違いを楽しんでいただくもので、アルバムの絶対評価を示すものではありません。より充実した音楽生活を送っていただくきっかけの一つにしていただければ幸いです。 今月の評者は以下の4名です。 ※それぞれの評文についた○内の数字が点数です。(10点満点) アマーロ・フレイタス『イーエーイーエー

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今日の気分は? 2024019

今朝の京都は半分曇り空。1日を通しては曇り時々晴れの予報です。午前7時の気温は2℃。日中は13℃予報で朝はかなり冷え込みますが日中は昨日とほぼ変わりません。 ■現在進行中の企画です。 3/20まで 3/23 深夜まで 3/24 まで 期限のある企画でお薦めがあれば教えていただけると有難いです。 よろしくどうぞ。 では冒頭の3曲をご紹介します。 1曲目は DARYL HALL & JOHN OATES の One on One 。 ダリル・ホール&ジョン・オーツ

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2024.3.19#SONGHOSE おかげさまで9周年

2024.3.19昨日は こちらでございました☆ SONGHOUSE というイベントと言いますか グループと言いますか 船と言いますか   得体の知れない形のまま 9年もの間 SONGHOUSE 続けてこれたこと 嬉しく思います ありがとうございます 9年前に "歌を唄う" 基本ここにだけ フォーカスをあてた事をやってみない? ってKENさんに相談したとこが スタートだったような気がします まあ ある種 自己満の要素も ふんだんでねw 俺の声のここを 聞いてくれ!

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雑記20240318 久々の外スタ。

おはようございます。 日が出てると暖かくて、日が暮れるとひんやり。そして昨日は風の強い日でした。ハットを被って外出したけど屋外でのビル風とかがものすごくてほとんど被れなかったくらい。春一番じゃないけど風が強く吹いておさまると何かが変わってたりすることが多い気がします。 そんなこんなで昨日は外のスタジオでリハーサル。久し振りに乗る沿線でのお昼間はなんだか新鮮で気持ち良い光景。特に丸の内辺りにいくと個人的には新鮮です。 昼イチからスタートしたスタジオワーク、個人的な宿題みた

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Sweet_Love__Yellow_Bliss

https://app.suno.ai/song/70aac20e-dd1d-409d-a409-f5c8aeab34d8。 バナナが主題なのですが、 ここまでお洒落な曲ができるとは🎶 どこかのCafeで流れていそう🎶 🎬作ってみようかな。 オールAI(作詩作曲・ジャケイラスト共)です。

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見ること。見れること。

ここ数年の若いミュージシャンは、総じて演奏スキルがハンパなくて、ほんとすげーなって思っています。 みんな、すんげーうまい。同世代以上のミュージシャンからすると驚くくらい正確で、細かくてびっくりします。 動画で色々なプレイを見れているというのはすごく大きいんじゃないかと思う。見たものを再現しているうちに、どんどんと上達していく。 僕らの時代はというと、どんなふうに演奏しているのか知りたければ、ライブの映像から、アップのシーンをじっくり見たり、教則ビデオを数千円出して購入し

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(9)2018年 浜松

小説「大村前奏曲(プレリュード)」序章 Vol.9 これまで、これからの各話のマガジンはこちらから  あの翌日、結局新幹線で浜松に降りたのは午後になってしまった。駅の構内にはピアノを置いたフロアーがあり、ちょうど幼稚園ぐらいの女の子が父親と一緒に遊んでいた。どうやら誰でも弾いていいようだ。音楽に無頓着な私には浜松と言えばギョーザかうなぎしか思い浮かばなかったが、そうか、ここは楽器の街なのだ。とにかく日帰りのつもりだったので急いで空自に向かった。 「私服で来たか。さすが太田

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