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同音異義語のデザイン⑧ - 他方は誤字《後編》

※《前編》をお読み頂いてない方は、先にお立ち寄りくださることをお勧めいたします🙇

 

 では今一度、漢字クイズです☝

◆出費を最ショウ限に抑える

 

この文のカタカナの部分を漢字になおせますか?
①小
②少

 

☟ 👇 答え 👇 ☟

 

 

①小  が正解💯

 

 半数近く、あるいはそれ以上の人が、『②少』の方を選んでしまいがち、なのだと当方は推測します🔎
 〔出費〕というのは金額の概念。ということは「多い」「少ない」という形容詞が”しっくり”くる。多額/少額。 でも・・・

 ②少 は誤りです🙅🏻‍♂️
 「最少」という語はありますが「最少限」という語はありません。

 表現される対象が何であるのかによって「小」と「少」のどちらなのか、つまり〔大きさ〕軸か〔量〕軸かによって使い分け、「最小」「最少」はありますが、それの延長の感覚で”軽率に”「最少限」を作ってはならないのですね💦

 

 テレビのクイズ番組で回答した(実際は誤答/不正解という結果だった)出場者。すぐさま以下の”気付き”に自ら至ったご様子。

《「最大限」という語がある。それの反対語。「最多減」は無い…》

 --- ふと悩んだとき、そのような思考回路・順序・判断根拠というのもアリでしょうか💡

 

◆◈◆◈◆◈◆◈◆◈◆

 

 その他の連想語句はどうでしょうか🤔

○最小公倍数 ✖最少公倍数
○最年少 ✖最年小
○最少催行人数 ✖最小催行人数
○最小ロット △最少ロット

◆「最小限」に似た使われ方で見掛ける「最低限」の反対語は?
⇒✖最高限 は無い🙅🏻‍♂️⇒ ○最大限
また、「最低」≒「最悪」であっても「最悪限」とは言わない。

つまり、私たちは

”慣れ”で使いこなせている傾向があって、いざ【クイズ】的に問われると、脳は混乱をきたすようです😵

 

◆◈◆◈◆◈◆◈◆◈◆

 

 英単語においてはどうでしょうか。思考展開例です☝

◆「多くの~」の意味を持つ語。可算名詞では"many"で不加算なら"much"。"a lot of"はどちらでもok --- そのように捉えている人が多いと思います。
◆その点を意識しつつ、で、"number"という語を使って「多い」という意味になるように形容詞を付けたい場合にはどうするか… "much"とは相性が悪く"big"や"large"で修飾することになりそうです。日本語では「多数」なのですが、比較的シンプルな言語であるはずの英語においてもややこしい側面を持つ事例に感じます。

◆最小限 ⇒ at the minimum
◆少なくとも ⇒ at least ⇔ at most

◆minimum という語は「最小限」「最低限」いずれも👌

 

◆◈◆◈◆◈◆◈◆◈◆

 

 ただの連想話ですが、算数/数学。

 x軸・y軸のグラフにおいて、『第1象限』~『第4象限』って呼びますね。冒頭クイズの『最小限』の小限とは同音異義語ですので用語を書く時には一緒くたにしないよう要注意です⚠

 

◆◈◆◈◆◈◆◈◆◈◆

 

この辺りのテーマで記事を書く際、当方は以下の表明をすることが多く、土台発想はブレずにいます🙇

※他でありがちで陳腐な『言葉の変化』議論をここでも重複する意図はありませんので😓

 ただし、本事例においては、叙述対象が「最小」「最少」の両方があるように”最少限”という語句が生まれても(生み出しても)よいのでは?という感想です。
 実際、my note の中においても、辞書に掲載されていない(≒漢字変換候補に出てこない)けれど字面じづらで意味は分かる💡というオリジナルな語句を意図的に織り交ぜることがあります🫣

 そのような”アレンジ”までもが《本質追究》の結果の一例でもあるわけで、独りよがりの暴走はせずに相互理解や〔考える〕を楽しめればいいですね(^^♪


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