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夏の学び

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価値判断・意思決定#5 夏の学び【42】

価値判断・意思決定#5 夏の学び【42】

今回も、価値判断・意思決定の学習について考えていく。

前回は、クローズドエンド型「提案する社会科」の事例を紹介した。

前回と同じく、茂松氏の実践の続きを紹介する。

今度は、高松市全体を舞台としたオープンエンド型の提案する場面を用意されている。

高松市中心部の消防機関の配置図を子供たちに渡して、次のような発問をされている。

ここでも、あと1か所、という限定条件をつけている。

前回と同じで

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価値判断・意思決定#4 夏の学び【41】

価値判断・意思決定#4 夏の学び【41】

今回も、価値判断・意思決定の学習について考えていく。

前回は、提案する社会科の理論についてまとめた。

今回は、実際の授業の様子について書いていく。

実践の一つ目は、当時高知大学教育学部附属小学校で教鞭を取られていた、茂松清志先生のものである。

それまでの社会科の実践では、調べてまとめるだけで終わってしまったり、今のままで大丈夫か考えてみよう、というような授業で思考が理想に偏り、調べやこだわ

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価値判断・意思決定#3 夏の学び【40】

価値判断・意思決定#3 夏の学び【40】

今回も、価値判断・意思決定の学習について考えていく。

前回は、価値判断・意思決定の授業理論についてまとめた。

論争問題を取り入れ、トゥールミンモデルを使って歩み寄りながら合意点を探っていく方法を紹介した。

その他にも、政策を批判する能力を育成する学習や、提案する力を育成する授業もある。

提案する力を育成するものとして、小西(1992)「提案する社会科ー未来志向の教材開発ー」が挙げられる。

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価値判断・意思決定#1 夏の学び【38】

価値判断・意思決定#1 夏の学び【38】

今年度の夏の学びシリーズも、これで最後になると思うが、最後はまた社会科の話に戻っていく。

教材研究のシリーズ、自己調整学習のシリーズ、評価のシリーズ、問題解決的な学習のシリーズと、どれも、夏休みに以降に行う実践発表や学会発表に向けた自分の学習をまとめたものだ。

そして、今回の価値判断・意思決定も、同じように実践発表に向けた学びとなる。

まずは、そもそも価値判断とは?意思決定とは?というところ

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GIGAスクール構想ゼミ  夏の学び【37】

GIGAスクール構想ゼミ  夏の学び【37】

今日は、二川佳祐先生のこちらのゼミを拝聴した。

全国の先生方が、ご自分の実践を発表されていた。

すごいのは、一般の教諭から校長先生まで、いろいろな立場の方がいるということだ。

今回は4期ということで、毎週日曜日の朝に集まって学んでいるそうだ。

発表される方も、Canvaを使っていたり、Padletを使っていたりと、さまざまだったのが新しかった。

Canvaでのスライド発表はやったことがあ

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夏休み明けの学級経営  夏の学び【36】

夏休み明けの学級経営  夏の学び【36】

昨日、オンラインで夏休み明けの学級経営についての話を聞いた。

夏休みもあと一週間というところなので、自分も考えてみたいと思う。

1 基本的なスタンス夏休み明けのテーマは、「再会」だ。

夏休み42日間会わなかった子供たち同士、そして教師と子供たちの再会だ。

その再会をどのように設計するのかがポイントになると考えている。

これまでの教員人生の年数分だけ、この再会を経験してきているのだが、いく

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問題解決的な学習#2  夏の学び【35】

問題解決的な学習#2  夏の学び【35】

社会科の学習は、問題解決的な学習と呼ばれる。

問題解決的な学習とは何か。

前回に引き続き、考えていきたい。

今回は、谷川彰英(1993)「問題解決学習の理論と方法」明治図書 をもとに考えていく。

1 問題解決学習この書籍の名前は、問題解決学習となっている。

「的な」はない。

この違いは何なのか。

それは、社会科の歴史的な経緯と関係があるそうだ。

日本で最初に作られた社会科の学習指導

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問題解決的な学習  夏の学び【34】

問題解決的な学習  夏の学び【34】

社会科の学習は、問題解決的な学習と呼ばれる。

問題解決的な学習とは何か。

学習指導要領をもとに理解していきたい。

1 問題解決とは社会科の目標(3)に「より良い社会を考え主体的に問題解決しようとする態度」という言葉が出てくる。

学習の問題(小)や課題(中)を追究・解決するための活動を問題解決的な学習過程とよんでいる。

ここで出てくる、「学習問題」を解決することを、問題解決としているのだ。

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何を発表するのか?  夏の学び【33】

何を発表するのか?  夏の学び【33】

今日は、来月行う自治体での実践発表会に向けた打ち合わせがあった。

このような実践発表の意義について考えていきたいと思う。

1 何のためにするのか?
自治体で、月に一回ほど、教員が集まって研修をする機会がある。

授業研究会をしたり、講師をよんで講演をしたりする機会だ。

このような研修会の意義は、どのようなところにあるのだろうか。

そこに参加している先生方が、どのような先生方なのか、という視

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どうする?情報  夏の学び【32】

どうする?情報  夏の学び【32】

朝からOneDriveのフォルダを整理しながら、夏休み明けの作戦を考えていた。

XやInstagramには、たくさんの情報があふれている。

情報の海の中から、自分に必要な情報をどう整理していったのかを書きたい。

1 すぐ使えるもの掲示物など、すぐ使えるPDFや画像データを提供してくれているものは、すぐに使っていきたい。

画像を保存したり、フォルダに入れたりするが、たくさんの情報が日々入って

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Canvaる  夏の学び【31】

Canvaる  夏の学び【31】

昨日さる先生のすごいCanva講座を受けたばかりで、このようなCanvaの記事を書くのは天と地との差があるが、地道に日々の学びを書いていこう。

今日は、夏休み明けに向けた業務の一環で、お楽しみビンゴを作った。

昨年のがあるので、本来なら秒で終わりにする仕事なのだが、せっかくCanvaを使っているので、映えるようにいじろうと思う。

こうした時間は、一見無駄に見えるかもしれないが、実に豊かだ。

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Tokyo Education Show 夏の学び【30】

Tokyo Education Show 夏の学び【30】

今日は、こちらの会に参加した。

未来の教育フォーラム同様、教育に関する様々な講演、ワークショップがおこなわれていた。

NPOが主催で、東京学芸大学での開催ということもあり、多くの学生さんが働かれていた。

午前中は、こちらの講演に参加した。

正頭英和先生と坂本良晶先生とで作られた教員コミュニティ「EDUBASE」についての講演である。

このコミュニティは、お二人の先生が、先生方の居場所づく

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未来の先生フォーラム 夏の学び【29】

未来の先生フォーラム 夏の学び【29】

今日は、こちらの会に参加した。

教育に関する様々な講演、ワークショップ、ブースが一同に介して、学べる機会だ。

お目当ては、こちらの2本である。

坂本良晶先生と

葛原祥太先生である。

この半年間、お二人から学ぶことが非常に大きく、オンラインで毎週のように学んでいるのだが、そのお二人の話をリアルで聞ける機会ということで、遠足前の子供のようにワクワクしながら会場入りした。

坂本先生のご講演は

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夏休み明けの国語 夏の学び【28】

夏休み明けの国語 夏の学び【28】

今日は、夏休み明けの国語の教材研究をした。

教育出版2年上、「話したいな、聞きたいな、夏休みのこと」である。

まずは、教科書をながめてみる。

朱書編には、目標や評価規準も書いてある。

進め方を見るのではなく、目標と評価規準を見るのだ。

この学習で、何を身につけさせたいのかがわかる。

「夏休みの思い出を話す」というのは、活動であって、目標ではない。

よく、学習問題として「夏休みの思い出

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