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〔8〕コスト削減のカギ: 購入した資産の全力活用が一番の節約(経費削減)

多くの経営者やCOOをはじめ、
財務担当者が経費の削減に頭を悩ませています。
 
しかし、コスト削減と聞くと、
多くの人が新たなサプライヤーの選定、
廉価な材料の探求、
あるいは残念ながら人件費の削減などを
思い浮かべるかもしれません。
 
それらも、
もちろん有効な手段ですが、
今日はもう一つの視点から
コスト削減を考えてみたいと思います。
 
それは「経費で購入した資産の全力活用」です。
 
企業が購入または投資した資産を
最大限に活用することは、
経費削減に直結します!
 
ここが盲点になっている企業は意外と多い…
 
・導入したのに使っていないシステム

・社員に必要だと言われて買った加湿器

・これがが無いと仕事にならない!
と言われて購入した数々の備品や機器の数々

 
全部、経費の無駄です!
 
会社の経費で買ったものは
必ず有効活用しましょう。
 
これが出来ていないのであれば、
買う判断をした責任者が悪いか、
ただデキない理由を並べて、
会社の文句ばかり言う社員だらけの
組織になっているかです。


セクション1: 経費で購入したものを最大限活用するメリット

「経費で買ったものを使うなんて 
当たり前のことを言っているなー!」と
思った方はとても優秀でビジネスセンスがあります。
 
ですが、
実際のところ自分の会社はどんな状況ですか?

社員の動きを見てみて下さい。
オフィスにある備品は使われてますか?

導入したシステムの利用履歴を
冷静な目線でチェックしてみて下さい。
 
意外にも無駄な経費だった物、事、システム
たくさんあるはずです。
 
もちろん小さな備品だって、
経費で購入したものです。
 
予備に買ったホチキスの芯、
使わない色のテプラ、
ボールペンの過剰在庫があれば、
当然、無駄な経費です。
 
値段は関係ありません。
 
例え100円の経費でも
活用出来ていなければ、
それは無駄な経費です。
 
その分、
お客様や社員に還元した方が
よっぽど有意義なお金の使い方と言えます。
 
経費で購入したものを
しっかりと活用する企業文化を創り、
会社の資産を大切に扱う姿勢は、
社員一人ひとりのコスト意識の向上にも
繋がります。

セクション2: 経費を最大限活かす『経費削減の実践方法』

まずは、
資産の監査から始めましょう。
 
すでに保有している機器やソフトウェア、
その他の資産のリストアップを行い、
どれが十分に使われていないかを特定します。
 
このプロセスを実行するには、
各部署や社員からの
フィードバックを集めることが重要です。
 
実際に現場で働いている社員からの意見は、
隠れた資産の有効活用方法を発見する上
貴重な手がかりになります。
 
次に、
未活用の資産について、
それぞれに適した活用計画を策定します。
 
例えば、
営業部で買ったけど、
現在は使われていない会議用のモニターは、
社内研修やオンライン会議に活用する事が
出来るかもしれませんし、
Web制作部門が欲しているかもしれません。

 
また、
過剰に購入された文房具は、
社内の共有リソースとして整理し、
どの部署でも使えるようにすることで、
無駄な追加購入を防げる
かもしれません。
 
時には社員教育も
重要になってきます。
 
新しいツールや設備の使用方法を社員に教え、
そのメリットや活用例を共有することで、
資産の使用率を高めることができます。
 
教育プログラムを通じて、
社員のスキルアップを図ることも可能になります。
 
そもそも、
そこまでしても社員達が使わないツールなのであれば、
導入そのものが無駄な経費と言わざるを得ません。
 
決定権のある人物が
社長やCOO、
各部署の部長かは、
会社によって様々でしょうが、
いずれにしても、
ツールやシステム等を
売りつけてくる営業マンや
Web広告の訴求を鵜呑みにして
買わされてしまった(導入してしまった)だけ
というオチでしょう。
 
現場の声を無視するリーダーあるあるです。
現場は初めから「いらないです」と
言ってくれていたはずですよ…

一方で無駄になった資産でも、
各部署同士で情報共有が出来ていれば、
他の部署に譲渡して
活用してもらえるかもしれません。
 
経費削減のコツは、
風通しの良い会社を作ること!
とも言えます。
 
※風通しが悪いのであれば、
COOが全部署を冷静にみて、
適切な資源の振り分けをするしかありません…
 
なぜCOOがやるべきなのか?
というと、
社長は「俺の会社!俺が正しい!」
というエゴがあるので
適切な資源の振り分けどころか、
さらに余計な物を購入してしまうタイプの人が多いので…

セクション3: 経費で購入/導入した物は全て会社の資産に計上される。
長期的な視点で購入と管理するべし!

経費削減を考える際には、
短期的な視点だけではなく、
長期的な視点での購入と管理を重視することが大切です。
 
初期費用が安いからといって
安易に購入を決定するのではなく、

総保有コスト(Total Cost of Ownership: TCO)】

を考慮した賢明な選択をするのが経営陣の仕事です。
 
特に経営者の意向と現場のリアルを知っている
COOが決定権を握るべきでしょう。 


◆総保有コスト(TCO)の評価

製品やサービスを購入する際には、
初期費用だけでなく、
メンテナンス費用、アップデート費用、

運用中に生じる可能性のある追加コストも
含めた全体的なコストを計算することが必要です。
 
営業トークには要注意です。
 
営業マンが熱く語る、
初期費用の安さアピールに釣られてはいけません。

 
実は耐久性が低く、修理は別料金だったり、
システムエラーが起こった際は、
別途費用が発生したりすることもあります。
 
あくまでもトータルでかかるコストを考えましょう。
 
1年でいくらかかるのか?
それを3年、5年導入したら?
導入したのに使わなくなった場合、
解約金はいくらなのか?
 
物によっては、
初期費用や導入コストが他社より高くても、
耐久性が高く、メンテナンスが容易な製品を選ぶことで、
長期的にコストを節約出来るケースもたくさんあります。
 
最近は、サブスクが流行り、
月額課金で安くみせる営業マンや広告が増えました。
 
月額◯◯円だから安いな!と思って
「とりあえず導入してみよう!」というのは
経営者失格です!
 
「とりあえず導入する」ということは、
その分の工数が社員に発生します。
 
導入手続きをする社員、
使い方を習う時間、覚える時間

合わせて発生するのです
 
解約するのも同じく、
解約手続きをする社員の工数
が発生します。
 
例え無料トライアル期間のみ
導入しただけだから、

お金は出ていかなかった。

と安易に考えてはいけません。

人件費を払っている以上は、
使えなかった時点で
無料トライアル期間に
発生した社員の作業時間は無駄
になります。
 
通常業務をしていれば、
社員のモチベーションと生産性を保てたのに、
余計な仕事をさせていた…

なんてことは多々あります。
 
これは、
とにかく新しい物好きの迷惑な社長に多い…
「うちの社長は余計なことしかしない!」
という声が多い会社はこのパターンです。
 
そういう会社は、
経費で購入したあらゆる資産を有効活用出来ず、
経費の無駄使いが横行しているでしょう。
 
 
《TCOの計算方法》
1:初期導入コストを計算する
2:ランニングコストを計算する
3:機械損失コストを計算する
※システムダウン等で発生する機械損出コスト。
人為的ミスで発生する機械損出コスト。
システム復旧やトラブル原因追求で発生した人件費。
壊れた時に買い替える場合は?(サポート費用等)
 
最後に1:2:3を合計してみましょう。
 
「あれ?意外と金かかるぞ!」
と気づき冷静な頭に戻れます。

 
その上で
「本当に今の会社に必要なのか?」
を考えましょう。

大切なのは今の会社に必要なのか?
「今」
今、必要なのかです!

今なら安いから!という理由や
今しか契約出来ないという言葉に
惑わされないようにしましょう。
 
これは、
システムやツールに限らず物に対しても同じです。
TCO思考で考えましょう。
 
ボールペン1本、椅子やデスク一つでも同様です。
 
会社の経費を使う以上は、
全てTCOで考える癖をつけましょう。
 
ケチになれ!
という話ではありません。
 
経費を使うなら有効活用しましょう!
という話です。
 
有効活用とは経費を使って買ったものが、
その金額と同等、
もしくはそれ以上の成果を生み出す
(売上だけに限らず
従業員満足度や顧客満足度含む)
ものにだけ経費を使え!
という話です。
 
※社長の自己満足で
変なコンサルタントや
企業研修講師と契約している場合→

「変な研修講師に金使うぐらいなら、
俺たちの給料を上げてくれよ…」

 
十中八九、社員さん達はこの気持ちです

この状況に当てはまっている社員の方は
今、物凄く頷いてくれているはずです。
ぜひ「いいね」を押して、
社長への意思表示をして下さい!
 「アンタの経費は無駄遣いだと」
 

◆継続的なメンテナンスとアップデート

経費で購入したものは全て会社の資産となります。
 
購入した資産が長期間にわたって
最大のパフォーマンスを発揮するためには、
定期的なメンテナンスと
適時のアップデートが不可欠です。
 
これにより、
資産の故障リスクを減少させ、
予期せぬダウンタイムや修理費用の発生を防ぎます。
 
例えば社用車がこれにあたります。
 
「オイル交換ぐらいしなくても…
しなくても走るからなー」
 
とケチケチしていると、
寿命が短くなり、
買い替えのサイクルが早くなる。
 
その結果、
長い年数でみると
実はメンテナンスに経費を使っていた方が、
経費削減になっていた〜なんてことも
よくある話です。

 
◆資産管理プロセスの確立

資産を有効活用し、
長期的にその価値を維持するためには、
体系的な資産管理を確立することが重要です。
 
購入記録、使用状況、
メンテナンス履歴などを詳細に記録
し、
定期的に見直しを行うことで、
各資産の状態を把握し、
適切な時期に更新や交換を行うことができます。
 
毎月、
パソコン業者に払っている「システム管理費」
何も作業をしていないHP業者の
「SEO対策費」「サーバーメンテナンス費」
「保守点検費」等々…
 
請求書の細かい見積もり項目を
しっかりチェックしていますか?
 
流れ作業で、
毎月届く請求書の金額をそのまま払っていませんか?
 
例え付き合いが長い取引先でも
請求書の細かい項目をみると、
削減出来ることがあるかもしれません。
 
時には、
「これって毎月、請求書に書いてあるけど。
どんなことをやっているの?」
と釘を刺す事で
先方が手を抜かずに
その作業をしてくれるようになる。
これもコスト削減(経費の有効活動)
に繋がる行動です。
 
「お金を払っているからやってくれているだろう…」
というのは甘いです。
 
相手は、
他にも取引先があるので、
文句を言ってこない企業の仕事が
雑になるのは仕方がないことです。
 
たとえ先方の社長にそんな気がなくても
実作業をするのは社員でしょうから、
こういうことは日常茶飯事に起こっています。
 
いずれにしても、
組織全体でコスト意識を持ち、
長期的な視点をもって
資産の購入と管理に取り組むことは、
経費削減になるだけではなく、
生産性も向上します。

結果的に売上アップや
社員の定着率アップにも繋がります。

コンクルージョン:

経費で購入した資産を全力で活用することは、
短期的なコスト削減とは異なり、
長期的なコスト削減に繋がる方法です。
 
「盲点だった…」
 
という経営陣も意外と多かったテーマだと思います。
 
資産の全体的な効果を考慮し、
総保有コストと天秤にかけて
冷静に導入/購入するかを判断する。
 
導入/購入に踏み切ったら、
最大限活用する。
 
企業が成長し続けるためには、
単に経費を削減するだけでは不十分であり、
資産を賢く、効果的に活用することが必要です。
 
こうした取り組みは、
経費削減の新たな視点を提供し、
組織の競争力を高め、
最終的には業績向上に繋がります。
 
全社員がコスト意識を持ち、
会社のリソース(備品・ツール/システム等)を
大切に有効活用するコーポレートカルチャー
(企業文化)を築くことで、
より効率的で生産的な組織を築いていきましょう!

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このnoteブログ
「COOエクスペリエンス」では、

現役のCOO であり、

次世代COOの育成〜社員教育研修、

コンサルティング等に従事している

実際の経験に基づいた内容になっています。



厄介なマネジメント問題に立ち向かうための

活きた現場の知恵や戦術を、

お伝えしているので、

フォローして頂けたら嬉しいです♪

※毎週、金曜日夕方以降にnote更新中!

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今日のテーマは、
一風変わった視点で考える
コスト削減の考え方をお届けしました。

不安を感じやすい経営者に限って、
新しいものや上手い話に飛びつき、
営業マンや知り合いの経営者仲間が
言い出したことを鵜呑みにして、
安直な思考で経費を使う傾向があります。

社員の言うことを全て信じろ!
とは言いませんが、
直接、生産/製造/創造や営業をしているのは
現場の社員さん達です。

社員さんの声を無視せず、
話を聞くだけで、
無駄な経費を使わなくて済む。
なんてことも多々あるので、
現場の声を蔑ろにしてはいけませんよー

COOをはじめ、
経営者、次世代のリーダー達が
職務を果たすために少しでもお役に立てたら幸いです。

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