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卒業研究レポート(加筆修正Ver.)

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橘エリーが福祉大学を卒業するときに書いたものを、note用に手を加えて発売。毎月22日更新予定。
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「自分の人生を生きる」

私が日本初の4年制福祉大学を卒業するにあたって作成したもの。卒業研究レポート。

「自分の人生を生きる」カギカッコつきの題。

隣ゼミの先生は「この文量で論文(にしては)あかんのですか?」と言っていた。
\論じてないからだめなんです♪/  と、明るく言い返し?た。リズム感いいよね。
  ろんじて ないから だめ なん です
  たんたた たかたか たた たん たん

私にさほど関心がないとしても、

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⒉交通事故に遭う前の「私」②本大好きエピソード

本に関するエピソードはいくつかある。

幼稚園児の頃。年少か年中。
自宅にある冊子を読みたがり、母に漢字のふりがなをふってもらったこと。後日渡されたその本を、嬉々として繰り返し読んでいた。30回くらい読んだ。

小学校に上がる少し前。
ふりがななしの「ハリー・ポッターと秘密の部屋」を、長い期間かけて読みきったこと。自分でもやればできるんだ、とひそかに嬉しかった。
「この『知らない漢字』にふりがなが

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⒈はじめに➀

 私が交通事故にあったのは、高校1年生の冬のことである。私の実家がある片田舎には似つかわしくない「大きなもの」だったらしく、当日のテレビニュース、また翌日の新聞記事にも取り上げられたそうだ。救急搬送先である市内の第三次救急で急性期を寝過ごし、隣市にある病院のICUや脳神経外科病棟を経て同病院の回復期リハビリテーション病棟で半年ほど丁寧に再発達させていただき、約半年の自宅療養、名古屋市総合リハビリテ

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⒈はじめに➁

 『自分の今までを振り返り「丁重に葬り去る狙いで卒業研究レポートとして提出したもの」を「note用の読み物」という形に編集しなおし供養するというお焚き上げ作業』を通して、私は「橘エリー」を弔いたい。
 そのうえで「残念ながら、どうしたって、今までもこれからも私は橘エリーだ、仕方がない」と開き直り、自分に落胆しつつも楽しいものに全力投球しながら生きていけるようになりたい。「死にたい」思いに「今でなく

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⒉交通事故に遭う前の「私」①

幼少期の私は、基本的に本を読んでいた。学校の休み時間や帰宅後、物語の世界に没入することが本当に本当に大好きだった。あの頃は1日1冊読み終えることが当たり前、月に50冊近く読んでいただろう。授業中でさえ先生の隙をついて本を開く私を見て、休み時間に「外で遊ぼう」や「おしゃべりしよう」などと声をかける子はいなかった。私はたぶん、いや確実に浮いていたのだろう。そのことに気づかなかった。というよりそもそも周

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