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灰色の男達の正体は?

 ミヒャル・エンデの「モモ」を知っている方はご存知の通り、この小説には人間から時間を盗む灰色の男達が登場する。彼らは忙しく働くサラリーマン達の成れの果てと思っていた。しかし最近の世の中に当てはめてみると、違った姿に見えてきた。

 タイパという言葉が出て以来、世の中熱心なタイパ信者がどんどん増えてきている。私には時々彼らの姿が灰色の男達と重なって見える。

 一方で最近の世の中で時間を多く消費しているのはネット視聴だというのは異論がないだろう。気になる記事や動画。一つ見ると無限にオススメが広がる。それらは有用な記事でもないのにズルズル引き込まれて無限のネット海に溺れていく。もっとも皆気づいている通り、ダラダラとネットにハマるのはタイパタイパと言われ続けるよりもぬるま湯的で、案外心地よいものなのだが。

 さて現代の灰色の男達の正体は、ネットの海に誘う怪人か、熱心なタイパ警察か一体どちらだろうか?

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