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今のコンサルやコーディネーターに何が不足しているのか!?

 昨年より十数年ほど続けてきた「先見塾(face to face)」改め、新たに「Well Done」を立ち上げ、ZOOMとFacebook(非公開グループ)にて展開している。それは、いつでもどこからでも参加できるシステムである。

 目的は、企業戦士育成と受講生が講師となるに相応しいノウハウを提供することにある。

 新聞社当時を振り返ると、大手メーカー(東京本社)からのオファーにより、東京や大阪、滋賀、福岡、佐賀、長崎、熊本など、各地のセミナーに招聘され、新聞社の許諾を得て、講演活動や電波新聞社月刊誌への連載執筆などに携わった。

 筆者主催の「Well Done」のテーマは、先ずは、「日々変化、日々進化。」である。更に、広角視野にて「燕雀知らず天地の高さ」から脱却し、「呑舟の魚は枝流に游がず」へとベクトルを切り替え、イニシアティブが取れる「マルチ人間」の排出にある。

 ネット世界となり、巷ではいろんな分野でありとあらゆるコンサルやコーディネーターが活動しているが、何かが不足している。それは「専門」についてはレベル差はあろうけれども、根本的に欠落しているのが「プロトコール(国際儀礼)」ではなかろうか。

 世の中全体を見回して、自らの立ち位置や視野の角度がどれほどのものか、コンサルやコーディネーターとしてどれほどの責任感を持ってクライアントに接しているのかなど、具に検証すると、かなりの偏りを感じてしまうというのが正直なところである。

 筆者は、28歳で講演デビューをしたが、熊本から東京銀座や虎ノ門パストラルのホテルへ足を運び、多くの東京の経営者の前で、「プライベート&ビジネスにおけるヒューマンコミュニケーション」を語っていた。

 そこで感じたことは、都心にある大手ホテルの大会場での「ホテリエの所作」がすこぶる美しく感じたので、その頃から、ニューメディア、インタラクティブマルチメディア、仮想現実世界(3D CG)、インターネット、SNS、AIを探究する中で、人格形成の一環として「プロトコール」の重要性に気付かされたのであった。

 よって、現在行なっている「Well Done」の各コースの中には、筆者が蓄積してきた「ホテル文化と食文化」もカリキュラムに投入している。

 受講生が学び、ただ、勉強になったでは洒落にもならず、そこで学び取ったノウハウを実践に役立てたり、更には、その受講生が一端の講師として「Well Done」のノウハウを世に広めて頂ければと、切に願う次第。

 「学び」は、何段階もステップアップを経て、初めて学んだと言えるのではないか。単に、ICTやAI、そしてカルチャーの一部を切り取ったものを他者に伝えても、パッチワークのようになってしまう。

 「プロトコール」のお手本には、ザ・リッツの「クレド」でもあり、帝国ホテルの「十則」であると考える。そこには、食文化をはじめ、顧客目線の重要性についても体感でき、カルチャーの情報発信基地ともなっているところが素晴らしい。

 よって、日本の近代・現代史を学ぶのならば、先ず、帝国ホテルの歴史を紐解けば、国内に限らず海外からの要人が集い、歴史的なストーリーが凝縮されているので、「民度アップ」に繋がると受講生に語っている。

 どんなに専門的に優れたコンサルやコーディネーターであっても、「プロトコール」への意識が希薄な方々はガサツな人も多く、世の中の「カルチャー発信の伝道師」とはなりきれていない。

 現在、講演活動やコンサル及びコーディネーターで活躍している方で、この記事を読まれ、自らの背中の今をご覧いただければと思うばかり。それが、日頃からの講演活動などの全てにおいて、ご自分の「所作」に滲み出ているのである。

 この記事を書きながらふと思い出したことを、末筆ながら書き残しておきたい。

 当時の電波新聞社刊の「OAビジネスパソコン」という月刊誌に掲載した「プライベート&ビジネスにおけるヒューマンコミュニケーション」の筆者オリジナル図が、数年後に国内でも著名なる政治経済学者の著書の中で全く同じ図が使われていたことがあった。

 法的には「著作権侵害」で告訴されるようなものだが、昔の日本はイケイケドンドンで経済的に急成長を遂げてきたけれども、当時の著名学者の一部は、デリカシーのない人が多かったように思えてならない。一つの要因としては、「プロトコール」に対する無関心さであろうかと。

 蛇足ながら、「政治資金不正事件」で世の中が騒然としている時に、国会議員の言い訳発言を聞いていて、読者の方々も苦笑するほど、デリカシーのない、浮世離れした発言が多い。それは、失言するご本人が「プロトコール」も知らない田舎選出の国会議員であるからだ。

 畢竟、言葉は悪いけれども「専門馬鹿」では、本物の講師にはなり得ないというのが筆者の考えである。よって、他者を魅了する規範的な「思想」や「所作」をもって登壇できる、本物のコンサル及びコーディネーターになって頂ければと思うばかり。

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