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四月に映える雪を見たかい

歌詞和訳/Salt Of The Earth

“ノーベル賞詩人” ボブ・ディランが来日ツアー中。いやはな何とも、これまで100公演を超ているそうですなや。

1963年ブレイクした2ndアルバム
「THE FREEWHEELIN‘  BOB DYLAN」

                                               (web)

収録された「風に吹かれて」はすでに反戦歌の代表格となっていましたが、ディランの最高傑作なら、1965年にリリースされた “LIKE A ROLLING STONE” やない?(あくまで個人の見解です) 。中学生の頃ラジオで聴いて、ショックの即買い。日本版シングルEP盤のB面に風が吹いた!?のではなく、革新すぎて売れるかどうか?の 「ライク・ア・ローリング ・ストーン」 販促のため、ポピュラリティを得ていた曲をカップリングするという、まあ、大人の事情あるアリのおかげで名曲を得たんが、Good job !

手放せない45回転ドーナツ盤

            Blowin‘ in the Wind
         (w.&m./vo./Bob Dylan)

                                        (youtube)

ワン アンド オンリー のディラン節が心に吹きつけてきます。

ところで、1970年にリリースされ、ビルボードチャート8位までヒットした、C.C.R.の「雨を見たかい」をアメリカ政府は放送禁止にしたんやが、いやはやこの曲から当局は何を聞いたんかい?

1971/HAVE YOU EVER SEEN THE RAIN

シンプルなロックナンバーなんだけど、歌詞にある「日に輝きながら降ってくる雨」を、ベトナムの村や森を焼き尽くすナパーム弾(通称 the rain)と判断したからと言われています。軍の戦術を揶揄する表現を規制した。いやはや何とも、自由の女神をシンボルとする国がやな! 半世紀前とはいえ、ロシアじゃあるまいし...信じられるかい? (ヴォーカルと作詞作曲のジョン・フォガティは、後年そんな意図はなかったと否定しましたが)

                                      (youtube)

1964年頃から激化したベトナム戦争で、非人道的軍事作戦を推進し、ナパーム弾を使用。4000万トンが投下されたそうです。民間人の死者は500万人以上と推定されてます。それ以前にも、太平洋戦争後期、アメリカは焼夷弾(ナパーム弾の前身)による日本焦土化作戦を行っている。各地の空襲による民間人戦災死は40万人以上にのぼるそうです(この他に生死不明者が16万人という調査結果もあります)。一発の原子爆弾で、広島で14万、長崎では7万人以上が犠牲となった惨事は世界に知られていますが、大量の焼夷弾によって、一晩で10万人以上の方が亡くなった東京大空襲も、忘れてはならない惨劇でしょう...いまだプーチン帝国ロシアのウクライナ侵攻は止まず、人間の営みが破壊されています。20世紀の多くの戦争の悲劇を忘れたかのような、強欲大国の論理はいつも非情理。
          What?can't I know it!

なんじゃもんじゃの木

今年も雪が積もるように花を咲かせた。空の青と草の黄に白がまばゆい。いやはや、そこに赤は無用。

                       地の塩
      (1968/The Rolling Stones)

                                       (youtube)

*恐れ入りますが、原詞はネットで閲覧くださいませ (_ _) 。

         SALT OF THE EARTH
(song by M.Jaggar & K.Richards)

乾杯しよう、働きづめの人たちへ
さあ乾杯を、下層に生まれた人へ
グラスを上げ、善人や悪い奴にも
乾杯しよう、「地の塩」に

祈ろう、平凡な兵士のために
考えてみてくれ、この酷い仕業を
祈ろうよ、その女房や子のために
火を熾こし、地を耕こしている

表情を無くした連中を見ていると
灰色と黒と白の渦巻くかたまりさ
俺には現実とは思えないんだ
そのうえ凄く奇妙に視えてくる

グラスを上げ、仕事漬けの人々へ
数えきれないほどの頭上へ乾杯!
さあ乾杯だ、こころ迷える民草へ
リーダーを求める代わりに
ペテン師をつかんじまった

考えよう、家に閉じこもる大人を
虚ろな眼つきで眺めている
気味悪く美しいショーとパレード
グレースーツの不正な政治屋の
ガンかポリオの選択さ

無名の人の群れを覗き込んだとき
灰色と黒と白が渦巻く集まりが
現実とは思えないけれど、、、いや
彼らはそんなに奇妙しくないのさ

乾杯しよう、働きづめの人たちに
さあ乾杯を、下層に生まれた人に
考えよう、ボロをまとった人々を
乾杯しよう、「地の塩」に

乾杯しよう、働きづめの民草に
乾杯しよう、「地の塩」へ
乾杯しよう、その二十億へ
乾杯を! 質素に生まれた人たちへ

                      (訳詞/杜村 晩)

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