2020年 バリスタ活動実績
こんにちは。
今日はいろいろあった2020年を振り返りながら、どんなことをして、なにを考えていたか、そして、これからどうしていきたいのかをすこし整理したいとおもいます。
いまは、コーチ、調理師としても仕事をしていますが、
全体として成果というか、活動の内容として目に見えるところで比重がおおきかったのはやはりバリスタとしての活動でした。
ひとりで完結でき、かつ専門性のあるコンテンツだったのと、コーヒーというもののわかりやすさ、親しみやすさに助けられたところが大きかったです。
また、他のバリスタとはちがう価値を感じてもらうというのは特に意識したポイントでもありました。
そのあたりも振り返りながらみていきます。
それぞれの実績についての資料もつけているので、興味があるところだけでもご覧になっていただければとおもいます☺︎
コーヒーの仕事は2015年の春にはじめました。
3年半くらいは、しっかり店舗に入って働いて、2019年からはゆるゆるとヘルプ的な立ち位置で勤務していましたが、2020年4月、COVID-19の影響を受けて店舗勤務を自粛し、1ヶ月後にフリーランスとなりました。
4月の緊急事態宣言があって、どうしようかな、というとき、まず考えたのは、自分のもっているもののどこをどう出したら、この状況を「切り抜ける」のでなく「活かすことができるか」ということです。
マイナスをゼロ、さらにそこからプラスにするにはどうするかというのは、常に考えていて、これは、(マイナスをスタートとしたとき)ゼロにもっていくのもプラスにもっていくのも、考える大変さがそこまで変わらないからだとおもいます。
時系列にみていきます。
5月-6月
HELP BARISTA リリース
特に「セミオートのエスプレッソマシンを扱うことのできる専門性」を活かし、感染症対策による店舗側のスタッフ雇用リスクと、予測しきれない現場の忙しさと人員不足を同時に解決する手段として、必要に応じて店舗に出向くサービス 「HELP BARISTA」 をリリースしました。
《コンテンツデリバリー》 をスタート
同時に、イベントやワークショップとして「コーヒーのある風景を配達」する《コンテンツデリバリー》を試していきます。
これは、コンテンツの持ち運びをテーマに、持って、行って、帰って来られる完全ワンオペレーションの出前型。
【相手がどんなものがあってほしいと考えているのか】をきちんとヒアリングすることで、そこに焦点をしぼっていきます。
ひとりだからこそ柔軟に発展させることができた形です。
発展形↓ 「本と角打ちのデリバリー」(お酒も好きなので…)
8月-9月
「バリスタ とめぐる ”コーヒーショップ 分解” ツアー」をリリース
8月には、参加者さんといっしょに実際にコーヒーショップをまわり、そのとき感じた疑問や、普段感じている疑問にこたえるというツアーをリリースしました。
これはひとことでいうとお客さんに合わせて《あたらしい価値をきちんと伝える》という店舗側の課題を解決するためのツアーです。
業界の発展に伴い、素材重視型とも呼べるメニュー構成は専門的な用語が増え、その複雑さが顧客の店舗利用のハードルをあげている一面があるのでは?という予測が長いことありました。
メニューが読めない。
なんのことかわからないのに質問がしづらい。
お客さんはおいしいコーヒーが飲みたくて、たのしい体験がしたくてお店にきているはずなのに。。。
どうしたらいいんだろう → こうしたらいいやん!
の実践形です。
ツアーをやってみて書いた記事です。↓
スパイスコーヒー体験 企画と現場担当
9月には、イベント出店(間借りスパイスカレー)に呼んでいただきました。
単に技術提供をするだけでなく、2日間のイベントの中のコーヒーの位置付け、スパイスカレーのコンセプトと連動させた、スパイスコーヒーという新しい分野に挑戦させていただきました。
1杯売りではなく、「スパイスコーヒー飲みくらべ体験」とすることで、2日間で20名近くの方が体験を楽しんでくださいました。
スパイスに造詣の深いお客さまたちには、こちらが勉強させてもらうことも多く、たのしい時間でした。
声をかけてくれた主催の2人には感謝してます。
そこでどう関わったかを書きました。↓
空飛ぶパンとアイスクリームサンド×ドリップコーヒーワークショップ
9月22日 「空飛ぶパンでアイスクリームサンドとドリップコーヒーワークショップ」
誰でもできるけど、実際にやるひとはあまりいないよな、という企画です。
これはバリスタとしての技能はまったく関係なくて、どうやったらおもしろくなるか、たのしんでもらえるか、という視点をそのまま出してみることの実験になりました。
好評だったことにホッとしました。来年はこういう「やる必要はないけどやりたい」企画をするひとが増えるような関わりを増やしたいです。
10月
10月は10月1日の《国際コーヒーの日》にちなみ、《勝手にコーヒーフェア》と称して、縛りをもうけない様々な活動をしました。
いろんな角度からコーヒーをみることができてよかったです。
山梨出張 HAND DRIP SMACK DOWN 撮影
まず、9月30日ー10月1日に、山梨の友人の主催する大会のお手伝いへ。
ハンドドリップの大会が行われた際に、すこしだけお手伝いして、撮影をしてきました。
とても大事なことを見せてもらえた2日間。
友人だから、というのではなく、お客さんとの関係性、ひいては居場所をつくること、コーヒーをとおして伝えたいことをどう伝えるのか。
考えさせられることがいっぱいでした。
ひととしてもバリスタとしても、とても尊敬している友人のことを書き、撮った写真をまとめました。↓
日曜の朝食とスペシャルティコーヒー VOL.1
10月11日には、朝食とスペシャルティコーヒーの企画を。
バリスタをやっています、オーストラリアで働いていました、という発言をするとほぼ全員に「オーストラリアでバリスタをやっていたひと」とおもわれるのですが、実際には「オーストラリアで調理やってて、帰国後にバリスタになったひと」です。笑
海外の朝食の文化が好きで、朝食とコーヒーを組み合わせたイベントをしています。
それまではコモディティコーヒーを使うことも多かったですが、この10月は思い切って単価も上げ、スペシャルティコーヒーの香りと味を楽しんでもらうことに挑戦しました。
朝食の会は続けていて、今後もやっていきたいとおもっている企画です。
こちらは12/20に開催するもの。↓(満席)
コーヒーショップ 分解ツアー清澄白河編
10月17日、バリスタとめぐる「コーヒーショップ 分解」ツアー清澄白河編を開催。
毎回ちがう参加者さんと毎回ちがうテーマで話すのがほんとうにたのしいツアー。動画を撮れたときは、URLを知っている人のみ見られる限定公開でアップしますが、そのなかではこれがいちばん見られています。
※2021年7月6日追記
2021年7月3日に開催したツアーの動画も。↓
写真、動画は自分で撮って編集しています。
(素人ですが、撮影と作業がたのしくてやっています)
ツアー概要はこちらからどうぞ☺︎
コーヒーカウンセリング@KOFFEE MAMEYA
10月21日 コーヒー豆を買いに表参道の KOFFEE MAMEYAさんへ。
豆を買いに行ったのですが、そこでの体験が素晴らしすぎました。
3人で行って、2種飲んで、2種の豆を買いました。
滞在は1時間におよび、その間、ものすごくたくさんのことを吸収した気がします。
自分が体験したこととはいえ、ただ豆買っただけじゃん、と言われても仕方がないようなことを、活動実績に組み込んでいるのは、こういった体験こそが必要と考えているためです。
というのは、体験の「仕入れ」も含めて活動であり、仕事である、という考えかたなんですね。
1人のひととしてどうあるか、というのは、そのまま、バリスタとしてどうあるか、につながってきます。
ライフスタイルはアウトプットに直結しますから、
どんな生活をして、どんなふうに過ごしているかというのは常々気をつけています。
知識さえあればおいしいコーヒーは淹れられるのか、おいしいコーヒーさえ淹れられれば、それはいいバリスタなのか、というときに、「それだけ」では難しいのでは、と考えるタイプなのだとおもいます。
そしてこれはコーチとしても、COOKとしても適用されるものです。
私のようにスラッシュキャリア の方々は皆そうなのかもしれませんが、専業の方々と同じ棚に並んだときに、選ぶお客さんに伝えたいことはなにか、ということ。
もちろん知識も技術も必須なのですが、そのうえで、なにがちがうの?というところが伝わらないと選ばれないとおもっています。
ですから、技能ありきで、そこからどうするのか、ということとどう向き合うかというのは大事にしています。
あくまでもじぶんにとっては、という話ですが、私はお客さんにとってそれはどんな時間だったのか、というところを重視するみたいで、そのための問いを立てることになるんですね。
なので、ふだんしている体験から得られる知識も技術も重要なんですが、どんな体験をして、どんなふうに感じて、だから自分はどうするのか、というところで反映されてくるものを大事にしています。
誤解を恐れずにいえば、ひととしておもしろくなければ、バリスタとしてもおもしろくないんじゃないかな、っていう感じです。
ここでいう「おもしろい」は、話をする、しないはあまり関係がなく、むしろ、非言語の部分にあらわれるようなレベルだとおもいます。
笑いをとれる人がおもしろいわけではなく、誰かに興味を感じてもらえたり、そのひとの解釈が知りたいって思ってもらえたりするひとがおもしろいひとなんじゃないかなっておもいます。
バリスタ とめぐる「コーヒーショップ 分解」ツアー浅草編を初開催。
違うエリアでもやってほしいという声があったのと、もともと街歩きのたのしいエリアということ、また、清澄白河のアメリカ発ブルーボトルコーヒーに対して、浅草には北欧発浅煎りコーヒーの名店FUGLENがあり、ツアーを組み立てやすい立地であったことが決めてとなりました。
FUGLENはWi-Fi完備なので、バリスタチャンピオンシップの動画を見ながら解説をしたり、あたらしい体験になりました。
スペシャルティコーヒー2種飲みくらべとおやつペアリング
2種の抽出器具、同じ産地の2種のコーヒー豆を淹れて飲みくらべてみる、というイベントを店舗時代の先輩バリスタといっしょにやりました。
企画の経緯と、自分で選ぶということ、選んだものを誇らしくおもうことが何を変えるのか、ということについて書きました。↓
バリスタ とめぐる「コーヒーショップ 分解」ツアーの清澄白河編、10月2度めの開催です。
ツアーでは2軒め以降は毎回参加者さんの希望で決めています。
この日はアジアのコーヒー豆を飲んでみたいという希望がありました。
自分の感覚を大事にしてほしいと考えているので、感じたことをまずは表現してもらいたいし、正解はない、自由にたのしめるコーヒーの奥行きや懐の深さを感じてほしいとおもっています。
10月の勝手にコーヒー フェアの効果は、誰よりもじぶんにとって絶大でした。
自分が価値があるとおもうことを世に出してみて、そのフィードバックをみて感じることができて、うまくいったこと、いかなかったことの両方がとても価値が高かったです。
11月-12月
《バリスタ向け コーヒーショップ 分解ツアーのやりかた伝授ツアー》リリース
「こんなのニッチすぎる。」
自分でもそうおもいましたし、いまもおもっているのですが、それ以上に、自分の希望と願いを押し通したものです。笑
それは、もっとバリスタの選択肢を増やしたい、ということと、もっとお客さんに、そのひとに合うバリスタに出会ってほしい、ということです。
自分がやっているコーヒーショップ 分解ツアーで、参加した方々からポジティブな感想をもらうほどに、自分じゃない人にもやってもらいたいという気持ちがおおきくなっていきました。
こんなに喜んでもらえるなら、他のバリスタに合うお客さんにも体験してほしい。
そうおもったんですね。
美容師さんやセラピストさんと同じように、単にマッチングの話で、自分に合うバリスタを見つけることができれば、そのお客さんのコーヒー体験、生活の中のコーヒーの質はググッと上がります。
お店に行く、行かないに関わらず、コーヒーで困ったときのアクセス先が増えるからだと考えていて、このツアーを、他のバリスタもやるようになれば、私にはマッチしないお客さんの選択肢を広げることができます。
このツアーを市場に出して、実際に予約が入ってひとがくる、という結果に距離があるのは自覚していますが、
それ以上に「もしやってみたいひとがいるなら、応援したいです」という自分の意思表示になるとおもったんです。
「なんでこんなのやるんだろう」
って思ってもらえたら半分くらいは成功で、そこからページを見てもらうことができれば、すくなくとも考えを知ってもらえて、そのひとのなかにサンプルが増えるとおもうんです。
知らないものは選べないので、知っているということが、いま店舗で働くことになんの不満もないとしても、状況が変わったときに、選択肢になるんじゃないか、と。
バリスタに限らず飲食の業界は労働の時間が長かったり体力的な問題があったり、本意ではないが離職しないといけない状況にさらされることもおおい。
フルコミット or 離職
の間のグラデーションをつくっていければ、技術をもった人材の流出を食い止めることができたり、それぞれがもっと合ったやりかたで長く業界と付き合えるんじゃないか。
そんなふうに考えています。
すぐには変わらないけど何かしたい、していきたいという気持ちが強いんでしょうね。
コーヒーショップ 分解ツアー清澄白河編3回(うち開催予定1回)
11月14日に開催したコーヒーショップ ツアーの記録
12月5日分
朝食とスペシャルティコーヒーの会2回(うち開催予定1回)
12月6日 朝食とスペシャルティコーヒーの会 記録
この日は会場のオーナーさんが調理の部分を全面的にサポートしてくれたので、コーヒーに集中できたため、熱く語りすぎている動画が撮れたんですが、ちょっと恥ずかしいのでここでは省きます。。(TABICAのノートからはみられます。)
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12月16日現在までのバリスタの活動実績についてまとめました。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
こちらの記事にも書いたんですが、外からはうまくいっているように見えても、迷っている部分、自信のない部分もあり、コーヒーやめようかなって考えた時期もありました。
でも、ほんとやめなくてよかったな、できるかどうかはわからないけど、自分のやっていきたい形を探しつづけて、試しつづけてよかったな、といまはおもっています。
バリスタとしての活動でおもう存分試行錯誤ができたのは、コーチ、調理師としての自分がもつ側面があったから。
うまくいかない時期に、コーチングの考えかたを実践していることがとても役に立ったし、調理師として新しいお仕事を始めて、喜ばれる体験をもつことができて、すごく助けられました。
そんなふうにそれぞれの職能や経験が助け合ういまの仕事のかたちは、一般的ではなくとも、自分にとってはひとつのベストな形なんだとおもいます。
ひとの理解に寄せるのでなく、あくまでも自分がやりたい形を理解してもらえるような意味での努力を、来年も、少しずつでもかさねたいです。
いま関わってくださる方々、ありがとうございます。☺︎
そしてこれからあたらしく出逢う方々、たのしみにしています。☺︎
2020年、調理師としての活動実績はこちら。
お仕事に関するお問い合わせはこちらに。
chieoikawa5@gmail.com
個人の活動や考えは主にnoteで発信しています。
コーチングに特化した記事はマガジンの《COACHING NOTE》を、
バリスタとしての活動、考え(考えかたは基本的にどの活動でも変わりませんが)も気になる、という方はマガジンの《BARISTA NOTE》も覗いてみてください☺︎
よろしくお願いいたします。
いただいたサポートは、新しい体験をしたり、応援したい方のサポートに使いたいと考えています☺︎普段の活動はこちらです💁 https://www.instagram.com/changeisgoodccc/