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首が痛い時に試してほしいこと Part1

「首から肩にかけてが痛みます」
「首の凝りが酷くて頭も痛くなっちゃいます」

私が勤務しているクリニックでは,このような症状の患者さんが毎日のようにいらっしゃています。
確かに通学中の電車の中でもスマートフォンを見たり,デスクワークでパソコンと向き合わなきゃいけない時間が長くなったりと,首が痛くなる要因が溢れています。

肩こりが辛くて…というのは今に始まったことではありませんが,いつの時代にも悩まされている方は多い症状のひとつだと思います。

今回から,首の痛みについての原因と,私が現場で実際にお伝えしている自宅でのセルフケアの方法を紹介していきます♪
手っ取り早く対処の方法だけ知りたいという方は,Instagramでも紹介しておりますのでご覧いただければと思います。

【現役理学療法士が届ける首が痛いときに試してほしいこと4選】by body_reco
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◆ 首が辛くなる原因とは?

原因が分かっていれば,それを避けるだけでも辛さを軽くすることは可能です。
ここで紹介している内容が全てではありませんが,多くの方に当てはまる内容かと思いますので,読み進めていただけると幸いです。


☆ 結局姿勢なの?

「猫背だからじゃない?」

皆さんも一度は耳にしたことがある言葉だと思います。
私自身も猫背が首の痛みや肩こりを引き起こすきっかけになっているとは思います。

それでは,背中をシャキッと正せば解決するのでしょうか?
おそらく,これを読んでいる人の中には,背筋を伸ばすように頑張っている人もいると思います。
その頑張りは痛みを楽にしてくれていますか?

☆ 猫背は結果,本質は違うところにある…

色んな患者さんと向き合ってきましたが,ほとんどの人で共通していることがあります。
それは,「目線」です。
目線を下に下げた状態で長時間の作業をしている方が多いです。

デスクワークの方,読書や手芸が趣味の方,ペットショップのトリマーの方など様々な業種や趣味の方が首が痛いということでいらっしゃいます。
これらの方々で共通していることは,目線を下に下げている時間が長いことにあります。

☆ 目線が下がると何が悪いの?

過去に発表された研究によって,頭の向き(角度)と首にかかる負担の関係が報告されています。

頭の重さは,体重の1割程度あるとされています(体重60kgの方なら約6kgくらい)。
その重さが,わずか15°下に向くだけで2倍に増えます。
つまり,6×2なので12kg分の重さを細い首が頑張って支えることになります。
ちなみに,大玉のスイカがだいたい5〜6kgだそうです(結構重いですよね)。

電車の中とかで周りの人を見てると,15°どころか45°くらいまでいってる人もいませんか?
その状態で20〜30分乗ってたら,知らず知らずのうちに首の筋肉がパンパンになっているかもしれません。
そうなれば筋肉が悲鳴を上げて痛みを出してもおかしくないのです。


◆ 対処の方法は?

ここまでの内容を踏まえた上で,対処方法を書いていきます。
首の痛みで辛い思いをしている方が少しでも楽になってくれれば幸いです。

☆ Point1 目線を上げる

「目線が下がる=首の負担が増える」という構図はなんとなくお分かりいただけたと思います。
…ということは,目線を上げるように工夫すれば良いということになります。

「簡単にいうけど無理だよ…」というような声が聞こえてきそうですが,意外と簡単な方法です。
…とは言っても何かしらのアイテムは必要になるので,色々と紹介したいと思います。


○ デスクワークの方向けの方法

まず最初は,デスクワークの方向けの内容です。
ノートパソコンをお使いの方であれば,目線を上げるための色んなアイテムが売られています。


↓ デスクトップをお使いの方はこんなものもあります ↓

これらは,「パソコン スタンド」とか「デスクトップ モニター台」といったワードで検索していただけると色々と出てきます。


○ 読書やスマートフォンを使う方向けの方法

次は読書やスマートフォンを使う方に向けた内容です。
結論を言いますと,なるべく肘が高い位置にあるようにすれば,自然と手の位置は高くなります。

こういうアイテムを使っても良いでしょうし,枕やクッションなどを太ももの上に乗せて,肘を置く場所を作っても良いでしょう。
電車の中では,バッグを通勤で使っている方であればそれを太ももの上に乗せて腕を乗せる場所を作ることをしても良いと思います。


○ 意外な盲点 「歩いている時の目線」

あとは,意外にも歩いている時の目線が下に向きがちだったりもします。
「真っ直ぐ前を向いてください」と言っても頭の角度が下を向いている方がほとんどです。
つまり,普通に歩いている時でさえ顔は無意識に下を向いており,首に負担をかけていると言っても良いかもしれません。

これは,歩くときにいつもより少し上の物を目印に目線を定めながら歩くと良いです。
標識やお店の看板,信号機などなんでも良いので少し目線を上に向けることを習慣づけてみてください。

足下が見えにくい状態になるので最初は不安かもしれませんが,すぐになれます♪
そして,周りから見るとそれくらい上を向いている時が顔を正面に向けられています。
家族やパートナー,同僚の方にチェックしてもらったり,写真で確認するとより分かりやすいと思います。

目線の話だけで長くなってしまいました。
しかし,それだけ重要なことだと思っていますし,患者さんにも説明してます。
マッサージやストレッチも効果的だと思いますが,それをやっていない時間の方が圧倒的に長いわけですから,その時間をどう過ごすかがすご〜く大事だと考えています。


☆ Point2 首の筋肉をほぐす

目線の向きを工夫するだけでも,首の痛みが減る人は多いです。
ただ,パンパンになった筋肉がすぐ楽になるわけでもないので,マッサージの場所や方法について紹介します。

○ うなじの部分をほぐす

ここにある筋肉は,目の動きと連動していると言われています。
また,顔を下に向けることで硬くなりやすい場所でもあるので,◯印の部分を指で圧迫してください。
やる時のポイントは,少し上を見ながらちょっと痛いくらいの強さで圧迫することです。

「痛いくらいじゃないと効いてる感じがしない」と仰る方もいると思います。
筋肉がリラックスできているのであれば問題ありませんが,マッサージの前後で首の痛みが変わっていなければ意味がない痛みだったと言えます。
基本的に痛みを感じているとき,筋肉はこわばります(硬くなります)。

ちょっと痛いくらいの強さで約30秒くらいやってみて,少しでも楽になった感じがあれば,そこの筋肉が原因だったと言えます。
そういう人は,◯印の範囲内で少し押す場所をズラしながら痛みを感じるところを探してください。

注意点として,あんまり長く押し過ぎてしまっても筋肉が傷ついてしまうので,長くても2分程度にとどめてください。


◆ まとめ

Point1 目線を上げる工夫をする(めちゃくちゃ大事です!)
Point2 首の筋肉をほぐす

首の痛みと言っても,うなじの辺りが痛かったり,肩の方にかけて痛いという場合もあります。
こういうケースに対しても解説していきたいと考えています。

最後までご覧いただきありがとうございました。
また,違う記事でお逢いしましょう♪

Bye bye

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