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日本経済と森博嗣と私

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大は、経済に深刻な影響を及ぼしている。そのため緊急的な経済政策として、各国はじゃんじゃんお金を刷って配っている。

しかし私たちの財布の懐は実際温かいだろうか?ほとんどの人は金銭的に豊かになった実感など無い。

「コロナが終われば経済損失は取り戻せて万事解決、日本は元通り、ひゃっはー!」なんてお気楽なシナリオを考えている人はヤバい。もうちょっとまともなインターネット(笑)などを見て勉強した方が良い。

あとちょっと幸せになりたいならレーザーを打て

なぜなら、お金について考えることは自分の幸福な生き方について考えることと同義に近いからである。あなたの日々の不満はだいたいお金で解決する。

自分の顔にぽちぽち見え始めたシミを見てためいきついてしまう人は、さっさと5万くらいかけてレーザー打ってシミ消しすれば気分が良い。消しごむで消したかのようにシミの消えた自分の顔を見ると、ああ、もっとこの顔の時に合コンに行ってたら、もう少し良い出会いがあっただろうに…などとどうでもいい過去を振り返りセンチメンタルな気持ちになる。それほどシミ消しは女性のQOLを向上させる。

一触即発で喧嘩が始まりそうなレベルに混雑した朝の東海道線で通勤することが辛くてたまらないなら、790円のグリーン車料金を支払い優雅にカフェラテ片手に座りたまえ。移動の間にnoteの記事が1本書けた、なんてことができたら気分が良いだろう。

いやいや自分が感じる幸福はそんなことではない。人間関係など本当に大切なものはお金では買えないでしょう。人とのつながりさえあれば、お金はそこそこでいいのよ私は。なんて思う人は「既にそこそこのお金を持っている人」とお見受けいたします。

なぜなら「人間関係が大切である」と思えるのは飢えや寒さなどをしのぐことができており、さらにきちんとした睡眠時間が取れた健全な肉体と心の上に成り立つ思考だからである。

お金、時間、文化的な何か(+酒)

お金、時間、文化的な何か。

人間はこの3つを持っていればそこそこには満足できるはずなのだ。(人によってはこれに「酒」が加わる)

しかし、日本の現在の平均所得は約550万(世帯)。この金額を得るために長時間労働、サービス残業、劣悪なブラック労働環境などに耐えているとしたら、満足な人生とはいえない。

今の日本の働き方は諸外国と比較しても低水準で「カローシ」が国際標準語として知られるほど悪名高き働き方をさせる国として名高くなった。

一度しかない、やり直しの効かない人生。それを「労働」というただの資本主義社会のゲームの1イベントによって台無しにしてはならない。私は常日頃からそう思って、そこそこの働き方をずっと続けている。

さて長々とお金は小さな幸せから大きな幸せまであらゆる不満を解決する一手となることを述べてきた。

不満がない人生はちょっと物足りないこともあるが、不満だらけで生きる人生より遥かに良い。お金が増えて嬉しいことがあっても減ってうれしいことなど何もない。

森博嗣「お金の減らし方」を買ってしまった

ああ、それなのに。そんな中でわざわざお金を払って「お金の減らし方」(森博嗣著)というタイトルの本を買ってしまった。私は、本当の馬鹿者です。

私は何者にもなれなかったただのワーママである。振り返って見えるのは、自分の無能さばかりである。その無能さをごまかすかのように、何者かになりたい、またはすでに何者かになった人が綴った文章をまとめる編集者となった。

人の文章を見ると「何者かになる者と、そうでない者(私)の違い」とは何だろう、と考えるきっかけとなる。この作業が私にはたまらなく面白い。だから読書もやめられないし、ラジオも好きだ。テレビは目が疲れるからそんなには見ない。

森博嗣は天才である。「お金の減らし方」というタイトルからしてその異才ぶりを感じさせる。森博嗣がもし「お金の増やし方」というタイトルで書いたら、はいはいお金持ちの小説家だからね、いったいどんなことが書いてあるのかね、なんて厭味ったらしい気持ちで読み始めるに違いない。

さてこれは「お金の減らし方」および森博嗣さんのレビューを書いたnoteではないことに懸命な読者はお気づきだろうか。そう、まだ読んでないのである。ただ「お金の減らし方」というあまりに妙味にあふれるタイトルを見て、ここまでいろいろ考えが膨らんだということが示したくてこのnoteを書いた次第。

これからコーヒーでも淹れてゆっくり味わい楽しもうと思う。

お金がありすぎると、某うめぼし県のドンファンみたいに命取られることもあるからね。そこそこで良いと思うよ、私は。

ちなみにドンファンの書いた手記も読んだのでその感想もいつか書きたいです。一言でいうと「スケベだけど憎めない人生」だったぞ。


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