見出し画像

【ゲームも映画も絶好調】任天堂株式会社

今回は、「任天堂」をリサーチしました。
説明不要の超有名企業ですね。私は『ピクミン』が大好きな任天堂ファンなのでワクワクします。
そして、新たな映画事業として『ゼルダの伝説』の実写映画化が発表されました。『マリオ』に続くヒットとなるか、期待大です。
それでは、さっそく見ていきましょう〜


①概要

基本データ

事業内容:家庭用レジャー機器の製造・販売
設立
:1947年
上場市場:東京プライム市場
時価総額:8兆2900億円(23/11/7 終値時点)
従業員数:単体2779名(平均年齢39.9歳)※
平均年収:985万円※
※会社四季報 2023年4集 秋号より

任天堂の社名の由来は、”天に任せる”です。
当初、京都にて博打の道具でもある花札やトランプを製作する会社として誕生したことが、社名に繋がっているのかも知れません。
日本で初めてトランプを製作するなど業容を拡大していましたが、1980年頃から業務用・家庭用ゲーム事業に参入。
1983年の「ファミリーコンピュータ」の大ヒットにより、現在のゲーム会社としての任天堂の基礎が形作られました。

華々しいその歴史は、名経営者と謳われゲーム事業への参入を推し進めた山内溥さんや、それをアイデアと技術で支えた横井軍平さん、『マリオ』の生みの親である宮本茂さん、名プログラマーで『星のカービィ』やWii、DSを送り出した岩田聡さんなど、個性的で優秀な人々が紡いできました。
「人」の側面から任天堂という会社を見てみるのも、面白いと思います。

②事業内容

ゲーム専用機:ゲーム機やゲームソフト、周辺機器など
モバイル・IP関連収入等:スマホアプリや知的財産のライセンス販売など

出典:CNN

やっぱり任天堂は圧倒的にゲーム関連の事業規模が巨大です。
一方、昨今ではUSJに開業した『スーパーニンテンドーワールド』など、キャラクターを始めとした知的財産関連のビジネスも事業を拡大しています。
ゲーム機にはやはりライフサイクルがあり、波のある事業ですので、そこを安定化させるためにIPビジネスを第二の柱とする狙いがありそうです。

③業績

直近の決算

営業利益:本業で稼いだ利益
経常利益:営業利益+本業以外の損益の合計
純利益:税金などを引いたあとの最終的な利益

決算説明資料によると、
・ゲーム関連事業の好調
・映画のヒットによるIPビジネスの好調
・円安

の影響によって、売上高がNintendo Switch発売以降で最大となりました。

出典:決算説明資料

特筆すべきはアニメーション映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』のヒットにより、モバイル・IP関連収入等が前年比133%増と2倍に伸びたことが大きいと思われます。全世界で2000億円の興行収入を記録したメガヒット作品の影響力を感じざるを得ません。

貸借対照表(B/S)

続いて貸借対照表を見てみましょう。
貸借対照表(バランスシート=B/S)は、その会社が持つ資産を可視化したものです。

流動資産:現金にしやすい資産(現金・受取手形など)
固定資産:現金にしにくい資産(土地・建物など)
流動負債:1年以内に返済が必要な負債(短期借入金・引当金など)
固定負債:1年以内に返さなくても良い負債(長期借入金・社債など)
自己資本比率:総資本のうち自己資本が占める割合。高いほど健全。

輝かしいほどの安定経営のお手本のようなBSです。
負債が少なく、流動資産と純資産が多く、自己資本比率が77%と文句なしです。
任天堂は「10年間売上が立たなくても全社員を養える」と例えられるほど潤沢な資金を持ち合わせていますが、それはゲーム業界が浮沈の激しい業界なので常に不測の事態に備える必要があるからです。
実際、Switchの発売前はWii Uの失敗などから業績も低迷しました。
競争の激しい業界で長らく生き残ってきた同社が行き着いた生存戦略だと言えそうです。

損益計算書(P/L)

続いて損益計算書です。
損益計算書(P/L)は、その会社がどう稼いで、何にお金を使ったのかを可視化したものになります。

売上高:本業で稼いだ収益
売上原価:売上を上げるために直接かかった費用
販管費:商品の販売や管理にかかった費用(広告費や賃料など)
営業利益/損失:本業で出た利益/損失
営業利益率:売上高のうち営業利益が占める割合。高いほど効率よく稼いでいる。営業損失の場合は算出できない。

営業利益率が35%と高いです。
製造業の平均が5%くらいで、10%を超えると優良と言われるので、非常に優秀な数値だと思います。

また、世界中でビジネスを展開する企業の割にはコストが少ない気がします。ニンテンドースイッチも発売から7年以上たち、ガンガン製造するというフェーズではないため、どちらかといえばソフト開発やIP関連の支出が高まってきているのではないかと推察します。

株価の動向

最後に、直近5年間の株価推移です。

2020年の「巣ごもり需要」で株価が大きく上昇した後、現在は高値圏を推移しています。コロナ禍で「あつ森」が世界中でヒットしたのも記憶に新しいですね。
2023年は日本株全体が好調なのもあり上昇基調です。また、「スーパーマリオブラザーズ ザ・ムービー」や「ゼルダの伝説」最新作のメガヒットなどプラス要因が目白押しの時期となりました。

④まとめ

以上、「任天堂」についてリサーチした結果、
・華々しい歴史を持つ優良企業
・ゲーム以外にもIPを駆使したビジネスを拡大中
・お手本のような財務体質
・株価は高値圏を維持

でした。

今後も個人的に気になった企業についてどんどんリサーチしていこうと思います。

参考資料

任天堂公式サイト

任天堂決算資料

CNN「ゲームの世界を実体験、大阪に「スーパー・ニンテンドー・ワールド」がオープン」

AV watch「映画「スーパーマリオ」興収135.3億円。'23年公開作で1位に」


この記事が参加している募集

お金について考える

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?