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大惨事!!イタリアは第三国なのか?ネット業者変更までの果てしない道のり(その1)

きっかけ
それは忘れもしない5月2日の月曜日、会社帰りにTIM(テレコム・イタリア)に光ファーバーの契約に行った。イタリアにも日本と同様、四天皇と言えるくらいの通信会社があるが、TIMは名前からしてもその頂点に立つような会社である。
それまで使っていた携帯会社は、10年以上も契約していたために値上がりに継ぐ値上がりで、完全に金額的に割に合わなくなってしまったのと、在宅ワーク中に使っていたポケットWIFIの契約が解約料を取られない期限に達したため、同僚たちの勧めと、ミラノだけのプロモーション価格の契約があり(とはいえ、せいぜい月2ユーロくらいの差だと思う)、思い切って丸ごと、A社からTIMに変更しよう、と決めた。

5月2日
契約時に「一両日中に契約書が届くのでサインバックしてください」と言われる。しかし、1週間経っても書類が届かず催促すると、翌日の午後に予定より〇ユーロ高い契約書が届く。詳細を確かめる、そういう理由なら仕方がない、とサインバックし、配線業者のアポの連絡を待つ。

5月X日
当初の予定では、契約書にサインした1週間~10日後にアポの日程の提案があるはずだったが、全くもって連絡がない。「むむっ、おかしい」とまた催促の電話をする。その1週間後に漸く、アポの日程を決めるリンクがSMSで届く。配線工事可能日は6月14日から。「結構先だな、しかしここはイタリア、仕方がない」と暇な金曜を選び、朝一の予約をする。

6月16日
工事時間は2~3時間とあるので、朝は在宅ワークだ。8時過ぎに業者が到着。30分程かけて家の中と各社のネット回線boxのある部屋をチェックし、「2か所工事の必要があり、それは自分の管轄ではないから今日は繋げない。自分は市と契約をしている業者なので、明日本社に電話をして、次回のアポも事情を知る自分を回してくれるよう伝えてほしい」と言われる。
**********えっ、ガーン、しっ終~了~!! **********
彼らはモデムや部品を持って8時50分に去っていく。
在宅は効率が悪いので、もやもやした気分のまま出勤する。

6月17日
本社に電話をして事情を説明すると、「まだ工事内容の連絡が来ていないから、次回のアポについては言えない。工事の業者から3日以内にあなたに連絡が行くから、その後アポの日取りを決めるリンクが届くだろう」と言う。

6月20日
業者からの連絡はない。
しかしここは所詮イタリア、1週間は見てやろう、と決める。

6月28日
1週間待つが連絡がなく、また催促の電話をする。
対応が悪く、でたらめを言われ、大げんかする。
「こいつに言っても埒が明かない」と途中で電話を切る。

6月29日
気持ちを抑えてまた電話をする。
どうやら、私が住んでいる地区の道路下の工事と、建物の中の接続部品両方の工事をしなければならないことが判明。まぁ、状況が分かっただけでもましだ、と思い、2、3日何も考えないようにして待つと、突然、とある午前中遅くに、工事業者から非通知で電話があり「今近所だが家にいるか」と尋ねられるが、平日の11時半に電話をもらったところで家にいるはずもなく、土曜の朝のアポを取る。

7月8日
巨体な業者がきて、なんだかんだとチェックをし「後でまた来るかもしれないけれど、昼ご飯を食べてくるから、あなたも自由にしていいよ」と言う。つまり、もう戻ってこないということか、と悟り、急いでダンスのレッスンへ向かう。

7月X日
工事と修理は1週間程度で終わったようだが、2回目のアポの連絡が来ず、また催促の電話をする。そこでの返答は「もう7月も半ばだし、8月15日頃のアポだね」
な、ナンデスト???
「8月15日ですか?日本にいるので無理です、これだけ待たされたのだから、9月でもいいですか?」と厭味ったらしく言う。
「それは困る、せめて8末じゃないと、云々」
なんて自分勝手な会社だ、と思うが、一先ず「ではリンクが届くのを待って日程を見るので、なるべく早く送ってください」と言い、電話を切る。
一体、光ファーバーを接続するのにこんなに苦情を言い、そんな苦情を言う自分に嫌気がさし、長く待たされる世の中がどこにあるのか、と心の中で悪態をつく。

7月21日
結局、2回目のアポは7月21日だった。
そして、「ネットが繋がった2、3日後に携帯のSIMを替えに来てください」と5月2日に言われていたことを思い出す。「結構なことじゃないか、来週は通訳の仕事もあるが、何とか夏休み前には全て終えられるだろう」と軽んじた私だった。
しかし、この悪夢は終わらないのだ。


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