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戦争とことば

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戦争について書いてきた断片をここにまとめておこうと思います。過去の戦争、海の向こうの戦争、これからの戦争について。戦争を意識しないでいられる日のために、どんなことばを発したらいい… もっと読む
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記事一覧

歪んだ時間

 ひとは進歩するものだと、ぼくはそう信じていた。近代化し、社会が成熟していくなかでひとは…

北原慶昭
1年前

憲法記念日の次の朝

 ゴールデンウィークまっただなか、ガスト高崎店の朝はとても清々しいです。非常事態だの緊急…

北原慶昭
1年前

極北

 1970年代、ぼくが子供だった頃は、まだ戦争の匂いが残っていた。表向きは高度経済成長で…

北原慶昭
1年前

圧迫

 しかし人生なにが起こるかわからない。ほんとうならいまごろ「東京オリンピック」が華々しく…

北原慶昭
1年前

「自衛」のこと

 週末の下北沢は、ここ数ヶ月の記憶と風景を砂塵とするようなにぎわいだった。コロナウイルス…

北原慶昭
1年前
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小さな疑問

 まだこどもだったころ、あることにすごく関心を持っていた。それは戦時下にいたひとたちの暮…

北原慶昭
1年前

「沖縄と国家」

 実際に身をもって体験できないことを、想像することをもって補おうとするのだけれど、なかなか容易ではない。自らの意識を彼の地に飛ばそうと目を閉じる。少ない経験を参照しながら、そこでなにが起きているのか、なにが見えて、どう感じるのかを知るために毛穴をひろげようと試みる。  しかし沖縄の「現実」は、そんなちっぽけな想像力を簡単には受け入れてはくれない。それほどに沖縄の「現実」は切実で逼迫している。目取真俊さんの告発をまえにして、ヤマトゥにいながら平和を語るなんて、どうにもしらじらし

戦争は知らない

 高校の時の友人とフォークユニットを組んで、月に一度、武蔵小山の小さいお店でライブなどを…

北原慶昭
1年前
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あらたな戦時下

 大好きなダニー・ボイル監督の、それも「トレインスポッティング」の続編が上映されている。…

北原慶昭
1年前

戦争の時代

 いよいよ実際に「やる」やつがでてきたかと、暗澹たる気持ちになる。「ヘイト」とは、自ら能…

北原慶昭
1年前
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裸の王様のむこうにあるもの

 ほんとうはうすうすわかっているのに、あえて知らないふりを決め込んでいることって、たくさ…

北原慶昭
1年前
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そこはかとない圧力

 小雨模様の30日の午後、ぼくは都内の某撮影スタジオにいました。国会前デモに向かった何人…

北原慶昭
1年前

7月24日 国会前の若者たち

 早めに着こうと桜新町の駅を降りていったのですが、あいにくの人身事故で、電車は止まってい…

北原慶昭
1年前

国会前のことば

 毎週金曜日の夜は、国会前で安保法制に抗議する集会が開かれています。そこで一番いいのは、学生たちや国会議員、大学の先生をはじめいろんなかたのスピーチが、生で聞けることです。ぼくも毎回行けるわけではありませんし、たとえ行ったとしても、あまりに多くの人出と、それを規制する警察の滅茶苦茶な誘導のせいで、国会前のあの歩道の一角に到達するのは、なかなかに困難です。ましてや地方に住んでいるかたもいるわけですから、その生のスピーチを聞けるひとはごく限られているのかもしれません。  幸い、岩