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【後編】なぜ「仁王立ちのイカつい男」は「美女」にモテるのか、非モテの僕が悟った話

学校のクラス、サークル、社内などのグループの中に、一人くらい自慢好きがいたはずだ。そして彼らは自己評価がもの凄く高い。自己評価をあげるために平気でウソをつくことだってある。

・テスト前に「全然、勉強しないでゲームしちゃったよ」といって高得点をとる。
・会社から必要とされすぎて大変だわを言いたくて「仕事が忙しくて4時間しか寝てないんだよね、最悪だわぁ(ニヤケ顔)」
・家庭を顧みない一面があるんだってところに格好よさを訴求する「最近、スナックにハマっちゃってさぁ」

なぜウソをつくのか?
これは「ギャップ」を生むためである。
「ギャップ」によって自分を一回りも二回りも大きく見せようとするのだ。

そう、この記事の「後編」のメインテーマは「ギャップ」である。

【前編 なぜ「仁王立ちのイカつい男」は「美女」にモテるのか、非モテの僕が悟った話】

思えば僕にもモテ期が二度あった。 
〜一過性のモテ〜

ブサ男の非モテは、僕のオフィシャル発表であり代名詞でもあるが、過去記事にも書いてきた通り小学校時代は、宙をかけるような韋駄天ぶりでモテまくった。

男のモテる属性とは、小学生は「足の速い子」、中学生は「チョイヤンキー」、 高校は「部活のヒーロー」、大学は「コミュ力があるオシャレな子」、社会人になると「収入の高さ」などと遷移する。

会社員となった僕が神戸の街ナカを濁流を泳いだように群衆を掻き分け掻き分け、ダッシュで走ったとしよう。

「え!?今のおっさん…...残像しか……見えなかった........やだ….愛してる......♡」

となるだろうか。
オリンピック選手ならまだしも、ダッシュが速くても乙女から胸が焼けるほどの恋心を掴むことはできない。足の速さによるモテは小学校時代に限定した一過性のモテである。

他にも一過性の「モテ」はある。

「もっともっと、カワイイはつくれる」
こんなキャッチフレーズのCMがあったが、たしかにそのとおりでカワイイは作れる。そして同様に「カッコいい」も作れるのだ。

断言してもいい。
男も女も「雰囲気」で簡単に異性を騙せる。

顔の作りは関係ない。
人の印象は雰囲気で判断されるのだ。かわいいにしろ、かっこよさにしろ、そこにはパターンがあり、自覚的な努力によって作りだせる。これは単純な事実なのだ。

結論から言う。
学生時代であれば雰囲気モテを演出する上で最も重要なパーツは「髪型」である。

髪型がカッコイイと、どんな奴でもある程度雰囲気イケメンに見える。
モテ力向上にあたり服装も大事ではあるが、「髪型を変えること」は最も手軽かつ効果がある。

僕の高校時代の1990年代はキムタクの全盛期であった。
僕もキムタクのドラマにハマりすぎて、なりたい職業がコロコロ変わってしまったほどだ。
「キムタクは何を演じてもキムタク」と批判派はよく叩くが、彼はそれでいいのだ。社会現象となるくらいの大スターなのだから「ありのままのキムタク」を演じてくれたら、それで僕たちは楽しい。 

そしてドラマで演じられる場面を自分の生活に当てはめながら想像の世界でなりきって「カッコいい俺」で生きて幸せになれたのだ。

キムタクのヘアスタイルやファッションは多くの男性が真似をしていた。アクセサリーを付ければそのアクセサリーは大流行し、ジーンズにフライトジャケット、ブーツ、ワンレンのロン毛である。
このヘアスタイルは本当に街中に溢れた。

「美的センス」というのはどうも「生まれ持った才能」のような響きがある。

だから単純明快である。
センスがないなら、パクればいいのだ。
つまるところ「完コピ」である。

「当然に」僕も、高校時代から軽くボディパーマを入れたワンレンのロン毛であった。休みの日には一つに結んでみたり、タオルを巻いてみたり、さまざまなロン毛をアレンジしてキムタクになりきっていた。

そう。
今みると、かなりキモい。
当時の写真を見るだけで、不気味さが稲妻のように素早く身体の中を駆け抜ける。髪型だけでなく、ブサ男が日本一のアイドルに寄せようとする思想自体もキモい。

しかしだ。
「モテ」はパラダイムシフトである。
その時代や分野において当然のことと考えられる認識や思想で変化する。
みんなが同じものを「すごい」と信じると、それが集団の価値観となる。

100%全ての女子に好感される髪型は存在しないが、当時は70%の女子から好かれる髪型がこれであり、僕もこの「髪型ナリキリ」とジュノンボーイの服装の丸パクリによって雰囲気イケメンを作ることに成功し、小学生以来の「モテ」を手に入れたのだ。

つ、ま、り…
僕のようなブサ面でも、「モテ」の観点からみるとその時代に流行る「丸パクリ」によって一過性の「モテ」であれば、いかようにも作れるということだ。

髪型と服装でモテは7割決まる。

とにかくパクろう。
堂々とパクろう。

オシャレな人をそのまま真似すれば、自分もオシャレだ。

非モテ諸君、是非、明日から実践してみてほしい。

では、なぜイカつい男がモテるのか

モテという観点から見た時に、「雰囲気」が重要な要素であることは先程説明した。しかし何度も述べるように「雰囲気」によるモテは時代や年齢によった「一過性」である。

一方で「ギャップ」はいつの時代も普遍である。
その人が「当たり前にそうである」という事は印象に残りづらいが、意外な一面は強烈に印象に残る。

僕たちは普段から物事を自分のフィルターを通して見ており
「あの上司は怖くて話しかけられない」「バイキンマンはいつもアンパンマンに乱暴するから嫌い」など、先入観を持ち判断している。

だからこそ自分の予想に反することが起こると強く衝撃を受けて記憶に残る。

我が家の末っ子が観ている映画版のアンパンマンでバイキンマンがアンパンマンを助ける場面が登場する。
するとやっぱり大人の僕ですら、「おっ!」と思いついつい見入ってしまう。

つまり、普段から悪い先入観があるものは、ひとつの美点が強調されることだけで魅力的に映るものである。

つ、ま、り。
イカつい男がいつの時代も普遍的にモテる理由。
それは彼らはそのギャップをたくさん作り出すことができるからと結論づけられる。

ちょっとニコっと微笑むくらいで、ギャップが作り出せる。

お年寄りの手助けをすればイカつい男なのに優しい。

仕事を頑張ればイカつい男なのに仕事はしっかりやる。あいつの根は真面目だ。

電車で椅子に座らずに立っていればイカつい男なのに「最初から弱者に席を譲る」精神に溢れてる。

冷静に振り返ってみればそうだ。
全く同じことをして同じ成果をあげたとしても多少「ワル」な方がモテていたし、やがて大成功を収めたとしても「昔ワルだった」ことは美談になっている気がする。

もぅ、僕の勝手な人間観察の統計データによると、中年に学生時代の話を聞くと「男は全員不良で、女は全員痩せていた」ことになる。

男はそれを知っていて、モテのギャップを生むために、会社勤めで波風のない人生を送っている人ほど、
「昔は、警察のお世話になったものだ」 
「え?学校って勉強するところちゃうやん」

と、余計に過去の演出をドライブさせてしまうのだ。

そりゃ、多少ワルな男から言い寄られると、女子の中では
「こんなにたくさんの女を知ってそうなイカつい男が自分を選んでくれた」
と優越感が生まれる。
ちょいワル男に言い寄られることは、女にとってある意味名誉なことなのだ。

さぁ、僕もちょいワル男になろうか。
筋トレに励み、冬でもインナーはタンクトップ、肌を浅黒くして、ゴールドのネックレスとゴツい時計。
電車の出入り口では番人のように仁王立ち。柑橘系の香水つけて、ゆったりと歩きながらまわりの人間を威圧する。

でも、待てよ。

この社会的立場と年齢で、今から「モテ」を目指して「ちょいワル男」になろうものなら、呆れられて家族と別居が確定してしまうだろう。

「どれだけモテるか」を自分の幸福のメイン尺度にすると、年を取ったり社会的立場の変化によってやはり苦しくなる。

「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残るのは、変化できる者である」

と言ったのはダーウィンだったが、男の「モテ」に関しても同じことがいえるだろう。

たしかにイカつい男のギャップは「他人の心理を刺激する普遍性」が高い。

しかしそれよりも自分の今いる環境に適応し、変化できる者こそが結局はいつの時代も魅力ある人生を送る本当の意味での「普遍的なモテ」であり、僕たちおっさんが目指すべき真の姿なのだ。

さ、色々考えたけど、これからも子どもに優しく、やばい相手には容赦なくサッサと「ごめんなさい」をブッ放すパパでいよう。

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