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日本のお家芸「換算」で伝えよう(No.218)

情報を伝える時、ぜひ使って
いただきたいのは数字です。

たとえば「3」(さん)という数字
は国によって「スリー」や「トロワ」
と読みますが、それはすなわち「●●●」。
「●●●●」と認識する人はいません。

性別や年齢を超えて瞬時に伝わる
万国共通の言語です。

「パンをたくさん食べました」
ではなく
「パンを13個食べました」
と伝えるほうが、どれくらい
たくさんなのか理解できます。

ただ、その数字が極端に大きい
あるいは小さいとイメージが
できません。

たとえば、
建築面積46,755㎡
容積124万㎥。

確かに数字ですが、どれくらい
広いか、大きいかピンとこないと
思います。

実はこれ、東京ドームの面積と
容積の数字です。

私たち日本人は絵本で、教科書で、
ニュースで「東京ドーム○個分」
という換算を見聞きしてきました。

300万㎥の大きさだったら
「東京ドーム2個分」と
伝えるでしょうね。

ほかには
<面積>
テニスコート○面分
国土は九州くらい
<容積>
25mプール○個分
<距離>
地球○周分
地球と月を○往復分

このような換算や比喩を使う
ことがあります。

数字を出すだけよりは、
断然、規模感が
つかめるはずです。

では、ほかの国ではどのような
もので換算するのでしょうか。

私がセミナーや研修をする際、
最近では外国人の方も増えて
きました。
(日本語に堪能な方ばかりで
講師の私は日本語で話すのですが)

「Aさん、こんな時、韓国では
どんなスタジアムを使いますか」
「B君、ミャンマーでは
何を引き合いに出しますか」
と尋ねても、海外では日本のような
換算は使わないそうなのです。

えっ!!

逆に、日本では換なぜ算を使うので
しょうね。

私個人の記憶をたどると、
学年誌(「小学1年生」のような
学年ごとの対象にした雑誌)
やその付録でこのような換算が
多く使われていたように思います。

使い始めたのが学年誌だとしたら
(発行元の)小学館の編集者は
すごすぎます。

海外ではそんな換算表現は使わない
とするなら、モノを使った換算は
日本のお家芸ではありませんか。

お家芸(おいえげい):得意としている、
とっておきの芸のこと

日本で生まれ育ったなら、換算は
身近で誰にでも使いこなせます。

ぜひ、情報伝達には
換算を使っていきましょう。

ちなみに、私の体重は
10kgの米袋●個分です。

●は整数ですが、●個の米袋が
並んだ光景を思い浮かべると
怖すぎます。

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