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困った従業員への対応#5

前回の記事では「困った部下を避ける上司が困った従業員」についてまとめました。
今回のテーマは、「仕事はできるんだけど…人間的に問題が…」です。

「仕事はできるけれど、人間的に問題がある。」こんな話をよく聞きます。特に、専門職ほどその傾向が強いようです。

中には自分の好きなことはするけれどそれ以外はまったく協力しないといった人もいるかもしれません。

こういう人に共通しているのは、次のようなことです。

・人が一目置くほど仕事がよくできる
・仕事に対しては完ぺき主義で手を抜かない
・仕事に必要なことはよく勉強する

どうでしょう。これだけ見るととてもすばらしいではないですか。
こんな人材は手放したくないですね。
でも、他のスタッフと協力できなかったりすると、「仕事さえできればいいと思うなよ。」という反発が生まれまそうですね。

私自身、仕事さえできればいいと思っているタイプではありません。

仕事ができるほど、人柄が目に付くものです。ここには、ある種のやっかみもあるかもしれないと感じることがあります。

職務能力が高い人に対しては、まずそのことについて最大の賛辞を示すべきです。
職務能力が高い人はプライドが高いので、”誉めることは効果的”です 。

また、本人に対して論理的に話をすることも重要でしょう。職務能力が高い人は、一部の本当の天才を除いて論理的に思考する傾向が強いからです(理屈っぽいと感じるかもしれませんが…)。

感情の問題を論理的に説明するのです。納得すれば力を発揮するだけの能力を持っているわけですから。

あまり感情に訴える話し方は効果が弱いかもしれません。

例えば、「仕事は完璧なのだから、あとは他のスタッフにもっと優しく接してくれたらいいのに。」とか「仕事だけできればいいというものではないよ。もっと周り人と協力できなければ、チームでのシステム開発はできないよ。」という言い方です。

そうではなくて、例えば次のような言い方を考えます。

「仕事のスキルは完璧ですね。あとは、周りの人のレベルが上がっていくと、あなたももっと仕事がしやすくなるはずですよ。あなたのほうから声をかけたり、アドバイスしたりしてみてもらえないだろうか。他の人たちが仕事をしやすいようにすれば、もっと仕事がスムーズに進んで、あなたの力を今まで以上に活かせると私は思っているんだよ。」といった話をします。

案外、このように話ができていないものです。ただ、このように話したら、すぐに協力的になるほど人は簡単ではありません。しかし、常にこのようなスタンスでアプローチし続けます。

そして、こちらのアプローチのとおり動くことがあったら、すかさず成功体験を積ませます。

感謝を伝えるとか、みんなで称えるとか。誉められてまったく嬉しくないほどの人間性の人はなかなかいません。

この体験が行動の強化につながります。なかなか大変ですが、継続して取り組んでみてください。

すると、少しずつ行動の変化が現れるかもしれません。

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