泥辺五郎

ドロベ・ゴロウ。二児の父。脳脊髄液減少症で入院中。何かしら書いてます。旧名「名無しさ」…

泥辺五郎

ドロベ・ゴロウ。二児の父。脳脊髄液減少症で入院中。何かしら書いてます。旧名「名無しさ」「村野」「楢山孝介」「新都社モラトリアム新書」など。

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入院記録(脳脊髄液減少症による入院)※全文読めます

脳脊髄液減少症(脳が浮かんでいる液が減る病気)により入院中。入院費の足しにするため投げ銭設定。本文は全部読めます。 ② ③ ④ ⑤ ⑥ 2月7(水)入院初日  ひ…

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泥辺五郎
3か月前
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架空書籍紹介(1冊目~7冊目)

 最近どこかで「架空書籍紹介シリーズとかやってみたいな」と書いたので、Xで一日一冊ポストしてみてるシリーズ。架空書籍として紹介してみて、本当に読みたくなったら自…

泥辺五郎
6時間前
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耳鳴り潰し28

 雨が降ったりやんだりの日なので公園はなし。  朝から娘は友だちと買い物。母の日のプレゼントを買いにいくのだという。  息子とUNO及び室内でのまりつき(ゴムボー…

泥辺五郎
10時間前
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千人伝(二百六十一人目~二百六十五人目)

二百六十一人目 石弦 いしづる、とも、せきげん、とも呼ばれる、弦楽器に張る弦のようになるまで、石を削って作る楽器がある。その演者であった。いしづる、と、せきげん…

泥辺五郎
1日前
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耳鳴り潰し27

 昨日の続きのノリで、朝家事をしながら友成空「鬼ノ宴」をリピートして歌う。子どもらも好きな曲のためか苦情なし。続いて踊ってばかりの国「光の中に」に移行。  この…

泥辺五郎
1日前
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耳鳴り潰し26

 薬をいくら変えても喉の調子が変わらないのは、これは病変ではなく、喉をあまりに使っていないからではないか、家族との会話以外で話をほとんどしていないからではないか…

泥辺五郎
2日前
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耳鳴り潰し25

 ちんちん小説の反応がどんどん良くなっている。漫画中心の投稿サイトである新都社でありながら、月間コメント数ランキングで10位に入っている。  伊坂幸太郎「死神の精…

泥辺五郎
3日前
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耳鳴り潰し24

「たまには図書館にでも行ってきたら? 子どもがいるとゆっくり読めないでしょう」 と妻に言われる。 「今電子書籍でしか本を読んでないからいいよ。それに図書館は静か過…

泥辺五郎
4日前
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千人伝(二百五十六人目~二百六十人目)

二百五十六人目 トースター トースターは毎日焼いたパンを食べ続けた末に、トースターを名乗り始めた。周囲には唐揚げやらフライパンやら名乗る奴らもいた。トースターは…

泥辺五郎
5日前
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耳鳴り潰し23

 家族みんながトーストを食べるようになってから大活躍だったトースターの天板から、錆びた欠片のようなものがボロボロ落ちてくるようになった。近所のリサイクルショップ…

泥辺五郎
5日前
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耳鳴り潰し22

 昼前から雨の予報だったので公園はなし。  の予定が、雨の予報が夕方からに変わっていたため、昼過ぎから「雨が降るまで」と限定して公園へ。要はGW中に公園にしか出か…

泥辺五郎
6日前
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耳鳴り潰し21

 朝からカレーを作る。余計なことはせずシンプルに(前回余計なことをしたようだ)。  暑さのピークを避ける時間帯に公園へ。同じ学校の4年生男子に会った息子。「3日連…

泥辺五郎
7日前
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「言葉の日常」#シロクマ文芸部

 子どもの日常を記しながら、自分は子どもの頃どんなことを考えていたのかを思い出す。 「今自分が考えているように、他の人たちも様々なことを考えながら生きている」と…

泥辺五郎
8日前
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耳鳴り潰し20

 昨日に引き続き息子と公園に。朝と夕方の2ラウンド。娘は友だちと遊びに行っていた。遊具のある場所の入り口付近で、地面を走る小さなヘビを見つける。Xにあげたら「ヒバ…

泥辺五郎
8日前
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耳鳴り潰し19

 朝、音楽を流しながら家事をしていたら、中島みゆき「荒野にて」を聴いた娘が「これアンパンマンの声優の人が裏声で歌ってる?」と言ってきた。ザ・ルースターズ「Do The…

泥辺五郎
9日前
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耳鳴り潰し18

 家庭訪問期間中なので給食後下校の息子と、久しぶりに公園に行く。息子が体調を崩して以来となる。調べてみたら「耳鳴り潰し5」 に書いていたので、二週間近く間が空い…

泥辺五郎
10日前
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固定された記事

入院記録(脳脊髄液減少症による入院)※全文読めます

脳脊髄液減少症(脳が浮かんでいる液が減る病気)により入院中。入院費の足しにするため投げ銭設定。本文は全部読めます。 ② ③ ④ ⑤ ⑥ 2月7(水)入院初日  ひどい頭痛の鎮痛薬を前日ロキソニンに変える。効果あったかに見えたが、夕方頭痛がひどくなった際に飲むも効果得られず。  帰宅後、近くにある脳神経外科医を調べ、向かうことにする。ルート案内では自転車で14分だが、20分ほどかけてたどり着く。院内は暖かく、頭痛がよりひどくなる。MRI検査を受けた後、「クモ膜下出血で緊急

有料
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架空書籍紹介(1冊目~7冊目)

 最近どこかで「架空書籍紹介シリーズとかやってみたいな」と書いたので、Xで一日一冊ポストしてみてるシリーズ。架空書籍として紹介してみて、本当に読みたくなったら自分で書いてみればいいじゃないかと。一週間分のまとめ。 1冊目「書くことはやめられなかった」 かつて流行作家であったが、度重なるスキャンダル、借金、犯罪、服役などを経て、今では病床にいる老人を追ったノンフィクション。彼は半生を振り返った自伝で再び出版界に返り咲こうとしているが、文意の読み取れない支離滅裂な文章しか書け

耳鳴り潰し28

 雨が降ったりやんだりの日なので公園はなし。  朝から娘は友だちと買い物。母の日のプレゼントを買いにいくのだという。  息子とUNO及び室内でのまりつき(ゴムボールを手でひたすらつく)遊び。100均のカチカチカウンターでまりつきの累計回数を数える。息子の運動になり、こちらはカチカチするだけの楽な仕事(遊び)。「1234回」「3333回」「4321回」などが近づくと、手を止めて調整する。累計5000回オーバーで疲れたので終わる。一回あたりの回数も平均で雄に50回は超えていた

千人伝(二百六十一人目~二百六十五人目)

二百六十一人目 石弦 いしづる、とも、せきげん、とも呼ばれる、弦楽器に張る弦のようになるまで、石を削って作る楽器がある。その演者であった。いしづる、と、せきげん、という二人組であったが、混同して一人と思われることが多かった。 その特殊な製法により、一個の石弦を完成させるためには数十年の月日を要した。弦が一本切れてもその修復に数年かかってしまう。繊細な演奏力を必要とするため、石弦と石弦の二人は何も壊さないように、常に何かに触れるか触れないかの距離で過ごした。愛情の交歓もその

耳鳴り潰し27

 昨日の続きのノリで、朝家事をしながら友成空「鬼ノ宴」をリピートして歌う。子どもらも好きな曲のためか苦情なし。続いて踊ってばかりの国「光の中に」に移行。  この日は朝一で頭が痛かった。天気が悪い日なら低気圧の影響で、と分かるのだが、この日は晴天である。起床直後に痛み止めを服用。昼前に公園に行く前にも念のため。  紐でこめかみのあたりを縛られているイメージの、締め付け頭痛の場合はあまり痛み止めは効果がない。こちらは常態となっているのでむしろ痛みという認識もない。 「昼前か

耳鳴り潰し26

 薬をいくら変えても喉の調子が変わらないのは、これは病変ではなく、喉をあまりに使っていないからではないか、家族との会話以外で話をほとんどしていないからではないか、という結論に勝手に辿り着く。発声練習をしようということで、家中の窓を閉め切って、友成空「鬼ノ宴」を繰り返し歌う。途中からリハビリ用の2kgのトレーニングボール的なのをパーカッション替わりにしながら。それを見ていた妻は何も言わず。  市役所で就労支援員の方と三度目の面談。在宅ワーク可能そうな案件をたくさん持ってこられ

耳鳴り潰し25

 ちんちん小説の反応がどんどん良くなっている。漫画中心の投稿サイトである新都社でありながら、月間コメント数ランキングで10位に入っている。  伊坂幸太郎「死神の精度」を読み終えたあたりで、急に疲れを感じ、昼間に三時間ほど倒れるように眠る。息子の帰宅直前に目が覚める。  宿題はプリント一枚だが、ひらがなの練習の裏に算数問題が印刷されていた。ついにきた。  宿題とおやつの後やっぱり公園へ。数日前に蚊が多かったこともあってか、人影はまばら。やがてカナちゃんと合流。「黄金時代、

耳鳴り潰し24

「たまには図書館にでも行ってきたら? 子どもがいるとゆっくり読めないでしょう」 と妻に言われる。 「今電子書籍でしか本を読んでないからいいよ。それに図書館は静か過ぎるから、耳鳴りの圧がすごいことになる。音楽を流して紛らわせる、みたいな防衛手段も取れない」 と私は答えた。  新しいトースターは上下の幅が狭いためか、食パンがすぐに焼ける。先代の感覚でいると焦げるので注意。  新都社でちんちん小説の新作をあげ、noteでこの「耳鳴り潰し」の記事をあげ、Xで架空書籍紹介をする。日

千人伝(二百五十六人目~二百六十人目)

二百五十六人目 トースター トースターは毎日焼いたパンを食べ続けた末に、トースターを名乗り始めた。周囲には唐揚げやらフライパンやら名乗る奴らもいた。トースターは電気代を節約するために、自らの熱で食パンを焼くことを覚えた。かなりの高熱を発することで、キツネ色に食パンを焦がすことができるようになっていた。 しかしその熱量は日常生活には不便をもたらした。手を繋ぐことができなくなったので恋人には逃げられた。書類はすぐに焼けた。キーボードのアルファベット表示が焼けて見えなくなってし

耳鳴り潰し23

 家族みんながトーストを食べるようになってから大活躍だったトースターの天板から、錆びた欠片のようなものがボロボロ落ちてくるようになった。近所のリサイクルショップで新品同様なのを購入。どれも十年選手の家電たちから脱落者が出始めた。  この日まで家庭訪問期間の短縮授業。娘は帰宅後すぐに友だちの家へ。息子は宿題後おやつを食べて、やはり公園。雨上がりでの滑り台の乾き具合が気になるものの、とにかく公園という場に居たいという感じか。先客は少ないが、少し年上の男女と何となく遊び始める息子

耳鳴り潰し22

 昼前から雨の予報だったので公園はなし。  の予定が、雨の予報が夕方からに変わっていたため、昼過ぎから「雨が降るまで」と限定して公園へ。要はGW中に公園にしか出かけていない。  昨日までは遠くから来た人たちで賑わっていた公園だが、雨の予報だったこともあり、人影はわずか。そんな中、同じ登校班の4年生女子とそのおばあさんと会い、遊ぶ。公園の入り口近くで転んで絆創膏を貼ったところをおばあさんに見せる息子。ハックルベリー! と心の中で叫ぶ。マーク・トウェイン「ハックルベリーの冒険」

耳鳴り潰し21

 朝からカレーを作る。余計なことはせずシンプルに(前回余計なことをしたようだ)。  暑さのピークを避ける時間帯に公園へ。同じ学校の4年生男子に会った息子。「3日連続やな!」と言われる。こちらは正確には4日連続となる。その彼含む3人組男子に付いていく息子。なぜかなついているようだ。カナちゃんではない、同じクラスの女の子にも出会ったが、名前は思い出せなかったようだ。  先日のヘビの件もあり、隙あらば父は面白い生き物がいないか探し回るが特に見つからず。子どもの日ということもあり

「言葉の日常」#シロクマ文芸部

 子どもの日常を記しながら、自分は子どもの頃どんなことを考えていたのかを思い出す。 「今自分が考えているように、他の人たちも様々なことを考えながら生きている」ということを想像してしまうと、正気ではいられなくなっていた気がする。誰もが頭の中で、人には届けられないような想いや言葉を充満させて吐き出せずにいる。狂ってしまわぬように、文章にしたり、絵に描いたり、歌にしたりする。そういうものだと思っていた。  日々を抜き出して書く「耳鳴り潰し」という文章を毎日書くようになってから20

耳鳴り潰し20

 昨日に引き続き息子と公園に。朝と夕方の2ラウンド。娘は友だちと遊びに行っていた。遊具のある場所の入り口付近で、地面を走る小さなヘビを見つける。Xにあげたら「ヒバカリですね」と返信をいただく。「咬まれるとその日ばかりの命となる」という俗説からつけられた名前とのこと。実際には毒のない種類。遊んでいる最中もなんどかヒバカリを観察する。近くにいた外国人と日本人の夫婦、その子どもたちとも一緒に。先日のロッキーの飼い主さんもそうだが、ハーフ、外国人、の方とのコミュニケーションの方が自然

耳鳴り潰し19

 朝、音楽を流しながら家事をしていたら、中島みゆき「荒野にて」を聴いた娘が「これアンパンマンの声優の人が裏声で歌ってる?」と言ってきた。ザ・ルースターズ「Do The Boogie」のイントロに対しては「これツッパリの人?」と反応してきた。「めんたいロック」について熱く語るロックおじさんのようなことはしないでおいた。  前日に引き続き公園に遊びに行くが、カナちゃんと特に約束していたわけではないので彼女の姿は見当たらず。「カナちゃんと一緒に遊ぶ方が楽しいのに……」と残念そうな

耳鳴り潰し18

 家庭訪問期間中なので給食後下校の息子と、久しぶりに公園に行く。息子が体調を崩して以来となる。調べてみたら「耳鳴り潰し5」 に書いていたので、二週間近く間が空いた。公園に行くと先に遊びに来ていたカナちゃんが、砂場から息子の元へと駆け寄ってきてくれた。学校では顔を合わせている二人だが、公園で会うのは久しぶりとなる。自分を待っていて、笑顔で駆け寄ってくれる異性……息子よ、父にそのような瞬間は子どもの頃一度もなかった。  夕方病院に行くためにいつもより早く公園を後にすることを始