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UXの基本と良いUXについて

UX(体験)とは

モノからコトへ変化している図


モノから経験へ価値の基準が変化している現代で、昔は良いものを作れば売れましたが、今はそういった方向性での企業努力が進んだため、良いもので溢れています。そのため良いものを作れば売れるわけではありません…。
各段階は一定で飽和していき次の階層へ進むようになっています。今位置しているとされている"経験"も今後飽和していきます。

現段階で重要視されている価値の基準"経験"とは


自分にとって特別な意味を持ったサービスに価値を感じお金をかけるようになってきているというのが"経験"という価値基準になります。

例:OOのテラスで飲むコーヒーが良い。他では経験できない自分にとっての差別化要因があるところにお金をかける。

なぜこのようなことが起こったのか?

サービスの改善が行われ世の中が大体良くなってきたからそこに沢山お金をかける必要がなくなったのが原因と言われています。
この領域も一部ではコモディティ化してきており、いずれ経験も飽和状態になるでしょう。

現在はすでに、その先にある変化経済という新しい段階の時代がきていると言われていますが、今回は経験にフォーカスを当てて話しを進めます。

そういった世の中の背景を理解し、プロダクトを作る上で考慮が必要になってくるのが、エクスペリエンスデザイン(体験設計)です。顧客にどんな体験をしてもらいたいのか?また使ってもらいたいと思うにはどうしたら良いのか?

エクスペリエンスデザインって何?というところから話していきます。

体験(経験)をデザインする=エクスペリエンスデザインについて。


結論、"ユーザーが本当はそうしたいがそうしたいと言えなかったこと。
無意識のうちに諦めていたこと"を目の前に差し出してあげるということです。

UXは使いやすさを追求しがちですが、便利で効率が良ければ良いわけではないということです。

これだけだと分かりづらいので有名な事例を紹介します。

事例1 飛行機を降りてから荷物を受け取るまでの体験

空港のターンテーブル


空港で飛行機を降りてから荷物を受け取るまでの体験を変えた企業の事例です。
空港で飛行機を降りてから荷物を受け取るまでの体験で、荷物までの距離をあえて長くして、荷物が出てくるのを待つ時間を短くしました。

顧客はスムーズに出られた!と感じ満足度が上がりました。

さまざまなペインの中でトータルで見て最大のエクスペリエンスは何か?を考え顧客の中で最大のペインは待つという時間。と考え、時間稼ぎをしたのです。
最先端のエンジニアリング技術が使用できるなど状況や立場、文脈が変われば違う解決策だったかもしれませんが、総合的に一番コスパが良かったのでこの方法を取った。
機能的な不便益だけが良いエクスペリエンスではない=便利であれば良いというわけではない。
ということがエクスペリエンスデザインの一つの例でした。

次は、不便を楽しむ人がいる。という事例を挙げます。

事例2 すきやばし次郎をはじめ高級店の体験

すきやばし次郎の店主はなぜか怖い


すきやばし次郎をはじめ、高級店には頼み方や食べ方に独特のルールがあります。
あなたにはわからない世界があるということを伝え、未知の世界に入るドキドキを顧客はお金で買っているということです。

サービスは高級になればなるほど日本語で言う「サービス」はどんどん減っていき、カジュアルな店ほどペコペコして店員は自分のペースで案内しに来ます。

つまり、高級店では顧客にとってその店で綺麗に頼めることがステータスとなっているのです。
何に価値を見出してるかによってデザインする対象は変わります。

ユーザーさんではなくかけがえのない一人の人間として扱うことを意識してみてください。

顧客がその経験をどういうルールで経験したいのか?=文脈(コンテクスト)

意識して、
"ニーズ"ではなく"欲望"に目を向けると、その欲望にユーザーは気づいていないもしくは、叶えられない葛藤があるはずです。

本当に価値のあることは何か?どのような関係が重要な価値を持つのかを理解し、最適な状態を具体化させることで良い体験にできるということです。


次回の記事ではどのように欲望を探すのか。そのリサーチ方法について書きます!


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