死ぬまでに読み返したい本10冊②
泥棒猫です。
デス・ライティングの第二弾は「もし余命1ヶ月と宣告されたら、今まで読んだ本のうちどれを読み返したいか」で10冊選ぶと仮定して考えてみた。2冊目いきます!
ねじまき鳥クロニクル
またもや村上春樹になってしまいました。でもこれも外せない。初めて読んだとき、その圧倒的な世界に唖然としたし今も唖然としている。
私がとても共感したのは加納クレタの言葉。
“「冗談じゃないわ」と私は言いました。「あなたに苦痛の何がわかるっていうのよ。私の感じている痛みは普通の痛みなんかじゃないのよ。痛みのことなら、私はもうありとあらゆる種類の痛みについて知っているのよ。私が痛いというときは本当に痛いのよ」、私はそう言いました。そしてこれまで自分が経験してきた痛みという痛みを洗いざらい並べあげて説明しました。でも彼にはほとんど何も理解できませんでした。本当の痛みというものは、それを経験したことのない人には絶対に理解できないのです。そのようにして私たちは別れました。”
ずっと体のあちこちが痛くて、でも原因がわからなくて親にも「動かなすぎ。少し運動でもしたら?」と言われたりして…。指が腫れ上がり、関節リウマチと診断されてから骨が変形してしまうまで早かった。だけどその時に加納クレタの言葉を知っていたことがとても支えになったわ。
そうだ。来年私は変形した指の、人工関節手術を受ける決心をしたのよ。この指が前みたいに真っ直ぐになる!なんて素敵。
そして秋にはハワイに行こう。指輪は全部、リウマチになってから手放した。新しいハワイアンジュエリーのリングを買うんだから!
…って死についてのことを考えていたのに、逆に来年のことを強く思う。
これぞ、デス・ライティング効果?そうなの?
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