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国家戦略特区対談集を制作しました

内閣府が推進する、地域や分野を限定し、規制・制度の緩和や税制優遇を通じて、事業創造や社会問題解決を図る「国家戦略特区」が、平成25年度に関連法案が制定されました。

内閣府地方創生推進事務局を通じて、これまで実施された国家戦略特区の事例をまとめた対談の編集および冊子の制作を弊社で行いました。(2021年の実績、取材は2020年中に実施、コロナ禍により一部オンライン取材)

国家戦略特区対談集の表紙
国家戦略特区対談集の表紙と裏表紙。表1と表4がつながる形のデザインになっています

対談では、全国各地、10の分野の取り組みにフォーカスし、国家戦略特区を推進した自治体の担当職員および担当部署の方と、国家戦略特区を通じて生まれた事業や実証実験に取り組んだ事業者の方、規制改革の分野に精通している有識者らを招き、事業推進までの苦労や課題、事業が始まってからの効果や規制改革を通じた社会変革のあり方など幅広いトピックをお話いただきました。

目次の日本地図にて各事例をマッピング

規制緩和によって生まれた事例としては、新潟の農家レストランのような農業分野における新たなサービス業の展開や、「3歳の壁」問題を解決するために3歳以降にも対応できる悩む小規模保育を解決する特区小規模保育所、公設民営学校によるこれまでにない柔軟なカリキュラムを設計した公立学校の設置、特区の活動によって旅館業法の改正へとつなげた民泊・古民家活用の事例など、様々な取り組みの実現までの過程、その根底にある地域課題に対し制度的な解決策のための奔走した活動がまとまっています。

国家戦略特区の導入を考えている自治体や、地域課題の解決に取り組みたい自治体の方々にとって役立つ内容が盛り沢山となっています。

対談内容は以下のとおりです。

  • 事例1:土地に根差して食を届ける新潟市の農家レストラン(新潟県新潟市)

  • 事例2:近未来が生まれる場所 千葉市におけるドローン実証の取組(千葉県千葉市)

  • 事例3:誰もが活躍できる街とは何か 東京都障害者雇用を促進する仕組みづくり(東京都)

  • 事例4:”公設民営学校”水都国際中学校・高等学校の挑戦 大阪市「公立国際教育学校等管理事業」の取組(大阪府大阪市)

  • 事例5:新しい保育のカタチを全国へ 堺市における特区小規模保育所の取組(大阪府堺市)

  • 事例6:地域資源を活かした分散型の宿泊体験 古民家活用を推進する兵庫県丹波篠山市の取組(兵庫県丹波篠山市)

  • 事例7:中山間地域におけるオンライン服薬指導 養父市の挑戦(兵庫県養父市)

  • 事例8:中山間農業の存続に向けて 養父市における企業農業の取組(兵庫県養父市)

  • 事例9:特区制度を活用した賑わいのまちづくり 北九州市におけるエリアマネジメントの取組(福岡県北九州市)

  • 事例10:起業家の「想いの火」を守り育てる 福岡市グローバル創業・雇用創出特区の取組(福岡県福岡市)

対談内容は、内閣府国家戦略特区の特設ウェブサイト内に「特区対談」という形で掲載され、同内容を冊子にまとめたものを制作しています。
▼特区対談
https://www.chisou.go.jp/tiiki/kokusentoc/taidan.html

各対談の最初の見開きで、概要やサマリーを掲載

冊子では、ウェブサイトに掲載された内容だけでなく、各事例の見開きにおいて対談内容のサマリーを配置し、一目で内容がつかめるページ構成や、冒頭に各事例の位置が分かる日本地図のマッピング、国家戦略特区の概要説明ページなどを設け、これ一冊で国家戦略特区に関する内容が深く理解できる内容へと仕上げています。

冊子の実物は内閣府及び関係自治体などへ配布されるもののため一般配布はされておりませんが、対談内容はウェブサイトに全文掲載されておりますので、記事内容についてはウェブからもご覧いただけます。


『国家戦略特区対談集 特区を活用した地域の挑戦と改革』
発行元:内閣府地方創生推進事務局(発行2021年5月)
パートナー:野村総合研究所
冊子及びウェブ編集制作:江口晋太朗(TOKYObeta Ltd.)
デザイン:土屋勇太(株式会社豊作工舎)
写真:加藤甫、川島彩水、松山隆佳、宮脇慎太郎

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