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僕らは戦争も歴史も知らない①~正しい歴史を学ぼう

先週火曜日、78回目の8月15日を迎えました。
「2度と戦争を起こしてはいけない」
夏を迎えるたびに、何度も繰り返し語られる言葉ですが、
いまだに戦争はこの世から無くなることはなく、むしろ新たな世界大戦へと近づいている気配すらあります。

◆そもそも戦争は正しいのか、間違っているのか

日本の教育では、「戦争はあってはならないもの」として学び、軍隊を持つことは悪だと学んでいますが、これは世界の中でも稀なケースです。

一方で、アメリカをはじめ、第二次世界大戦の戦勝国では「正しい戦争をした」という教育をしていますし、それ以外の国も含め、軍隊を持つことは国を守るために必要なことだと考えられています。

勝者か敗者か、立場が変われば、戦争は正義にも悪にもなる。
第二次大戦前も後も、本質的には何も変わっていないように見えます。

そんな中で、昨年ロシアがウクライナに侵攻を開始し、アジアでも中国が覇権主義的な動きを強めているという見方が強まっており、状況が悪化すれば世界戦争を始めるきっかけはいくらでもできてしまいます。

◆近代史を学ばない日本人

また、日本では学校教育において、明治以降の現代史をほとんど学ぶことはありません。
高校の教科書にはおおまかな流れしかかれておらず、授業自体が入試直前の3学期頃に差し掛かってしまう為、きちんと教える暇もありません。

そもそも、日本の学校では、歴史を日本史と世界史に分けています。
これは世界でも稀ですし、おかしな話です。
世界全体の歴史の流れを追っていかなければ、当時の日本の置かれた立場や状況を理解することなどできません。

ましてや歴史を正しく学ばずに、戦争の事を正しく理解することなどできないでしょう。

◆教科書の記述は公平とは言えない

日本の歴史教育では、日本は満州事変を契機に国際社会から孤立し、間違った道を進み始めたと教えていますが、逆にそれ以前の日本の近代化の歩みはおおむね肯定的に語られています。

しかしながら、植民地主義を批判する、植民地主義を清算するという立場から見れば、例えば、ワシントン体制に代表される1920年代の国際協調も、帝国主義国家同士の談合にすぎないという話になってしまいます。

その為に、日本の教科書では明治以降、富国強兵を掲げて帝国主義世界体制に参画し、植民地を広げたことは必要だったと肯定的に書かれているにすぎず、要は欧米諸国にとって都合のいい歴史を学んでいるのです。

◆教科書はGHQが作ったもの

それら現代の教科書の元になったのも、GHQの方針でした。

終戦後、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)は日本の教育を軍国主義・国家主義的なものからの転換させるとして、日本の歴史や地理の授業を停止させ、教科書が回収・廃棄し、GHQが不適切と判断したものは書き換えられるか、墨塗りされました。

その後も、文部省に専任の教科書調査官が設置され、教科書検定は強化されました。
なので、日本の歴史教科書の内容が欧米寄りになっているのも当然の事です。

もっと言うと、日本以外の国では、歴史の授業でその国の神話も学ぶことが多いですが、日本では戦後に教科書から削除されており、日本人という民族の根幹やルーツを学ぶ機会は失われました。
※「古事記」が物部氏や藤原氏に都合のいいように書き換えられているという説もありますが、だからと言ってそれも含めて神話を研究しない、学ばない理由にはなりません。

『自国の神話や民話、歴史を学ばなくなった民族は100年以内に必ず滅びる』
アーノルド・トインビーの有名な言葉です。

◆戦争を学ぶにはまず歴史から

二度と戦争を起こさないというなら、まずは歴史を学ぶことです。

勿論それは、間違った歴史であってはなりません。
この国の過ちも含めて、世界の中で我が国がどのようにふるまい、発展してきたか、公平な視点で見定めていく必要もあるでしょう。

容易な事ではありませんが必要な事です。
今後シリーズとして、日本の歴史についての記事を継続的に書いていこうと思います。

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