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リハ職の地域偏在と開業について

こんな記事が出ましたので、黙って見過ごす訳にはいきません。

理学療法士などリハビリテーション専門職による開業(例えば訪問リハビリステーションなど)を認めた場合、地域偏在が進行し、病院での質の高いリハビリ提供に支障が出る恐れがあることから、病院団体して反対である。

とはいえ、僕自身の今の考えも、リハビリテーション専門職の開業(医療保険事業の認可)には反対です。

ですが、上記のコメントはどう考えても、病院の既得権益を守りたいと、言っています。
ここも言いたい事たくさんありますが、まずは下記を考えていきます。

①そもそも、リハビリテーション専門職の地域偏在はどうなってるの?
②病院での質の高いリハビリに支障が出るってホント?

そもそも、リハビリテーション専門職の地域偏在はどうなってるの?

現在の地域偏在を考えます。
全国的なデータがないので、僕が活動している宮城県石巻市のデータをもとに考えます。

石巻市は、H17年に1市6町が合併し、現在の石巻市となりました。
私が石巻市に来たのが、H23年12月で、当時のリハ職は150名程度だったと思いますが、その後も増え続け、H29年には約430名と、約3倍に増えています。

そして、地域偏在として、最も下のリハ職の人口比を見ると、その差が一目瞭然です。もう、ひどい状況です。

リハ職が増えているのは、回復期病床がある、旧石巻と河南地区です。つまり、病院がリハビリテーション専門職の地域偏在を生んでいる原因の一つです。

そしてこれは、石巻市に限らず日本中で起きていることだと思います。

開業云々の前に、言われていることの前提が崩れています。
現在の地域偏在を踏まえ、どう地方の住民を支えていくのかを考える必要があります。同じ保険料を徴収しているのにも関わらず、これだけ地域差が出ている以上、その対策も議論して欲しいものです。

そして、仮に開業が認められれば、現在の偏在よりも、改善していくと思います。それは、リハ職のいない地域のニーズは高いこと、Uターンで帰ってくる人が増えるからです。

病院での質の高いリハビリに支障が出るってホント?

これも、議論の前提がおかしいです。
病院と在宅、それぞれ役割は求められる成果が違うのに、質の高いリハビリって何ですか?医療と介護と障害、年齢などで違います。

高齢者で言われているイメージを、厚労省が示しいます。

四病院団体協議会で言っているのは、開業が認められれば、採用できないということです。これは、単に企業努力が足らない言い訳です。
たとえ、開業を認めても、その病院で働きたいという人がいれば、人は来ます。既得権で縛りつけるのはやめましょう。


リハ職も自覚を持とう

開業云々の議論は、もう何十年もされていることです。
しかし、ここまで露骨に反対表明が見える形で示されたのは、初めてです。
こんな筋の通ってない理由で反対されるほど、バカにされています。
こう言われるのは、その原因が僕たちにあります。

一人一人が、社会に価値がある成果を示しましょう。
手段は様々です。研究する、事業を作る、アンケートする、連盟などで活動する、そして声を上げるなど。

最大の悲劇は、悪人の圧制や残酷さではなく、善人の沈黙である。(キング牧師)
https://www.a-inquiry.com/ijin/3327.html

「地獄への道は善意で舗装されている」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%B0%E7%8D%84%E3%81%B8%E3%81%AE%E9%81%93%E3%81%AF%E5%96%84%E6%84%8F%E3%81%A7%E8%88%97%E8%A3%85%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B


そこまで開業って必要ですか?

価値を提供できれば、仕事は生まれます。
人口の40%が高齢者となっていくということは、ヒトの体や健康に関することが、仕事になりやすくなってきます。
僕たちが学んできたことを、保険を通さないで、社会に価値変換すれば仕事になります。
それは、もしかすると保険で行うより、多くの人を救うことにつながるかもしれません。

枯れた技術の水平思考は、参考になる考えです。
興味のある方は、ご覧ください。


ただいま一緒に活動する仲間を募集しています。https://drive.media/career/job/23608

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