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”健康志向”という病への処方箋

お世話になります、トヨザネです。

最近、ボディメイクの大会のブームや健康に対する意識の高まりもあってか、さまざまなダイエット法や食品が大々的に紹介されるようになり、「これさえやれば-○kg!」などの多くの情報が氾濫してきていますね。

有名人がダイエット法を試し「2ヶ月で何kgのダイエット成功!!」といった企画もよく目にするようになりました。

おかげで多くの人が自分のライフスタイルを見直し、健康になっていくことはとても良いことだと思います。
ただ、そのせいでちょっと太っている人が軽蔑されたり、必要以上に痩せようとする人が出てくるのはちょっと問題だと思うのです。

健康志向が行きすぎて健康な(と本人が感じる)もの以外食べられない”オルトレキシア”という新型の摂食障害も出てきているそうです。
ここまでくると、過剰な健康志向はもはや病気と言っても過言ではないレベルではないでしょうか。

そこで今回は、パーソナルトレーナーとして多くのクライアントさんのダイエットのアドバイスをさせていただいている経験から、確実に自分の体重をコントロールすることに成功し、かつ多くのダイエット情報に振り回されないためのダイエットの本質についてお話ししていこうと思います。

ちなみに僕は「ダイエット」という言葉はあまり好きではなく、体重を落としたいときに落とし、それ以外の時は太りすぎないようにするための考え方をお伝えしたいと思っているので、あくまでも「ダイエット」ではなく「体重コントロール」という言い方をしています。

別に「僕の方法が100%正しいからそれに従え!」というものではないので、そこはご了承ください。

あと、ちょっと長くなりますw


体重をコントロールするための基本

では、まず一度体重をコントロールするための基本的な考え方を確認しておきましょう。
重要な順にポイントは4つあります。

自分の体重維持に必要な摂取カロリー(エネルギー消費量)を知ること。
②タンパク質・脂質・炭水化物を適当なバランスで摂取すること
食物繊維をしっかり摂取(1日あたり男性なら21g以上、女性なら18g以上)すること
④ビタミン・ミネラルを基準量摂取すること

体重をコントロールする上で最も大切になってくるのがエネルギー消費量です。
極端な話、自分の体重を維持するために必要なカロリーさえ知っていれば、体重を減らしたければそれ以下に抑えれば良いし、維持するのも簡単なはずです。

ただ、この自分の体重維持に必要なカロリーを知るというのが意外と難しいんです。
これをしっかりできていないことが「そんなに食べてないのに太る」ことの元人の一つでしょう。

厚生労働省の調査によれば、推定エネルギー消費量は成人の場合
推定エネルギー必要量(kcal/日)=基礎代謝量(kcal/日)×身体活動レベル
で求められます。
身体活動レベルは成人であれば男女問わずおよそ1.5~2.0という値が設定されており、基礎代謝がわかれば推定エネルギー必要量は算出されるという具合です。(基礎代謝はジムなどで測定可能です☝️)

身体活動レベルはその人の仕事やトレーニング強度・頻度によっても異なり、おおよその目安はこのようになっています。

引用:https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586556.pdf

その他詳しい内容は表の下のURLからご覧ください🙏

この計算で得た計算は参考にはなり結構うまくいくとは思いますが、それだけでは目標体重まで減らすことができない場合が多いです。
特に体重を落としている期間中は人間の代謝(=カロリー消費能力)は低下し、どんどん計算通りに体重が落ちなくなってくるものだからです。

そこで僕のおすすめは、アプリで一週間毎日体重と摂取カロリーを記録することから始めることです。
ちょこちょこ外食が入るとしても、どんな人でも大体一週間のルーティーンは決まっているはずです。
まずその中で、一週間の平均的摂取カロリーと体重の平均値をとり、何kcalの摂取なら体重が増えるのか、あるいは減るのかということを知ることから始めましょう。

例えば12月31日時点で体重70kgの人が、1月1日から7日まで平均摂取カロリー3000kcalで生活したときに、その一週間の平均の体重が70.4kgだとします。
体脂肪は1kgで7000kcalになりますから(この辺はサッとネットで調べてください笑)、1月1日から7日までで400g体重が増えたということは、この人はこの週間で2800kcal体に余分に蓄えたということになります。
一週間で2800kcalということは1日に400kcal余分なかろりーを摂取しているということになります。
つまりこの人が体重を増やさないために1日に食べていい推定カロリーは3000-400=2600kcalとなるわけです。

さらにアドバンスとして、もう一週間頑張ってみましょう。
先ほど体重を増やさないための推定摂取カロリーは2600kcalだとわかったこの人は、今度は体重を落とそうとおもって1月8日から14日までの一週間を平均摂取カロリー2500kcalで頑張ったとします。
そして、今度の一週間の平均体重が70.2kgとなったとします。
再び体脂肪1kg=7000kcalの計算に基づいて計算すれば、200gの減少=1400kcalのマイナスを作り出すことができたことになります。
1日あたり200kcalのマイナスですね。
ということは今度はこの人が体重を増やさないためには2500+200=2700kcal摂取しても良いということになります。

1月1日から7日までの計算では2600kcalだったのに、1月8日から14日までの計算では2700kcalになってますね?

これはよくあることで、体重が変化すれば基礎代謝が変わったり無意識の運動量が増えたりする(普段よりも無意識に多く歩いたりなど)ので、結果的に多くのカロリーを消費できるのです。

二週間のデータが集まれば、推定エネルギー消費をより詳しく知るために、今度は二つの値を平均してあげます。
つまり、次の一週間は(2600+2700)/2=2650kcalで体重の増減がない(この場合では70.2kgで一定となる)と推定します。
こうやって毎週の体重と摂取カロリーを推定してあげれば、大体何を食べれば自分の生活習慣内では体重を維持できるかがわかってきます。

そして体重を維持できるカロリーを知ることができれば、あとは体重を増やすも減らすも自分次第というわけです。

ちなみに体重は毎朝起きてトイレに行ってから測定します。
基本的に体の状態が同じ状態体重は測定したいので、体の状態が一定の可能性が高い朝イチが最も体重測定に適した時間であると考えられます。

②〜④は正直①ができていればなんとでもなるのでここでは説明は省きます。笑


僕の考え

僕のダイエットに対する考え方ですが、基本的にどのようなダイエットも一時的に成功するという面で見れば正しいので、悩むくらいならどのようなダイエットも試していただければ良いと思います。

悩むくらいならやってみよう!

でも本当に変えないといけないのは自分のマインドで、大切なのは自分をコントロールすることなんです。
いろいろな方法を試して、「自分に合った自己コントロール方法」を見つけることがゴールです。

その一つの方法として、先ほど述べた体重と摂取カロリーを記録する習慣が身につけば、「これはダイエット効果〇〇倍!」とか「3ヶ月で20kg痩せたダイエット方法」などの現代社会に溢れた広告に振り回されずに、自分のペースで体重をコントロールすることができるようになるでしょう。
自分と向き合う習慣をつけることが、自己をコントロールし体重をコントロールする鍵ということです。

ちなみにこれは余談ですが、10年かけて20kg太ったなら10年かけて落としていくくらいの意識をもたないといけないと思います。
体重が増えるにはそれなりの原因があるわけで、例えば職場のストレスが増したとか、運動する意欲がなくなったけど食事はそのままにしているとか、加齢とか、さまざまな理由が積み重なって10年かけて20kg太っていったわけです。

それが3ヶ月やそこらで根本から変えられると思いますか?
安易なダイエットではなく、生活を少しづつ変えていかないといけないのです。

こういうこと!

自己コントロールの手段の一つとして断食があったり、糖質制限があったりするわけで、安易なダイエット法として飛びついて、大幅に痩せたりリバウンドしたりする人は、自己コントロールができていないのです。

しっかりダイエットではなく、自分をコントロールできるようになりましょう。

ということで今回の記事は以上です!
また別の記事でお会いしましょう〜✋




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