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義母不在時の食事とスーパー

義母がバケーションで帰省中、夫と私だけ。

結婚した時から、義母は同居で、さらに、義理の妹家族が4人いた。義理の妹はその後子供が2人増え、6人家族になった。3部屋に9人で生活していた時期があった。
そのため、夫と2人きりになるのは、移民局へ行くときの車の中だけというのが、新婚1年目だった。

2人きりになったら、結婚7年目にして、初めて新婚気分になった。

夫に何を食べたいのかを訊いて、料理を作るということがものすごく幸せだった。

2週間の間に作ったものを書いてみる。
5200字を超えてしまったので、目次を見て、お時間のある時にどうぞ。


焼き魚

義母がいない時に、焼き魚を食べたかった。義母は絶対に買ってこない。
それで、すぐにスーパーへ買い物に行った。
生の魚をモスクワで買うのは、初めて。どこで売っているかを探すところから始めた。家の前のスーパーで生の魚が売られていて、義理の妹が時々買ってくることがあった。だから、家の前のスーパーで買おうと思っていた。ところが、義母が帰省する3日目に急に閉店してしまった。
それで、近所のスーパーのどこで売っているのかを探すところから始めた。
最近、そこで生の魚を見たことがなかったから、ないと思いつつ、夫が「ある」と言ったスーパーに行ってみた。しかし、なかった。
そして、次のスーパーへ行った。そこには、水槽の中で魚が動いていて、それをさばいて売っているところがあった。

ところが、私は、モスクワで魚を買ったことがない。夫に買い方を訊いても、夫もスーパーで生の魚を買ったことがなく、自分で釣った魚しか生の魚は食べたことがないようだ。
それでも、何とかなるだろうと思いつつ、他のお客さんの動きを見ていた。すると、店員さんに、指をさして、「これをちょうだい」と言い、店員さんが袋に入れて、重さを計って、値段のシールを貼ってくれることが分かった。

魚売り場はこのようになっている。

同じ鮭でも、部位によって大きさが変わるため、どれがいいのか選べる。

それで、鮭のステーキを一切れ買った。

鮭だと思って、買ったのだが、家に帰ってきて、辞書を引いたら、マスだった。

海が遠いモスクワなので、日本から考えると、生の魚は高い。それでも、新鮮だから、めちゃくちゃおいしかった。
ステーキは大きいので、半分にして、夫と半分ずつ食べた。

ちなみに、フライパンで簡単に焼けた。

きゅうりとわかめの酢の物

日本からモスクワに知り合いが来た時に、乾燥わかめを持ってきてもらったから、それを使って、きゅうりとわかめの酢の物を作った。

砂糖が入るおかずを夫は嫌い、「甘い」というので、これは、一度だけにした。

シー

ロシアの伝統的なスープのシー。

義母が職場から安く買ってくる豚の軟骨を使ってブイヨンをとった。軟骨は硬くて、夫も私も嫌だから、ブイヨンをとり終えた後、骨を鍋から出して、軟骨を肉から外し、肉だけ鍋に戻した。そうすることで、骨のストレスを感じずに食べられた。

豚肉丼

ロシアで売られている肉は、塊肉が多い。日本のように、細切れや薄切りなどの肉は、住み始めた2017年頃にはなかった。
たしか、2019年くらいに、『ベーコン』という名で、薄切り肉が売られ始めた。
2019年頃に買った薄切り肉はこちら。

今は、メーカーが違うが、1パック260gで109ルーブルで買った。
塊肉と比べて、値段は高いが、おいしかったから、義母がいないときは、買っている。
そして、豚肉丼を作った。

温泉卵

ロシアでは、生の卵を食べられない。火を通すにしても、卵を水で洗ってから、料理するくらいだ。

そのため、日本に帰国したときは、卵かけご飯を食べたくなるし、ぜいたく品だ。しかし、いろいろ調べていて、温泉卵なら、生でないから大丈夫かもと思い始めた。それで、作ってみたのだが、使いたかった厚手の鍋はご飯を炊くのに使っていて、薄手の鍋で作った。レシピの時間より5分長くしたが、固まり方が不十分だった。それで、さらに、お湯の中に入れていたら、今度は、固まり過ぎていた。

夫は、温泉卵を初めて知り、食べたが、普通に茹でた方がいいということで、こちらも一度しか作らなかった。
私が、卵かけご飯を食べたくなったときに、こっそり温泉卵を作って食べようと思った。

豚肉丼に温泉卵をのせてみた

前日に作った温泉卵が残っていたから、前日に作った豚肉丼にのせてみた。

夫とスーパーへ

夫と一緒にスーパーに行き、店内をウロウロ歩くのも楽しかった。
お!日本のビールだと思って、喜んで写真を撮ったが、夫が、「これは、ドイツのビールだよ」と言い、がっくりした。

たしかに、値札に「ドイツ」と書いてある。

コンタクトレンズの自動販売機。ロシアでは、コンタクトレンズは、処方箋無しで買える。度があうかどうかを試しながら買うらしい。

以前は、箱に『紙』とか『プラ』などと書かれていたから、日本製だったが、制裁の影響か、今回は、違った。

私は、ソフトレンズではないから、これを買うことはない。そして、いくらで売られているかは、この時は分からなかった。たぶん、高いと思う。

別のスーパーへも夫と一緒に行った。夫と一緒だと店内の写真も撮りやすいので、現在のスーパーの様子を写真に撮ってみた。
日本のメディアは、在露邦人にスーパーの棚に品物がない様子をとってほしいと要求し、頼まれた在露邦人は、「スーパーの棚に品物があるので、そのような映像を撮ることができない」と言うと、「棚の品物を寄せて、棚に品物がないようにしてとってくれ」と頼まれたようだ。「そんなことはできない」と、在露邦人は断ったが、どこのスーパーも品物はしっかりある。

日本のウィスキーもこのように売られている。

日本酒もある。

ジンも。

さらに、最近、エノキも売られるようになった。エノキはロシアにないので、夫も初めて見たようだ。今では、モスクワ市内でエノキを生産している。エノキは、ロシア語でもэноки(エノキ)。

野菜売り場。必要な分だけ袋に入れて、重さを計って買える。少しだけ欲しい場合も食品ロスにならなくていい。

スイカとメロン。この日は、1㎏34ルーブル(だいたい50円くらい)で売られていた。スーパーによっては、もっと安く売られているところもある。

果物も量り売り。

旅行中に林檎を1個だけ食べたいときも、気軽に買える。

乳製品も豊富で、こちらは、牛乳。

卵。ロシアで卵を買う時は、パックを開けて、中が割れていないかどうかを確認してから買う。一番下の棚のパックは開けることができないので、そのまま買う。我が家で買うのは、10個入りでだいたい80ルーブル(約120円)の卵。

ロシアと言えば、マヨネーズ。普通のマヨネーズだけでなく、ウズラの卵のマヨネーズ、オリーブのマヨネーズなどいろいろある。義母は、作る料理によって、マヨネーズの味を変えている。

一番下には、バケツのマヨネーズもある。2017年頃に、「マヨネーズはバケツの物を買います」と日本人妻が日本のテレビで言っていたけれども、義理の妹家族と同居していた時でさえ、バケツのマヨネーズを買ったことはない。こんなにも使わないから。

ヨーグルト、サワークリームなどの乳製品はこんな感じでたくさんある。

小麦粉やお米、砂糖売場などの写真を撮りたかったが、他のお客さんがいたから、撮らなかった。

肉売場。

左から、七面鳥、鶏肉、豚肉、牛肉と売られている。このように塊肉で売られている。

豚肉も塊肉。

牛肉も塊肉。

こういう売り場は量り売りだが、日本と同じようにパック詰めされた肉も売っている。しかし、1パックの分量は1㎏近くあったりする。

パン。スーパーで作った焼き立てパンが売られている。

今回夫と発見したのだが、工場でつくられ、ビニール袋に入って売られているパンよりも、ここの手作りパンの方が安く、おいしい。
義母が帰ってきてから、工場で作られたパンを食べることができなくなった。そのくらい、スーパーの手作りパンはおいしい。

胸肉とインゲン豆とパイナップルのサラダ

お祝いの料理で、義母がよく作っていたサラダ。しかし、最近は、義母がこのサラダを作らなくなった。作り方をよく知らないが、たぶん、胸肉を茹でて、インゲン豆とパイナップルの缶詰を入れて、マヨネーズをかけて混ぜればできる気がしたから、そうやって作ってみた。

胸肉

そして、夫が、筋トレ後は胸肉を食べたいというので、胸肉を焼いてみた。クッキングシートを敷いて、油を使わずに焼いたので、さっぱりしていた。

ステーキ

夫は、この日、生まれて初めてステーキを買った。私も、ロシアでステーキを買うのは初めて。ロシアのステーキは硬くて、おいしくないというイメージが私にはある。

一応、レシピがついていたが、夫も私も完全無視。

高い肉だし、お互い、焼きたいように焼くことにした。

鶏肉に比べてステーキは高い。私は、コロナ禍の時から、イギリスで日本料理店をしている人のYouTube動画を見て、いつか、この焼き方を試したいと思っていた。
その動画はこちら。

私は、ニンニクが好きではないから、ニンニクを使わずに焼いてみた。

夫は、ロシア人シェフの動画を見ていた。

動画では、肉の形が崩れないように、アルミホイルをまいていたが、夫はその部分を省略した。しかし、肉をひっくり返したら、反ってしまって、木べらで押さえることにした。そして、2分45秒ずつ何回もひっくり返していた。

夫が焼いたのはこんな感じ。

それにしても、夫が焼いた肉も私が焼いた肉も硬かった。
まあ、自分で納得のいく焼き方を試したから、それはそれで、満足。

胸肉のゆで汁でスープ

胸肉とインゲン豆とパイナップルのサラダを作った時に、胸肉を茹でた。そのゆで汁が残っていて、捨てるのはもったいないと思った。
それで、ゆで汁をブイヨンにして、玉ねぎと人参を入れて、簡単なスープにした。

これは、節約料理でいける。

鶏肉のブイヨンスープ

鶏肉のブイヨンスープを作った。人参と玉ねぎが入っている。

先ほどは、ネギとデイルを入れ忘れたため、味気なかったが、ネギとデイルを入れたら、さらに、よくなった。

冷蔵庫で冷やして翌日。ブイヨンがかたまっていて、煮凝りみたいになっていた。

本当は、温めようと思って、一人分のスープをそのまま温められる器にスープを入れたが、コラーゲンがたっぷりだから、このまま温めずに食べた。

最後もコラーゲンがたっぷりだったし、暑かったから、温めずに食べた。

卵入り豚肉丼

夫は筋トレの後、たんぱく質をとりたいというので、いつもの豚肉丼に卵を入れてみた。

卵を入れたことで、味が変わってしまった。これは、まだ研究が必要。
翌日も残りを食べた。

アクローシュカ

7月は涼しかったのだが、8月になったら、暑くなり、30度を超える日が出てきた。我が家にエアコンはない。
暑くなると、アクローシュカを食べたくなる。
使う材料は、こちら。ゆで卵、茹でたジャガイモ、きゅうり、ラディッシュ、ハム、ネギやディル、クワス(黒パンを発酵させて作った飲み物)と塩。

それを細かく切って、かき混ぜる。

そして、食べる直前にクワスをそそぐ。

アクローシュカの出来上がり。

焼き魚を再び

あまりにも焼き魚がおいしくて、「義母が帰ってくる日は、焼き魚がいい」と夫が言うので、もう一度練習したいと思った。
それで、魚を買ってきてもらったが、値段が前回の倍近くになっていた。
今回は、鮭を買ってきたようだ。マスよりも鮭は高い。
フライパンにクッキングシートを敷いて、焼いた。
今回もステーキを半分にして、食べたが、前回と味が違い、こちらもおいしかった。

これをウハーというのかな?

夫に鮭を買ってきてもらったが、私が思っていた分量の倍、買ってきた。しかも、消費期限は24時間。
そのため、急遽、スープにすることにした。
義理の妹が時々作っていたスープ。
魚、玉ねぎ丸ごと、人参丸ごとを入れて、ブイヨンをとるもの。
作っているのを見たことがあるけれども、食べたことがないので、どれが正解かは分からない。
しかし、こちらも、ものすごくおいしかった。

義母は絶対に作らないスープ。作ってから気づいたが、これをウハー(魚のスープのこと)というのかと思った。

五目チャーハン

翌日に義母が帰ってくるから、ご飯の残り物で、五目(玉ねぎ、人参、キャベツ、卵、ハム)チャーハンにした。ロシアのキャベツは日本のキャベツより硬いので、もう少し火を通せばよかった。

義母が帰ってくる日

義母が帰ってくる日は、夫と一緒に魚を買いに行った。スポンサーは夫だが、作るのは私。
今まで、ステーキを半分にして食べていたが、「今回は、ステーキを丸ごと食べる」と夫が言うので、大奮発です。(夫が)

鮭を買いたかったけれども、また、マスを買ってきた。

しかも、今回は小骨が多かった。

美味しく焼けたのだが、義母は食べなかった。そして、義理の妹家族が翌日に来るというので、食べられないように、私がお昼ご飯に全部食べた。

義母が帰ってきてからは、再び油ギトギト料理となった。しかし、私も夫も体が受け付けなくなっていたため、夫が義母にはっきり言い、油を使う量を義母が考え始めてくれた。

義母との関係が悪いわけではないが、それにしても、夫と2人の生活は、平和だった。

【8月19日の過去記事】


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