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PMDDをおだやかにするtips〜その③ 奥底の気持ちと向き合う〜

気づけば年をまたぎ、もう春。
皆さんにとって素敵な1年となりますように。


前回の tip② 溜め込まない に引き続き、
今回は最後の tip③ 奥底にある気持ちと向き合う について。


これは、あなたが何を感じたかを無視しないこと。

特に日本人は、気持ちを抑えることが美徳とされがちです。

「我慢」「忍耐」「調和」

でも、抑えても、その気持ちは消えるわけではありません。
幼い頃から、ずっと。



たとえば私の場合、ひとつは家族に対するものでした。

「 本当はもっと甘えたかった 」という気持ち。

これは20代半ばでカウンセリングを受けるまで想像もしていませんでした。
単純に自分はうつなのではと、心療内科に行ったりもしました。

また「 甘えたい 」という気持ちは私の中で 「大人として恥ずべきこと」「ダメ人間の証」だったので、最初は受け入れ難かったです。


両親が健在で、衣食住を満足に揃えてもらい、その上大学まで行かせてもらって、私にとってこれ以上両親に何かを望むことは、堕落のようで、自分が許せませんでした。


ただ、ここで大事なのは他人や一般論と比較しないこと。

たとえば、上記で私は
両親がいない子、衣食住のない子、学校に行けない子 、と比較して
「 私は甘えすぎている 」と認識していました。

逆に言うと、そうやって「もう十二分に甘えさせてもらっている 」と自分を納得させなければ、素直な「 寂しい 」という気持ちの行き場がなかったのです。

しかし、
社会や誰かの「こうあるべき」という価値観あなたの素直な感情
本来関係ありません。

あなたの気持ちは、あなただけのものです。


奥底の気持ちに気づくには

では、どうやったらその気持ちに気づけるでしょう。

私の場合ですが、以下の2点のおかげで認識できました。
①  PMDDに出る症状を記録する
②  カウンセリングを受ける


PMDDの時には、ずっと抑えてきた気持ちが急に出てきたりします。

まず、できる範囲で、その時の気持ちや行動を正直に書いてみてください。
何を思っていたのか、普段の行動とどんな違いがあったか。

たとえば私の場合、
「 こんな気持ちになる育て方をするなら、産まないでほしかった 」
と、憎しみのような気持ちであふれ部屋で一人荒れていました。

物を壊したり、自分の腕を噛んだり、服を切ったり。
逃げられない檻の中にいるような。

一方で「 育ててくれた親にこんなこと思うなんて 」と罪悪感もありました。

そういった思いやその時の行動を、正直に書いてみてください。
日付や時間も書くと、どんな時にそうなるのか、より予想し易くなります。

本当は、罪悪感なんて抱かなくていいんです。

その罪悪感は、
あなたが育った環境で育まれた価値観に基づくものでしかないから。


そして、カウンセリングを受けてはじめて、
「 私は甘えたかったんだ 」と自分の気持ちを受け入れることができました。それまでは「甘えは罪」くらいに思っていたので、どうしてもそう思う自分は受け入れられませんでした。

第三者に言ってもらうことで、納得できることもあります。
特に専門家は、説得力があります。


なのでPMDDかも?と思う方は、カウンセリングをお勧めします。
私はKeikoさんに助けていただきました。ステマとかでなく、本当に。

PMDD・PMS・女性疾患の専門カウンセリング
https://ameblo.jp/holistic-remedy/


奥底の気持ちを見つけたら

ではここで、私のを例に、具体的に奥底の気持ちと向き合ってみます。

まず、両親に対し「甘えたかった」という気持ちがあったこと。
つまり、寂しい、構ってほしい、愛されたい、と。

ただ、子ども3人を育ててくれた両親は忙しそうでした。
特に母は、父が単身赴任で何年もほぼ家にいなかったため、フルタイムの仕事をしながら家事育児を一人で全部やってくれていました。今思うと恐ろしい量だったかと。。

そんな毎日一生懸命な母に「もっと構って」と言うのは、
子どもながらに遠慮していました。

寂しさは我慢できないほどではなく、むしろ家族との平穏な関係の方が大事だったので、私はその気持ちを無いものにしました。

「 人に甘えるのは迷惑行為 」「甘えないのがお母さんのため」
と自分を納得させました。
それでも、母からしたら十分甘えていたと思いますが。。

大人になってからは「 頼る = 甘える 」という認識になり、両親だけでなく、人に相談したり頼りたい時でも「 頼ったら私は彼らにとって厄介 」「 彼らに迷惑 」「 人に頼るくらいなら死んだ方がマシ 」という思考に。

頼りそうになると「 こんなだらしない自分は存在価値がない 」と思い
何度も自害を図ったり、勤務先を転々としました。
いつ死んでも大切な人たちに迷惑がかからないように。



両親は、彼らの限界以上で育ててくれました。
本当に感謝してもしきれません。
頭ではわかっているのです。

ただ、心はそれがわかりません。

彼らがいくら精一杯でも、私の「寂しい」という気持ちは
存在していました。


これはカウンセラーのKeikoさんから教えていただいたのですが、
親子関係に多い状況のたとえで、
子どもがグラス1杯分の水( = 愛されているという実感 )が欲しくても、親の精一杯が、湯のみ1杯分だったかもしれないと。

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それを聞いた時、涙が溢れました。
私は愛してもらっていたんだと、初めて思えました。

二人が忙しいのはわかっていた。
あの状況で母が子どもを虐待せず、健康に育ててくれたのは、愛情がなければ到底できません。私ならとても…。

でも心は思うより貪欲だったようです。

誰かに「君は愛されていたんだよ」と言ってもらえて初めて、そうだったのかと思えるのは、なんだか不思議でした。


↓は私の解釈ですが、もしくはこんな感じだったのかと。

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Keikoさんによると、特に家族との関係が
PMDDの原因になることが多いそうです。

私たちは「 家族 」と呼ばれる人たちに、
つい期待してしまうのかもしれません。

大切にしてくれる、期待に沿ってくれる、助けてくれる…

それは、映画やドラマから、私たちが受けた理想像のような気がします。

自分の当時の気持ちを受け入れつつ、
親も、兄弟も、自分と同じ不完全な人間として
いい意味で他人の距離感で、私はいようと心がけています。

特に親は、違う価値観の時代に育ってきています。

彼らはきっと、現代の私たち以上に
褒められることなく、上下関係が厳しい中で、
人と比べられてきたのではないでしょうか。

気が合わなければ、距離を置くのもありですし
思ってもないのに無理に感謝する必要もないと思ってます。

ただ、他人同士だからこそ、
期待を抱きすぎず、一人の人間として、お互い尊重し合うことができます。

「家族は / 親は〜して当たり前」と思わなければ、
小さなことにも感謝の気持ちがわいたりします。

奥底の気持ちと向き合えたら

まず、自分が自分の1番の味方でいてください。
できるだけ自分にたっぷり愛情を注いであげる。行きたいところに行き、食べたいものを食べる。作りたいものを作ってあげる。

もっと簡単なことからでも。自分が聞きたかった言葉をかけてあげたり。
ノートに書くでもいいです。それを思い立った時に見て、自分を安心させてあげてください。

例えば、
" 私は愛されているし、私も彼らを愛している"
とか。

最初は気持ちが伴わなくても大丈夫です。
正直私は最初自分で書いてて鳥肌でした苦笑

気の向いた時で大丈夫なので、時々、その言葉を見返してあげてください。

いいところは認めてあげて、うまくいかない時も親友をハグするように、慰め( or 叱咤激励し )てあげてください。


あなた自身が、文字通りあなたの生涯のパートナーです。
あなたをここまで生かし、支えてきたのです。
今度はあなたが、あなたを大事にしてあげてください。


最初は変に思うかもしれません。自分を嫌いだった人は特に。
私もそうでした。自分に愛される価値なんてないと。

でも、数年かかってやっと、自分を少し大事にできるようになりました。
人に頼ったり、ストレスのかかる人/ことから距離を置いてみたり。


そして今、両親への怒りは一切湧いてこなくなりました。
今では母に自分から時々電話をするようになりました。


まとめ

奥底の気持ちと向き合うとは
自分の正直な気持ちを認めてあげること。
そして、自分を大事にしてあげること。

その上で心の片隅にでも留めておいてほしいのが、

・ 人や社会のこうあるべき論を基準にしない。
 特に日本は自他に厳しい面があるので…

・ 甘えたい、寂しい = 恥ずかしいことではない。
 人として自然な感情です。この感情があるからこそ、自分を見つめ直したり、人とコミュニケーションをとろうと行動することができます。

・ 第三者に頼ってみるのもあり
 
「 頼る 」のは、ある意味弱みをさらけ出すこと。
 それこそが、成熟するということだと思います。

・ストレスのかかる環境、人から距離を置いてみる
 家族だから、長い付き合いだから、活躍してる人だから、という基準でなく
 「この人といて自分は安心するか?」といった自分の気持ちを基準に、人間関係を選択してみてください。



今回でPMDDを穏やかにするtipsシリーズは終わりますが、
今後もぽつぽつと、私の体験や思い立ったことをシェアしていきます。

PMDDでしんどい人、その周りの人が、少しでも楽になれますように。


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