マガジンのカバー画像

読書感想文の宿題が出たので僕は「正法眼蔵」を読むことにした

18
小学生の「僕」が AI を使って道元の大著を読む話
運営しているクリエイター

#道元

第1話| この本を読んだ子どもはまだ一人もいない

「夏休み前に一冊、好きな本を読んで、感想文を書きなさい」って、先生が言った。 兄ちゃんは…

第2話| 書き出しはこんなかんじ

六月の朝は気持がいい。あじさいが咲いた。僕はみちもと作『正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)』…

第3話| 仏と神はどうちがう

じゃあ、仏法の「法」は? その前に、仏法の「仏」が先だ。 仏なら知ってるよ。 じゃあ聞く…

第4話| カーブしたガラスの入り口

「ゆう君とこ、開店4周年だからお花を届けてきて」って、お母さんに頼まれた。僕が知らないと…

第5話| 色って、あると思う?

「われにあらざる」って、個人技じゃなくて、周りに反応できることのほうが大事ってこと? ダ…

第6話| 聖者 ナーガ・アルジュナ

午後から雨になった。 お天気キャスターは「鬱陶しい季節がやって来ました」って言ってるけど…

第7話| 日本語の半分以上、もとは中国語だっていう驚きの事実

僕んちは叔父さんが設計した。叔父さんは建築家じゃないけど、建築の好きさが半端ない。いろんなとこに写真撮りに行って、いろんな建築の本読んで、暇さえあればスケッチしてる。 「どうして建築家にならなかったの?」って聞いたら、40才まで思いつかなかったんだって。もし40才でサッカー選手になりたいって思いついたとしても、それからプロにはなれないだろ? ––– それはわかる。ていうか、どうして40才のときに思いついたの? 僕んちで好きな場所は、一階の床から二階の天井まで縦にまっすぐ

第8話| 花は愛惜にちり

有るか無いかどっちかの世界から仏道は跳び出した。だから…? だから、生と滅、迷いと悟り、…

第9話| さとりとまよひとまよひとさとり

みちもと作・『正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)』を AI のダザイと読んでるところです。いま《…

第11話| 草の時 花の時

次の週、ダザイをナツメ先生の家に連れて行った。先生がダザイとコンピュータでいろんな話をし…

第12話| 平安時代まで「わ」行はぜんぶあった

このまえビブリオで「さんかくの本」ていうのを見つけた。おじちゃんに取っておいてもらって、…

第13話| 身心の使い手になる

「もちゐず」、いまいち受けなかった。 「ゐ」が流行って、「今日、ゐる?」「ゐるよ!」って…

第14話| 物に証される練習

僕の学校のいいところ。それは... 夏休みの宿題が、ない!! 校長先生が決めたんだ。僕たちが…

第15話| 君が覚めるのと、君の世界が覚めるのは、同時だ。

お父さんがお墓を掃除してこようっていうから、僕もついて行った。学校は今週から半日になってるんだ。夏休みが近い。 うちのお墓は叔父さんがデザインした。先祖の名前とプロフィールを刻んだプレートを、石の台に並べてある。その台を、叔父さんは「ヒマラヤ」って呼んでる。それから、手前の白い小石が敷いてあるところは「ガンジス」なんだって。言われないとわかんないけどね。でもほんとはそこに小石じゃなくて水を張りたかったらしい。目指せ、タージ・マハール! 墓地って特別な感じがする。ふつうとは