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松岡正剛×津田一郎『初めて語られた化学と生命と言語の秘密』どめすの読書記録#2

数学の魅力をつかむことなく学生時代を終えてしまったどめすです。

今回表紙と表紙裏の文言に釣られて、表題の本を買ってしまった。
↓裏はこんな感じ。

表紙裏、非常にキャッチー。

「まだ答えの出ない最高の難問に挑む!」
こんなことを書かれていたのでどんな本かと気になって購入。
中身をそれほど見ずに買ってしまったので、本書の内容が非常に学術的なことに気づくことができなかった(ちょっとした後悔)。

いわゆる文系といわゆる理系、その双方でエキスパートがお互いの視点を持ち寄って世界の解釈について対談を行ったものをまとめた本書。専門用語が飛び交い、各々の知識や解釈が飛び交い、非常にアカデミックな内容。比重としてはちょっと理系の要素が多いのかな?出てくる言葉の意味がわからないことが多いし、調べても?マークがつきまとうし覚えられない。笑
通勤電車で読書をしているが、そんなライトな感じで読むのは絶対にしてはいけない、強烈な1冊となっている。

松岡正剛さんと津田一郎さんとで対談を行っている本書、学術的な視点が多く、言葉の意味を理解することすら難しかったが、得られるものがなかったかというとそうではない。

トップレベルの学者の知識の広範さ、考察の深さに驚かされる。あるひとつの知見を深めるために、関連しそうな分野の勉強はもちろん、他分野の研究にも理解を示している。それが文系と理系の垣根を超えているもので、多様な視点を獲得している理由のひとつだと感じた。それを自分の研究に生かしていく発想もすごい。

本書のあらゆるところで「ずっとこのことについて考えてきた」という言葉が出てくるのだが、誇張でもなく本当のことなんだろうなという風に感じられる。人生を賭して考え抜いた言葉に、凡人が追いつくのは極めて困難だ。

多様な分野に興味を持ち、自分が人生を通じて解決していきたい問題に対して、多様なアプローチをする。その積み重ねが大事なんだということを学ぶことができた。

意識せずに過ごしていると、自分の興味に偏った情報しか手に入れようとしない。身の回りにも、たとえ興味がなくても知っておかなければならないことはたくさんあるはず。
1日少しずつでもよいから、何かを学んでいくような、そんな人生にしたいと思う。


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