畑野智美(2015)『海の見える街』講談社文庫

真っすぐに生きようとする人が、真っすぐに生きているようには見做されない世界が広がっていて、それでも誰にでも運命の人はいるんだなって勇気をもらえるような作品。この暖かさは母なる海の温もりかな。

一人ひとりが抱える「過去」というものが、自然と付き合い方の濃淡を決めているのだろうけど、それが私たちには見えなくて、なんでこんな目隠しゲームなのと思わずにはいられない、けれど何も悪くはないんですよね。

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