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[本棚に魚本] サメのおちんちんはふたつ (ノンフィクション)

『サメのおちんちんはふたつ』 仲谷一宏著 (築地書館)

タイトルはアレだけど、至ってマジメなサメの本。

これを読む前に私が知っていたサメに関する知識というと
・人食いサメの種類は少ない
・名前に「サメ」と入っているけどサメじゃないヤツが結構いる
・広島では「ワニ」と呼ばれる
・オスのサメにはおちんちんが2つある (←これ、前から知ってた!笑)
と、この程度。
それ以外のサメに関する基本的な知識はこの本から得たわけで、そんなサメ初心者にはもってこいのサメ学入門書といったところ。

初版発行が2003年なので、この本の中では「まだ解明されていない」とされる事柄について、既に研究が進んで解明されている事もあるかもしれないし、シャークアタックの章ではデータが2003年春までのものと少々古いけれど、それでも十分サメについて学べる一冊。

まずはサメとはどんな魚か、「サメ」と名がつくサメではない魚の正体、そしてサメの名前に関する話(和名の付け方や、和名と英名がややこしい種類の紹介など)といった、取っつきやすい話題から入り、サメの歯や肌など体に関する「へ〜っ」と思わせられるような話、そして人や船を襲うシャークアタックに関する知識やデータと、サメについての大まかな知識が第1章〜第3章の中に盛りだくさん。
本のタイトルに魅かれた方もガッカリさせない!おちんちんの発生や使い方に関しても約12ページに渡って、写真や図と共に分かりやすく説明してある。個人的には、2つになる発生の過程には納得かつビックリ。

そして、最後の第4章は様々な種類のサメに関する面白い生態やエピソードが綴られていて、これまた読んでいて楽しい。
この章では、改めてサメの形の多様性にも気づかされ、変な形のサメの写真を次々と見せられているうちに、自分の中のサメ像が軽く破壊される(笑)

一般読者向けに書かれているため小難しくなく、全て白黒ながら写真や図もたくさん掲載されているので理解しやすいのが魅力。
サメに興味はあるけど、本格的なサメ学の本は敷居が高いと言う方にはオススメ!


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