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■大河ドラマ『光る君へ』第11話を深掘りしたい人のための参考本

えりたです。

一昨日、第11話の感想を書きあげたと思ったら、本日はもう第12話…時の過ぎるのが早すぎて、ほとんど周回遅れをぶちかましているような気持ちになっていますが、みなさま、如何お過ごしですか?

第11話の核と言えば、やはり満を持してご降臨あそばした「定子さま」! まだ裳着の前のお姿ですから、可憐でかわいらしい。でも、利発そのものな佇まいがすてきでした。

もしかして、それって伊周さまとの対比?などと不穏なことも思いつつ。

って、いや、伊周さまも教養の面ではたいへんに優れていらっしゃるんですよ? ファッサマ納言さまのお書きになる『枕草子』にもたびたびそのお姿が出て来ますし。ただちょっと厨二、というか…逸る気持ちを抑えきれない、長めの思春期を過ごしていらっしゃるっていうだけで(をい)

とまぁ、「光る君」とはまさかの道隆さまだった!説を打ち出しそうな気配のあるワタクシですが(いや、それは心のなかに留めますよ/笑)、第11話「まどう心」の感想はコチラです。

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第11話では、人物造形が『大鏡』もベースにされている感じがいたしました。法力の超強い花山天皇や、胆力に満ち溢れる道長どんとか…残念なイケメンの名をほしいままにしそうな伊周さまとか(号泣)

■角川ソフィア文庫
■ビギナーズ・クラシックス日本の古典シリーズ
■武田友宏編
■800円+tax

私自身は、全文が収録されている「新潮日本古典集成」本を使っていますが、さくっとよむならこちらの角川ソフィア文庫のビギナーズ・クラシック本がおススメです。

兼家パパや、道隆さま、道兼どんだけでなく、ココに至るまでの藤原氏の流れもさまざまな逸話を通して知ることができます。

また、何と言っても院政期あたりの成立(だと私は思っている/笑)なので、言葉がずいぶん分かりやすいです。そんなあれこれも含め、コチラの記事で語っております。

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また、第11話ではつるりんとしたうるわしい法衣姿をお見せくださった花山院にもきゅんとしました。(だから、主人公はどこ行った…)

花山院は出家後に『拾遺和歌集』を親撰したと言われています。

■拾遺和歌集
■川村裕子編
■角川ソフィア文庫 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
■2023年11月

藤原公任さまや、「だいじょーぶだいじょーぶ、みちつなみちつな」の呪文を唱える寧子さま(藤原道綱母)、和泉式部など、私たちが「平安時代」と言われてすぐに思い浮かべる歌人たちの歌がもりもりっと入っています。

和歌を楽しむために必要な知識もコラムや解説でしっかり書かれていますから、とても読みやすいです。

そして、さらに花山院について詳しく掘り下げたい方にはコチラがおススメです。

■『敗者たちの平安王朝【皇位継承の闇】』
■倉本一宏 著
■角川ソフィア文庫
■1120円+tax
■2023年11月

平安時代、権力闘争の果てに位を追われた天皇たちの逸話について書かれた本です。著者は、『光る君へ』の時代考証をなさっている倉本一宏先生

花山院についても、後の時代まで含めて、説話でどのように語られているかを詳細に挙げられています。読んでいると、歴史っていうのは勝者の視点から描かれるものなのだなぁと、じわじわします。

『光る君へ』の描く時代は「政治的勝者」が分かりやすく存在するため、余計にそう思うのかも知れません。

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さて、そんなこんなで今日は第12話ですね。道隆さま、定子さまはもちろん、公任さまにもそろそろ活躍していただきたいと、主人公を変更しそうな勢いの願いを全力で放出しつつ。

今日もご一緒に楽しめたらうれしいです。
んじゃ、また。

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