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姿勢の新・三大常識 背すじをピンとしない、胸をはらない、あごを引かない

常識は変わっていくもの

常識というのは常に変わっていくものです。健康関連は特にそうです。

例えば、昔はスポーツするときに「水を飲むとバテる」と考えられ、部活中に水を飲むと先生や先輩に怒られたものです。
今はどうでしょう?
むしろ水を飲まないと脱水状態になり、熱中症になるから、「水分はこまめにとるように!」と言われていますよね。

擦り傷の場合も、昔は消毒して、赤チンして、乾燥させて、かさぶた作って~という感じだったのが、今は消毒しないで水道水で洗うだけでいい、乾燥させないほうがいいと言われています。

今までは一体なんだったの?となりますよね。

実は姿勢にも同じようなことが起きているのです。

姿勢の間違った思い込み

私は「姿勢の常識」も変わるべき、と考えています。小さな頃から、親や学校の先生に「背すじを伸ばして!」「もっと胸を張って!」「あごを引いて!」と言われてきましたよね。

とにかく、悪い姿勢=猫背。これが私たちの今までの常識でした。
でも、実際は悪い姿勢というのは猫背ばかりではないのです。逆に背中がまっすぐ過ぎる人もいますし、腰が反りすぎている人もいます。悪い姿勢というのも多種多様にあるのです。

昔は農業を営んでいる人が多く、お年寄りといえば背中や腰が丸くなっているイメージがありましたよね。でも、今はそういうお年寄りはずいぶん見かけなくなりました。今では腰が丸いというより腰が前に出て反り過ぎているお年寄りが増えています。それなのにいつまでも昔のイメージが強するのでしょう。

私は、今まで多くの人の姿勢を見てきましたが、むしろ悪い姿勢=猫背を直そうと気をつけているうちに「やり過ぎな姿勢」になっている人が、本当に多いです。

そのやり過ぎな姿勢でさらに悪い姿勢になっているというのが現在の状況です。

その末に、過度な緊張状態となり肩こりや腰痛になってしまいます。


背筋をピンとしない、胸をはらない、あごを引かない

背骨というのは横から見たときにS字のカーブをしています。これが正常です。元々がやや猫背な状態なのです。このS字のカーブは体にとって非常に大事なカーブです。

それなのに「真っ直ぐにしなければ!」といって、昔は定規を入れたりしていました。今でも、真っ直ぐにしようとしている健康グッズを見かけます。

真っ直ぐにしようとして、背すじをピンとすることで背骨のカーブが無くなっている人が多いです。ピンとした状態は筋肉に力が入った状態です。力が過剰に入ることで筋肉はこったり、はったりするのです。

首は、やや丸い背中からあごを上げることで、首のカーブができます。これが首にとって楽な状態です。あごを引くことは、カーブをなくすことになります。これがストレートネックといわれる状態です。首にとって辛い状態、負担のかかる状態です。頭痛や肩こりの原因にもなります。

肩も元々、やや体の前ぎみにあるのが正常な位置です。猫背で肩が前に出るのが悪い姿勢のイメージがあるので、過剰に肩を後ろに引きすぎた、胸をはりすぎた姿勢を正しいと誤解をしている人も多いです。

雑誌などでも盛んに肩が前に出ることを直そうとしていますね。これが誤解や思い込みを生む要因です。

プロも誤解している

多くの病院の先生や施術する側の人間も誤解している人が多いです。思い込みというのは怖いものです。頭のなかに「悪い姿勢=猫背」というのが強すぎて、目の前の現実の姿勢が目に入らなくなってしまうのです。

今すぐ思い込みをやめて新しい常識、「背すじをピンと伸ばさない」「胸をはらない」「あごを引かない」を実践してみてください。
ものすごく体が楽に感じると思いますよ!

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