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[読書]妖の華 誉田 哲也

 表紙にある通り誉田氏のグロテクスなミステリーの原点ともなる作品。警告しておくが、血を見るのが苦手な方にはお薦め出来ない。

 妖である紅鈴とヨシキの出会いと猟奇殺人事件を追う刑事の話がシンクロして進む。紅鈴の話からポーの一族の物語を連想するが、中身はもっと残逆で暴力に満ちる。

 紅鈴は吸血鬼である闇神の末裔として生きるため風俗街に身を隠して暮らしているのは極めて現代的。彼女(?)の長い人生の束の間の恋を妨げるのは闇神としての掟なのか?それとも警察?ヤクザの闘争?著者らしいスリリングな展開に思わず引き込まれていく。

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